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新宿  作者: 竹仲法順
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第618話

     618

 2017年7月19日午前6時35分。警視庁に着き、食堂へと向かう。空腹感があった。昔から朝起きてすぐは食事を取らないにしても、仕事前は必ずスタミナを付ける。歩きながら、いろいろ考えていた。仕事のことなどを、だ。絶えず頭を使う。新宿の見張りをやるにしても、計算するのである。そういった頭脳は、実に明敏だった。午前7時半からも会議があるのだし……。

 午前6時43分。食堂の前の券売機で、定食とアイスコーヒーの食券を買い求め、カウンター越しに差し出して、テーブルに座った。そしてスマホを見出す。ニュースをチェックしていた。歌舞伎町交番勤務時代は、スマホなどなかったのだが、パソコンを使っていたので、ネットは常に見ていたのである。

 ニュースは単調だった。各誌面とも、報道は何かしら作為のようなものがある。厳正中立じゃない。月井も最近のマスコミの報道姿勢には疑問を持っていた。嫌な感じがするのだし……。警察官は思想的には右だ。月井も右派の報道を好む。日本の国益を守るのは、右だけだと思っていた。警察学校時代もそういったことを徹底して教え込まれていて、変わりがない。左翼を極度に憎んでいるのだった。アイツらは反日勢力だと思いながら……。

 午前6時55分。テーブルに食事が届き、食べ始める。別に変わりない朝だ。起きてコーヒーしか飲んでないので、胃の中は空っぽである。

 午前7時18分。会議まで時間がない。食事を途中で切り上げて、席を立った。食堂を出て、一課へと歩き出す。デカたちは、夜勤と日勤で入れ替わる時間帯だ。月井にもいろいろあった。新宿勤務は何かと難しいのだし……。(以下次号)


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