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作者短編集  作者: 明夜
10/14

酔っ払い三人組

あるところに三人の酔っ払いがいた。この三人、酒が凄く好きで毎晩のように酒を飲み酔っ払っていた。そして酔って高くなったテンションで馬鹿なことを言っていた。


ある日の晩、禿げている男が


「なあなあ。俺思ったんだけどよ」


と喋りだした。


「なんだい」


そして直ぐに反応したのは髭をはやしている男。


「桃太郎ってあるだろう。桃太郎」


「そりゃあ昔話のやつかい」


「それがどうかしたのか?」


禿げた男に尋ねたのが太った男。


「あれの主人公の名前は桃太郎だよな」


と禿げた男。


「そりゃあ普通に考えたら桃太郎だろうよ」


と髭の男が返せば、


「普通に考えなかったら誰になるんだい?」


と太った男。


「鬼が主人公って話を聞いたことがあるな」


真面目に返事をする髭の男。


「主人公が死んだら駄目じゃねーか」


と太った男。


「アホなこと言ってないで聞けよ」


話を戻そうと禿げの男。


「おお。なんの話だったか」


「桃太郎だよ。それでな桃太郎は桃から出たから桃太郎なんだろ?」


「そうなってるな」


と髭の男。


しかしそこで太った男が異を唱えた。


「いやお前はそれは違うぞ」


「なにがだい?」


禿げの男が聞く。


「桃からでたから桃太郎なんじゃない」


そこで一拍とめて


「桃太郎だから桃から出たんだ」



そこで一瞬三人とも黙りそして


「なるほど」


「確かに」


と何かに納得する禿と髭の二人。どんどん最初の話題から離れて言っているがもう誰も指摘しなかった。


「でもよ」


と言うのは禿げた男。


「俺こないだゲップしそうになったんだよ」


「それで」


続きを促す髭の男。


「でな丁度電車に乗ってたから我慢しようとしたんだよ」


「結局しちまったのかい?」


と聞くのは太った男。


「んー」


すると禿げた男は悩みだした。


「なんでい急に」


「いやな我慢は出来たには出来たんだよ」


「じゃあどうしたんだよ」


と髭の男。


「いやな口から出るゲップを我慢してたらな、なんと尻からゲップが出ちまったんだよ」


だれもそれはオナラだとは言わない。酔っていて頭が回らないからだ。


「それじゃあ、我慢した意味がねーな」


と太った男。


「それで疑問に思ったんだけど、さっき桃太郎だから桃から出たって言っただろう」


「おう」


と髭の男。


「じゃあゲップだから口からでるんだろう。ならその時になんで俺の尻からゲップがでたんだ?」


その後その会話がどうなったのかは誰も知らない。

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