覚悟
今回はアクション多めに書いています!
どうぞ楽しんで読んでください!
2章『覚悟』
小さな爆発音が街中に轟く中俺はグラウンドで男を見つめる。
常に臨戦体制になった俺はほんの少しの空気のズレも警戒する。
多分、次は俺の身体自身に振動を起こすだろう...
そうなれば俺の敗北でこの世界は終わる...
俺の目に反射する男の姿はいつの間にか消えた。
けど
移動場所は懐だ。
俺は視線を下に向けると男が俺を殴ろうとしていた。
俺はそれを見て右拳を下に勢いよく下ろす。
しかし男に当たらず勢いのあまりそのまま地面に拳が当たる。
地面が円状に抉れ、風が起こる。
砂埃が校舎の高さまで上がる。
そのままじっとして警戒する。
数秒後、右側の砂埃に穴が開く。
それと同時に右拳を右側に突き出すと、男の顔面に当たる。
勢いが死んだ男は俺を触ろうとする。
俺は男の腕を左手で跳ね飛ばして、下に落ちる男の顔をさらに膝で蹴飛ばす。
男は苦痛の顔をする。
しかし俺は構わず地面を勢いよく踏み込み、跳び男の後頭部を踵で蹴る。
男は地面に勢いよく衝突し、男はごふっ!と嗚咽を吐く。
男は目を大きくし俺を見つめる。
「ふぅ...お前らは俺の命を狙ってるだったよな...なら、それ相応の覚悟がある筈だろ?」
「うるさい...黙れ...」
俺は一息つき、倒れている男に話しかける。
男は少し苛立ちを隠さず応答する。
俺は男の左腕に右足を置き、そのまま体重をかける。
「案外硬いんだな...」
俺はそう言うと右足を上に上げ、男の左腕を全力で踏む。
「あああああああああ!」
今まで聞いたことも無い程の叫び声が俺の耳に刺さる。
ミシミシ...と折れていく音、断末魔のような叫び声、爆発音が絡まり騒音が鳴り続ける。
周りの音がだんだん俺の中で小さくなっていく。
周りの音が聞こえなくなる。
男の腕を無言で折る。
その少年、永友の顔は笑顔であった。
疲れきった顔で横たわる男の声だけが、その一瞬だけ聞こえた。
「お前は“人”じゃねぇ...“ヒト(悪魔)”だ...」
「そうかもな...けど、どちらにしろお前は俺に殺される...この街の人々の生活も脅かしたお前はここで死ぬ運命だ...」
俺は男の言う“ヒト(悪魔)”だろうが...
それがどうした...?
俺は俺だ...それ以外の何者でもない...
俺は...“主人公”だ...!
1人の少年のその言葉は誰にも言えない秘密であるだろう...
どうだったでしょうか?
楽しかったですか?
面白かったら幸いです!
今後ともよろしくお願いします!