表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新宿  作者: 竹仲法順
963/1001

第963話

     963

 2017年8月15日午後5時8分。駐車場に着き、車のドアロックを解除して、乗り込む。そしてエンジンを掛け、しばらくアイドリングさせた後、アクセルを踏み込んだ。ゆっくりと発進させる。ハンドルを切りながら、通りへと走っていった。辺りは、車列の洪水だ。相当混雑している。いろんな意味で、無理していた。特に昼間は仕事が重なり、疲れる。

 午後5時38分。新宿から、千代田へと出た。ビルが、辺りを取り囲んでいる。見慣れた光景だ。この街は大抵、風景が似ている。月井もここにいながら、いろんなことを感じ取っていた。もちろん、考えることはいろいろある。思考だって、通り一遍じゃないのだ。

 昔から、警察官をやっていて、難しい事情もたくさんあった。ハードボイルドや警察小説などに出てくるような刑事は、そういない。長年やっているから、経験で分かるのだ。特に新宿にいる警察官など、犯罪者や裏社会の人間たちから、頻りに恐れられている。もちろん、警察サイドだって、犯罪を極力警戒していた。事件など、ないなら、ない方がいい。普通はそうだ。当たり前にそう考える。

 別に月井も警察業務などを一通り心得ていても、あまり手荒な真似をしたくなかった。武器を携帯してない以上、危険であることに変わりはないのだし……。一般的に、警察官が銃などを持つのは、事件発生時だけだ。通常は所持してない。ある意味、いろんなことを想定してないと、危ないだろう。

 午後6時。警視庁に着いた。会議には、また遅刻だ。いろいろある。人間の日常など、常に時間で動くにしても、だ。それに交通の状況など、アクシデントも複雑に重なってくる以上、日頃は余裕がない。仕方ない、と思う。人間は決して万能じゃないのだから……。(以下次号)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ