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新宿  作者: 竹仲法順
215/1001

第215話

     215

 2017年6月9日午前11時25分。月井も今村も空腹を覚えていた。街を歩きながら、見張りを続ける。無線のノイズが何かと喧しく聞こえていた。最前線にいる部隊は、新たな情報を伝えてくる。加納猛は全くのシロで誤認逮捕だったのか?頻りに気になっていた。

 正午になると、月井たちは揃って近くのランチ店へ入っていき、窓際の席に座って、メニューを見る。月井は今村が決めかねているのを見て、肉料理とアイスコーヒーを二人分注文し、椅子の背凭れに凭れ掛かった。そしてタブレットを取り出し、見ながら、捜査情報を確認する。今村もスマホでニュースをチェックしていた。互いに無言のままだ。だが、これでも次は何をすべきか、ちゃんと分かっている。

 午後零時20分過ぎにテーブルに食事が届いたので、お互い取りながら、幾分体や心を休める。疲れは溜まっていた。ずっと立ったままなので、足なども痛い。

 月井が、

「午後1時前には店を出ましょう」

 と言ったので、今村が、

「ええ、そうですね」

 と返して食事を取り続ける。カラカラに渇いていた喉にアイスコーヒーは美味しかった。啜りながら、カフェインも補給する。目が冴えてきた。月井もコーヒーは一定量飲むのだし、別に飲み過ぎなども気に掛けてない。薬代わりと言われているから、口にするのだ。

 午後1時前に席を立ち、レジで会計して店を出る。夏の新宿は一際蒸し暑い。歩きながら、絶えず暑気を感じる。まあ、人間はどこにいても、いろんなことを感じ取るように出来ているのだが……。

 午後1時32分。月井と今村は歌舞伎町近辺を回り続ける。疲れていたのだが、任された仕事をしっかりとこなしていた。大都会という場所は、常にいろんな思惑が交錯するのだけれど……。(以下次号)



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