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新宿  作者: 竹仲法順
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第577話

     577

 2017年7月15日午後6時。会議室に一課の刑事が集まり、会議が始まった。月井もタブレットを持って参加する。紙の資料が配布され、一通り目を通して、端末で会議の記録を録り始めた。疲れはある。辛さを感じることがあった。特に夏の蒸し暑い時に、一日中立ち仕事をするのは、疲労が滲む。

 デカたちが発言し続けた。主に事件捜査などの報告だ。警察は複数の案件を同時に抱え込む。難しいものがあった。特に発言することなく、聴き続ける。確かに一通りのことは分かっていた。疲れた頭にも、一課の警官たちの言っていることは入ってきている。記録しながら、いろいろ感じていた。いざ事件捜査となると、デカたちは夜を日に徹して動き続ける。大変さは十分にあった。

 歌舞伎町交番勤務時代を思い起こす。警察官としてスタートした頃だ。当時、街の巡回などに、相当な労力を使っていた。あの時代のことは記憶の中にくっきりと残っている。かなり無理していた。ただ、改めて考えれば、別にあそこまで体や心に負荷を掛けなくてもよかったと思う。交番で駐在をやるのは、慣れないと、戸惑いの類もある。

 会議は進む。タブレットのキーを叩きながら、考えることがあった。一課のデカたちの発言を記録し、散会すれば、すぐに帰るつもりでいる。それに自分が担当している刑事事件はない。もちろん、新たなヤマが巻き起こり、人手が足りなければ、動員されることになるのだろうが……。

 午後6時半になり、会議が終わって一課へ戻る。そしてデスクに紙の資料の束を置き、フロアを出た。階段を使って階下へと行く。まっすぐに自宅マンションに帰るつもりだ。アルコールを止めて、健康的になった。やはり酒はよくない。それは十分分かっている。今夜も自宅で自炊し、済ませるつもりでいた。思う。疲れた時は、休む方がいいと。(以下次号)


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