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新宿  作者: 竹仲法順
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第772話

     772

 2017年7月30日午後3時33分。読書を続けた。月井も無理してない。どこかしらで必ず休まる。ある意味、法則のようなものがあった。今までそういった思いで来たこともある。ゆっくりと歩み続けるつもりでいた。決して焦らない。昔からそうだ。ピンチが続けば、次はチャンスがあるように……。

 午後4時36分。本を閉じて、キッチンに立ち、夕食を作り始めた。フライパンで炒め物を拵える。慣れてしまっていた。独身者にとって、料理は当たり前に作れる。それに、自炊しないと、金が掛かるのだ。凝ったものは作れないにしても、炒めたり、茹でたりは出来る。

 午後4時55分。料理が出来、盛り付けた皿をテーブルに持ってきて、椅子に座ってから取り始めた。疲労は溜まっている。明日からまた仕事だ。葛藤はあった。どうにもならないことにも悩む場合がある。苦労が多かった。でも、いろいろあっても、必ず解決するから大丈夫だ。無限に続く悩みなどない。実際、今までも様々なことを経てきたのだが、全てのことが過ぎ去っていった。それに、無駄なことなど一つとしてない。そう思ってやっていた。

 午後5時20分。食事を取り終え、キッチンで洗い物をしてから、風呂場へと向かう。冷水を浴びて、汗や脂を洗い流した。昔から夏は冷水シャワーで来ている。特に外勤で汗だくになれば、体の火照りを冷やすためにも、冷たい水がいい。髪や体を洗ってゆっくりする。警察官はハードな仕事だ。現場で刑事をやって、優に10年以上経っている。歌舞伎町交番勤務時代はいろんなことに巻き込まれたのだが、それでも何とか今まで持っていた。要は目先の心配事など取り越し苦労で、本来的に無用なのだ。そう思うようにしていた。実際のところ、追い込まれることなどもないのだし……。(以下次号)


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