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新宿  作者: 竹仲法順
889/1001

第889話

     889

 2017年8月9日午前5時26分。食事を取り終えて、トレイを返し、食堂を出た。そのまま、一課へと歩き出す。疲れはあった。警察官は難しい仕事だ。朝から晩までフル回転である。限界もあった。だいぶ無理もしている。実際、疲労はなかなか取れない。

 午前5時34分。一課に着き、自分のデスクに座る。パソコンを立ち上げて、ネットに繋ぎ、警察関連のいろんなサイトを見始めた。会議は午前7時半からなので、だいぶ時間がある。別に焦ることもない。

 刑事も若い頃は、無理を押し通すことがある。月井もそうだった。歌舞伎町交番にいた時代、様々なことがあって、頑張っていたのである。今だと考えられない。あの当時、心身ともに相当な負荷が掛かっていた。疲労やストレスなどを、かなり感じていたのだ。

 警察関係のサイトには、いろんなことが書かれている。もちろん、ウソもあるだろう。ある意味、信じられるのは自分だけだった。感じることはたくさんある。

 午前6時22分。いったん席を立ち、トイレに行って、用を足した。早朝の警視庁は、夜勤のデカしかいない。すれ違えば、会釈などをする。互いにいろいろあった。持ち場を守るだけでも大変だ。相当な無理をするのだし……。

 午前6時33分。デスクに戻り、パソコンの画面を見続けた。眼精疲労で、目が疲れてしまう。肉体は言うことを聞かない。40代にもなれば、自然とそうなっていく。昔出来ていたことが、出来なくなるのだ。もちろん、気を張っている。何せ、この暑さだ。夏の東京は地獄である。朝早くから、暑気が酷かった。課内にエアコンは利いているのだが、もうすでに、スーツ下には汗が滲んでいる。

 しばらく、パソコンのディスプレイを見続けた。目がチラチラするのを我慢しながら……。(以下次号)


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