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新宿  作者: 竹仲法順
830/1001

第830話

     830

 2017年8月4日午前9時22分。新宿の街を歩く。目抜き通りは、混雑していた。朝から人間が多い。月井も雑踏に紛れ込みながら、いろいろ思う。神経は休まらない。警察官は難しい仕事だ。そう感じることが多々ある。ただ、いつかは今のハードワークから解放される。根気よくやっていけば、必ず道が開けるのだ。

 一課の刑事も、所轄の刑事課のデカも、この繁華街にいるだろう。皆、普段は忙しい。様々なことがあった。休む時間はあっても、無駄に過ごす時はない。もちろん、人間が使う時間に無駄など一秒たりともないのだが……。

 いつもフル回転だ。スランプがあっても、卒なくやっている。確かに、夏の大都会は蒸し暑い。だいぶ無理していた。本来なら、過酷な天候での外勤は避けたいのだが、現場で10年やっていると、すっかり身に付いてしまう。

 午前10時23分。通りの自販機で、アイスの缶コーヒーを一缶買って飲みながら、休憩する。辺りは地獄のような暑さだった。暑気はかなり来ている。翻弄されそうだ。だが、そういった状態をも受け入れる。多少何かあっても、平気だ。こういった気候にも慣れているのだし……。

 コーヒーのカフェインは心地いい。喉奥を抜けて、体内へと入っていく。睡眠導入剤を服用するから、アルコールを控え始めて、すっかり健康体になっていた。夜間、頭が休まらないにしても、昼間は気を張って仕事する。今はまだ、いろいろとやれるからいいのだが、いずれは体も年齢相応になってくるだろう。当たり前だ。人間の老化は避けられない。年を取らないことなど、ないのだし……。

 午前10時32分。休憩を取り終えて、歩き出す。体はだいぶ休まっていた。無理しているのは分かっている。熱中症になりそうなぐらい、日差しが降り注ぐのだし……。(以下次号)


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