表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

夏生詩集2

赤黒いもの

作者: 夏生

心にあるストッパー

これがあってなんとかここまで

人として生きてこられた


心の中で鈍くひかるもの

赤黒いものがよぎると

ストッパーが入って心の芯まで

及ばないようになる


赤黒いものは退いて消えて

何事もなかったように心は

流れていく


こどものころは小石程度の大きさじゃなかったか

赤黒いものは心の芯まで侵入して

私は人にものを投げたり、ぶったり、怒鳴ったりした

赤黒くて周りがよく見えなかった


大切なものが増えていくと

ストッパーは大きくなった

普段は頑丈なのだけれど

さびつき、脆くなると赤黒いものが

染み込んでしまう


そうなったら、吐き出さなければならない

赤黒いものを引きずり出して

正体を暴いて、対峙して

白紙に刻み付ける

今のように


目に見える形として残していく

闇ではなく、明るい白の世界に


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ