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自覚主人公  作者: 稲平 霜
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目覚め

2章『目覚め』


目が覚めると自分の知らない所にいた。

周りは白いモヤがかかっていて遠くはよく見れない。

近くに何か見えると俺は何かありそうな方向を向いて、歩き出す。


俺が岩でできたような物体を触ると、触った所から球体が大きくなるようにモヤが晴れていく。

目の前にあったのは石で出来た壁に見たことも無い模様が彫ってあった。


俺は壁をよじ登り辺りを一望した。

よく見ると九つの塔が建っていた。


突如俺の胸の辺りが光りだし、火の玉のようなものが2つ胸から飛びだした。

そしてそれぞれの塔に火の玉が付く。

火の玉が塔についた瞬間に塔は眩い光を放った。


それと同時に俺の視界は光に埋め尽くされ、どこにいるか分からなくなった。



黒い空間、いや、九つの影がひとつの影に取り込まれ、影が勢いよく膨張していく。

俺はその影に飲み込まれた。


目を開くと影の所々からまた光の線が飛び出て来る。

それと同時に眩い光を防ぐために目をまた閉じ、開けると自分が写っており、いつの間にか宇宙のような空間にいた。


目の前に蜃気楼のように写る自分が口パクで何かを言っている。

俺には何を言っているのか分からなかった。

突如目の前が完全にブラックアウトし、俺は落ちる感覚体中に感じながら....落ちた。


目を開けるとただの森が俺の目の前にあった。

夢から覚めたはずなのに夢を見た...?

ならこれも夢なのか...?

どう考えても感覚があるからきっと現実だろうと、そう思った。


寝起きだから意識が朦朧としているのだろう。

朝日が木々の隙間から射してくる。

その光を浴びると同時に意識がハッキリしてきた。


「また朝か...」

と俺は呆れたように俺は呟く。

俺は上田を助けられなかったことが心残りだった。

それと同時に上田が“前世復興団体の色欲”だったのか、それとも乗っ取られているのか....


真相は深まるばかりだ。


そんな考え事をしながら歩いているといつの間にかプレハブに着いていた。

俺がドアを開けると人がいた。

俺が身構えるとその人影は俺に接近し、抱き着いてきた。


俺が目にした人は

「上田...」

思わず口にした声は俺じゃないような声だった。


「あはははははは!!」

上田は俺の声を聞くと同時に狂ったように笑う。

外にでて周りを見てみると誰もいない。

この状況を作り出したのは他でもない、上田だろう。


俺が外に出ていた所をまた上田が捕まえに来ようとする。

俺は全力で地面を踏み、蹴る。


前方にある森を目指し、風を切る速さで翔ぶ。


俺は勢いを殺し、プレハブからかなり離れたところで上田と向かい合わせになる。

俺は口をへの字にして睨み、上田は頬を赤く染めにやけ顔で俺を見ている。

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