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作者短編集  作者: 明夜
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名探偵ホムーズの事件簿

私の名前はホムーズ。そこそこ名が知れた探偵だ。


私は探偵という職業柄、様々な人に恨まれている。最後まで追い詰めたら素直に自白する人ばかりではないのだ。むしろ最後まであがいてついには暴れだす人のほうが多い。まあ私はいくつか格闘技をやっているのでそんな事態になっても簡単に取り押さえることができるのだが。


しかし私を恨んでいて刑期を終えて刑務所から出た奴らは計画を練って私をどうにかしようとするかもしれない。なので決して油断はしていないつもりである。



今日は私は休暇を取って遊園地に来ている。休暇を取ると言っても事務所のホームページに休みだと書いておくのとブログにも同じように書いておくだけだ。




そして遊園地に休暇を取ってきたはずの私は今、殺人事件に関わっている。


被害者は女性。身長は170と女性にしては高め。体つきは筋肉質である。顔のほうは・・・分からない。何故なら顔は鈍器で潰されていたからだ。それも容姿が完全に分からなくなるほどだ。顔を潰した凶器は近くに落ちていた石だろう。石にも血痕が付着していたから間違いないはずだ。そして身元を隠したいという理由があったとしてもわざわざ石で殴るという方法を取ったところから見て怨恨関係だろう。


身元のほうは私はわからなかったが警察のほうはなにか掴んでいるかもしれない。国家権力は侮れないからな。私が誰か警察関係者に被害者の身元を尋ねようと思い周りを見ると丁度私が色々と便宜を図ってもらっている警部殿がいた。探偵とはいえ身分的にはただの一般人である私が誰にも咎められずにここにいれるのは彼のお陰なのだろう。


「警部殿。被害者の身元はわかりましたか?」


警部殿にそう話しかけたが彼は現在部下と話していて忙しくて私の声は聞こえていないようだ。なので私は何か事件の解決に関係するものがないか現場を調べてみることにした。


「こっちの部屋にはなにかあるのか」


被害者が倒れていた部屋には廊下につながるドアと別の部屋につながっているであろうドアがあった。なのでそちらを開けようとしたのだが何故かドアノブがまわらない。


「おかしいな」


ドアは鍵がかかるタイプではない。おそらくドアノブが開かないような仕掛けがあるのだろう。となると当然ドアの向こうにある部屋には事件に深く関係しているものがあるのだろう。


どうしようかと暫し悩む。蹴破ろうかとも思ったがそのせいで何か事件に関係しているものがなくなったら困る。今は警察がどうにかして開けるのを待つことにする。



被害者の周りの様子を見る。胸に刺し傷がありおそらくこれが最初の傷だろう。その後生きている間にかは分からないが石を使って顔面を何回も殴り身元を分かりにくくしたようだ。


そこで私はあることに気が付いた。被害者が着ているコートだがこれは私も同じのを着ている。そしてこれはあるイベントの会場でしか売っていないものだったはずだ。私の場合は知人からもらったのだが、このコートを買った人を調べれば身元は分かるかもしれないし、もしかしたら犯人の目星までつくかもしれない。


以上の事実を警部殿に報告しにいく。職業は違うが目的は同じなのだ。情報は共有すべきだ。


警部殿はさっきとは別の人と話していた。


「あの警部殿よろしいでしょうか」


しかしまたしても警部殿は忙しいのか反応しない。仕方なくまた証拠を探そうと現場に戻ろうとした私に警部殿の会話が聞こえた。




「しかし残念です。まさか女名探偵であるホムーズさんが被害者とは」

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