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お出かけ準備

それからは熊を捌いたり、土の魔法で鉄を集めて無理やり固めてナイフを作ったりと出発の準備をしていた。

ナイフに関しては無理やり固めたといっても、そこらへんのものとは比べ物にならない切れ味がある。

以前リナが神様権限で騎士団で採用されている剣を拝借してきていた。

権限といっても俺の空間転移と同じような方法で盗み出しただけである。

修行の時はもっぱらその剣を使っていたが、いかに俺のスペックが規格外か知るべきだと言って俺がナイフ同様土魔法で作った包丁でその件を一刀両断していた。

その剣は現在リナが神様権限で作り替えて細身の剣になってリナの腰にぶら下がっている。

俺も武器を作れと言われ、どこから持ってきたのか聞くのが怖くなるような立派な剣を差し出されたが、結局それは包丁セットにしてしまった。

元は色とりどりの宝石が散りばめられた鞘に入った重厚で頑丈そうな立派な剣だったけど今は熊を捌くのに使われている。

リナ曰く捌くときは楽でいいけど料理の時はうっかりまな板まで両断してしまいかねないから使いにくいそうだ。

ちなみに料理は基本的にリナがやってくれる。

美人の奥さんの手料理最高!


「リナー熊捌き終わったぞー」


「うむ、手際が良くなったのう」


さすがに二ヶ月以上サバイバルしていればこれくらいは出来るようになる。

最初はどこをどう捌けばいいのかわからずあたふたしていただけだったけど。

血とか内蔵とかは初めて見た時から何故か平気だった。

たぶん最強の肉体補正だろう。


「本当なら干し肉にしたいけど明日となると時間が足りないよな……」


ここ数日で塩漬けや干し肉は結構な量作ったけどさすがに一日で出来るものじゃない。

塩に関しては俺の空間転移の練習と称して日本まで買いに行った。

お金はこの世界のお金と別に札束が四次元革袋に入っていた。

そのときこっそり指輪買ってリナにプレゼントしたのは内緒のおはなし。

その後無駄使いと怒られたのも内緒のはなし。

そして、さりげなくリナが喜んでくれていたのもナイショの話し。


「凍り漬けにすれば数日は持つだろう」


リナの意見はもっともだけどそれはそれで怖いな……以前マグロ半年冷凍保存して食った人が滝のように下痢を垂れ流す羽目になったって聞いたし。

まぁ半年もかけなければ平気か。

それに肉体補正とか神様補正で大丈夫だと思う。


「毛皮はどうする?また毛布にする?それともマントか服でも作る?」


この家の布を使っている部分は基本的にリナが毛皮や植物を元に神様の力とやらを使って作り出したものだ。

世界を創るのに使ったのが創造の力、カーテンとかに使ったのは存在の改変とかいう力らしい。

やろうと思えば生きた人間を鶏にすることもできるらしいけど髪のルールで生き物にこの力を使うのは推奨されていないらしい。

ルール違反ではないがマナー違反だそうだ。

ただし生き物でなければいいのだとリナはバンバン使って生活を豊かにしているけど。


「これからしばらく暑い、とはいえ野宿もするだろうから簡単に羽織れるものでも作るとするかの?」


「そうだね、風邪をひいたりすることはないと思うけどしっかり寝たいからね」


「うむ、主の使い魔になってよかった。睡眠や食事がこんなに楽しいものだとは知らなかったからの」


神様は基本的に寝ないし食事もしないそうだ。

仲には元人間の神様もいて、そう言う場合は食事や睡眠をとるそうだが基本的には必要ないそうだ。

なら余った時間どうしているのかと聞いたところ適当な世界に遊びに行ったり、地球とかで買い物したりだそうだ、想像以上に俗っぽいことやってらっしゃる。


「他に何か必要かな」


「飲み水は魔法でなんとかなるしのう……道具は家の中にあるからそれを転移で持ってくればいい、食料も十分となると……もうないのう」


「そっか、じゃあ俺は自分で狩ってきた鹿と鳥をさばいておくよ。リナはどうする?」


「改変なんぞモノの数秒で終わってしまうから……暇じゃ」


「なら俺と愛でも語り合う?」


「お断り」


「残念だ」


ここ数日はこういった軽口も増えている。

互いに慣れたってのはいいことだと思う。

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