こんにちは、かよちゃん
かよちゃんという男の子のような女の子がいました。
かよちゃんは真っ暗になるまで遊んでいる活発な子でした。
ある日、いつもの時間になっても、いつもの場所に、かよちゃんは現れません。どうしたのでしょう。
いつも遊んでいるお友達が心配しています。
心配していたお友達も、かよちゃんの事をすっかり忘れて
遊んでいたら、太陽が沈む時間になっていました。
明日はかよちゃんが来るといいね。と、お友達全員が口をそろえて言いました。みんなで手を振り、それぞれのお家に帰りました。
次の日も、その次の日も、かよちゃんは現れません。
本当にどうしたのでしょう。
心配になったお友達はかよちゃんの家に行きました。
呼び鈴を鳴らして誰か出て来るのを玄関で待っていました。
なぜか泣きながらかよちゃんのお母さんが出てきました。
かよちゃんとは、もう遊べないみたいです。
かよちゃんはお星様になったようです。
太陽が沈む時間になったら、あえる一番最初に見える星が、かよちゃんなんだと、かよちゃんのお母さんは言っていました。
かよちゃんはお星様になりました。
きれいなお星様になりました。
もう、かよちゃんと遊べないけれど、太陽が沈む時間になれば、毎日かよちゃんにあえるので、さみしくはないね。とみんなで、かよちゃんの大好きだった歌を歌いながら、かよちゃんの大好きだった海に泳ぎに行きました。
そばにかよちゃんがいたよ。とみんなで笑いました。
みんなのココロにかよちゃんがいるので、いつでも話しかけたら、かよちゃんは返事をしてくれます。
かよちゃんに、あいたくなったら太陽が沈む時間になれば
星のかよちゃんにあえます。
だから、さみしくはないんです。
また、明日遊ぼうね。と言ってみんな笑顔で手を振ります。
かよちゃんに話しかければ返事をしてくれるし、
太陽が沈む時間になれば、かよちゃんにあえます。
かよちゃんは一番星になったのです。
なんだか、お友達みんな夕日を背に手を振りながら泣いています。
かよちゃんは一番星になったから…
こんにちは、かよちゃん。
東山るい