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お告げ  作者: Ni-chaN
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発見の章

廃墟は竹内を魅了して止まなかった。

帰りの電車、茜色の車内。

彼はいまだに魅力の余韻に浸かっていた。

共に乗車する人間を異物と嫌悪することも、

車内のアナウンスに気を引かれることも無かった。

ただどこか遠くを終始見つめ続けていた。


しかし残酷にも彼は実家へと運搬されていった。

いつもの階段を上りいつもの改札をくぐり、

最寄り駅を降りたその瞬間の事だった。

彼に電撃が如き違和感が走った。


「なんだこれは」


声に出すほどの違和感だった。

恐ろしさすら覚えるその感覚。

凄まじい人工的な虚脱感に彼は襲われた。

抜け殻のようにそのまま帰宅すると彼はそのままに寝る準備を始めた。


就寝前、いつものように彼は瞑想を始める。

すると彼の脳内にいつもより数段明確なヴィジョンが浮かんできた。


川のせせらぎ。

深い木々の海の奥の方。

形容し難い神秘的な光景。

秘密とされているような場所。

人為的なモノが一切排除された空間。


今回のチャネリングは実に明瞭なイメージを竹内に与えてくれた。

それらを感じ取った彼の頭にはもう廃墟の事しか頭に無かった。

そして彼は一つ新たなことに気付いたのだった。


科学的な証明は恐らくなされないであろう、

人の居ない所に行けばその分自分の霊感を高めることが出来る、

チャネリングがより明瞭かつ確実になるという因果に。


彼は再びベットから飛び起きてネット上で廃墟に関する情報を集めた。

しかし今回の調査で彼が突き止めたのは、樹海だった。

それは人気の無い場所の中でも究極の選択肢だった。

竹内はそこに自分が求めているものがあると根拠の無い確信をした。

すぐさまにアクセスの手法を検索した。

明日は大学の講義があるが、そんなことにもう彼は興味が無かった。

自分の知的好奇心を、欲求不満を満たしてくれる場所を彼は愛して止まなかった。

冒険家になったかのような思いで彼は準備し気分を高揚させた。



その夜の彼は、なかなか寝付くことが出来なかった。

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