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夏生詩集2

赤黒いもの

作者: 夏生

心にあるストッパー

これがあってなんとかここまで

人として生きてこられた


心の中で鈍くひかるもの

赤黒いものがよぎると

ストッパーが入って心の芯まで

及ばないようになる


赤黒いものは退いて消えて

何事もなかったように心は

流れていく


こどものころは小石程度の大きさじゃなかったか

赤黒いものは心の芯まで侵入して

私は人にものを投げたり、ぶったり、怒鳴ったりした

赤黒くて周りがよく見えなかった


大切なものが増えていくと

ストッパーは大きくなった

普段は頑丈なのだけれど

さびつき、脆くなると赤黒いものが

染み込んでしまう


そうなったら、吐き出さなければならない

赤黒いものを引きずり出して

正体を暴いて、対峙して

白紙に刻み付ける

今のように


目に見える形として残していく

闇ではなく、明るい白の世界に


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