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目が覚めてからの七日間

目を覚ましてから、身体をひとりで動かせるようになるまで二日かかった。

その間トイレに行くのも風呂に入るのもリナに手伝ってもらった……。

ものっそい恥ずかしかった。

風呂は最高だったけどね!


まともに動けないから水の中に沈まないようにリナが支えていてくれた。

その光景は見る人が見れば後ろからリナが抱きついているようにも見えたと思う。

つまりだ、おぱいが俺の背中にあたっていたのだよ!

そして風呂!俺がイメージなどをフルに活用して作った檜風呂(露天)だが親子三人でも余裕で受け入れられる程度の広さはあったんだが当然そんなところに服を着てはいるような真似はしない。

つ ま り、肌と肌が触れ合っていたということだ!

天国ってのはあるもんだな。


ともかく二日間は天国と地獄を味わった。


目が覚めてから三日目には動けるようにはなった。

とはいえ身体が重く、うまく動けなかった。

それでもリハビリ!と顔を赤くしたりなが叫んだことでリリカと模擬戦をやることになった。

風呂の中でいろいろ行ったのを根に持ったのか照れ隠しなのか……俺の使い魔兼嫁は最高だぜ。

ちなみに模擬戦は俺の勝ち。


リリカは何故か修道服に着替えて刀を使っていた。

まぁ誰が元ネタなのか大体予想はできる。

刀と速さ、時折魔法を組み合わせて使ってきた。

流石に元魔王というだけあってかなり強かった。

けどギシギシと音を立てる俺の体でも十分対処できる程度だった。

やっぱりこの身体おかしいくらいの戦闘力だわ。


四日目には魔法を解禁された。

三日目までは不安定すぎて使わせたくなかったというのがリナの言葉。

俺は言われるまで魔法を使おうとすら考えていなかったけどね。

というか使う必要がなかったし。

結局この日は練習のみ。


五日目は感を取り戻すためリナ、リリカとそれぞれ模擬戦をしたあと狩り。

ウサギみたいなのと熊みたいなのを狩った。

これもなぜか勝負になってリナが一番多く獲物を狩って、次いで俺、予想通りビリがリリカとなった。

悔しそうなリリカをニコニコしながら見ていたらリナにほっぺ引っ張られた。

ヤキモチ可愛い。


六日目は家の拡張、子供が何人ここに来るかわからないが少し家を増築する。

今まではキッチン兼リビング兼寝室という感じだった(ベッドがみっつ置いてある)。

リリカが増えたことで手狭になったことと、子供たちが増えるから確実に狭苦しくなること、俺が神様技能をどれだけ使えるかの見極め(リナ談)、リナとの蜜月をそろそろ(俺談)といった理由からだ。


まず、壁の一部を人が通れる程度に切り開くところから始めた。

廊下を作るためだ。

次に廊下用に木を切り倒し、神様パワーで加工。

無駄なくすべてを木材へ変える。

わかりやすい例えを出すなら鋼の義手義足の錬金術。

それらを同じ容量でつなげて廊下完成。

寝室も同じ方法で完成させた。

ついでに屋根を同じ某錬金術とのような感じで平らにして、穴を開けて、階段をつけて、新たな壁と屋根を用意して二階建てへと変貌させた。

これにリナは満足そうに頷いていた。

けど寝室が一緒ということとベッドがダブルベッドになっていたのを見た瞬間、顔を真っ赤にして俺のほっぺを引っ張ってきた。

照れ隠し可愛い。

ちなみにリリカが今晩はお楽しみですねと言った瞬間、リナに頭を叩かれていた。

やっぱり俺の嫁は可愛い。

そしてお楽しみへ以降しようとしたら一瞬で絞め落とされた。

俺の嫁は強い。


七日目、神様パワーに問題なし、身体の動きはまだ鈍いけど問題なし、魔法も使えるということで俺が大暴れしたあの街、メスティアに向かうことにした。

流石に半年経ったのでそんな広範囲が警戒されているわけではないが、警備は半年前の数倍厳重だそうだ。

そんなときにうっかり転移を見られたら問答無用で襲いかかられる可能性もあるので今回も徒歩で行くこととなった。

正確には走っていくことになった。


リリカは快く送り出してくれた。

昨夜はお楽しみではありませんでしたね、といってリナにはっ倒されるというおまけもあったけどこの元魔王様もリナとは結構仲いいようだ。

俺が動けるようになってからは一人で風呂に入っているが、誠に残念ながら一 人 で風呂に入っているが、この二人はいっしょに入ることが多いようだ。

覗こうとして一緒にどうですかとか言ってくるあたり、そしてリナにはっ倒されてもみんな一緒のが楽しいですよと言えるあたり相当な強者、もしくは天然な女の子だと思う。


余談ではあるが俺が最初に見たとき目の端に涙を浮かべていたのは嬉し涙だというのがリナの談。

それを目の前で語られ再び目の端に涙を浮かべ、顔を赤くしてりなになにかを言おうとしつつも焦ってアワアワとしか言えなくなってしまった彼女を可愛いと思ったが俺は悪くない。

リナにいつも以上のチカラでほっぺをつねられたけど、この痛みもまた悪くない、そう思えた。

そんなことを思い出しながらメスティアへの道をひたすら走り、二日で到着した。

ちょいちょい転移みたいなことをして距離を稼いだかいがあった。

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