第892話
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2017年8月9日午前10時22分。通りの自販機でアイスの缶コーヒーを一缶買って飲む。疲れていた。辺りは人が多い。木陰で休みながら、一息つく。働き詰めできつい。それに暑気が抜けない。街は真夏の暑さだった。外勤は地獄である。
午前10時32分。休憩を取り終えて、通りへと歩き出す。ある意味、警察官の仕事はきつかった。だが、そういったことが続くのも、今のうちだけだ。いずれ内勤などになれば、いくらか楽になる。刑事もいろんな勤務形態があるから、大丈夫だった。年齢を経てくれば、過酷な仕事は出来ない。自然な流れだった。
午前11時15分。もうすぐお昼だ。午前11時台は、仕事をしながらも、食事のことを考える。食べないと力が出ない。それに辺り一帯は蒸し暑い。ずっと外にいると、熱中症になってしまう。食事時ぐらい、ゆっくりするつもりでいた。警察官も人間だ。休むことも当然する。
新宿には、いろんな人間たちがいた。月井も苦労する。この街の治安を守るということにおいては。ある意味、難しかった。警察がいくら躍起になっても、この街の悪は滅びない。ずっといたちごっこだった。もちろん、警察官たちの努力が無駄になっているわけじゃないのだが……。
正午になり、近くのランチ店へと入って、日替わり定食とアイスコーヒーを一つずつ頼む。そしてテーブルに座り、スマホを見ながら、食事が届くのを待ち続けた。ネットニュースは常に配信されてくる。読みながらも、目がチラチラするのを感じていた。でも、やっとゆっくり出来る。勤務中は地獄のような疲労とストレスを覚えていたのだし……。(以下次号)




