2章終了時の人物紹介
2章終了時の人物紹介
マリアベル フォーセル(もう一人のヒロイン)
漆黒にして鋭利な刃状の突起が恐ろしげで凶悪な鎧を纏う黒騎士。その素顔は燃える様なチェリーレッドの髪を野性味溢れるウルフロングに整えた、美しい女性だ。
やや切れ目だが青く澄んだ瞳を持つ。そして下向きに伸びた特徴的な耳を持っている。
マリアベルは国王の姪に当たる姫殿下でもある。しかし、忌み嫌われ差別の対象である亜人の血を引く事より孤独な幼少期を過ごし、其れを紛わす為にひたすら戦いの修練に没頭した結果、国王直属の黒騎士に選ばれた。
マリアベルの戦い方は戦鬼と呼ばれるオーガ族の膂力と、人並み外れた鍛練による冴え渡る剣技を用いる。
人外の強さを持つマリアベルは、自分より弱い男を取るに足らない存在として侮蔑していたが、王命でレナンとの婚姻を命じられ彼を試す為に戦った結果、レナンの絶対的な強さと聡明さに心底惚れ込み、何が何でも夫に迎えようとする。
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ソーニャ フォーセル(マリアベルの義妹)
黒騎士マリアベルの妹で、白騎士隊の一人。美しいブロンドをふんわりしたワンカールショートに纏めており、小顔に大きな瞳を持った非常に可愛らしい顔だちをしている。
可愛く小柄な容姿とは裏腹に、その性格は狡猾で冷静沈着である。
自分を救ってくれた義姉のマリアベルに心底陶酔しており、彼女の為なら汚れ役も喜んで行う。
マリアベルとレナン の婚姻の為に、ティアを唆しフェルディを裏から手を回して操り、レナンとティアを婚約破棄させた。
その上でレナンに従属の枷を嵌め、同時にフェルディの逮捕と実家のルハルト公爵家を没落させた。
可愛らしい顔をして恐るべき策を同時に幾つも展開し、全て自分の思い通りに動かす策士である。彼女自身も白騎士隊の一員として有能で、幾つもの魔法や剣技を駆使する。
そんなソーニャは幼い頃に実の親に捨てられた事がトラウマになっており、家族愛や感謝の念に自ら晒されると戸惑う所がある。
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リナ(ティアの学友)
長い黒髪を長く伸ばし大人びた印象の美少女。その外見通り落ち着きの有るクールな性格だ。
能天気で騒がしいティアの言動を辛辣に罵るが本気では無く、寧ろ好ましく思って居る様だ。
クールだが曲がった事は大嫌いで正義感が強く、誤った道を進んだティアを何とか正そうと尽力し、逆にティアを唆したソーニャに対しては真っ向から立ち向かった勇気ある少女。
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ジョゼ(ティアの学友)
ライトベージュの綺麗な髪をオカッパにしている可愛らしい少女。引っ込み思案で優しく大人しい性格をしている。
暴走気味でやかましいティアの相手をビクビクしながら対応する子羊。ティアが熱に浮ついている時、リナと一緒に何とか止めようと頑張った。
従姉に白騎士のリースが居て、長らく彼女を尊敬していたがティアを騙す側に居た事を知り、激しく怒る。
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オリビア(白騎士)
綺麗なブロンドをミディアムストレートに整えた美しい女性騎士。姫殿下でもある黒騎士マリアベルに仕えている。ソーニャ同様、マリアベルに心から敬愛している。
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レニータ(白騎士)
緩いウエーブ掛かったパープルアッシュの髪を持つ気の強そうな美人。情に厚い所が有りレナンとトリスティンとの別れの様子に涙し、不遇なレナンを気に掛けている良い人。
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リース(白騎士)
ブラウンの髪をマッシュショートに整えた可愛らしい容姿の女性騎士で、ジョゼ(ティアの学友)の従姉でもある。
ジョゼの友人のティアを任務とは言え嵌めた事に対する罪悪感は少なからず有るが、それでも白騎士としての任務に誇りを持っている。
セネ村で情報取集をしており、その際はレナンの容姿について報告し皆から睨まれた。
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べリンダ(白騎士)
オレンジ掛かったショートヘアの気の強そうな女性騎士。湖畔の別荘で襲ってきた使用人の男を切って捨て、フェルディの右耳を切り落とした。
剣技の腕も然る事ながら、任務遂行の為には強靭な意志で貫徹する意志の強さを持つ。
フェルディの尋問役も担当し、卑劣な彼には一切容赦が無かった。セネ村で情報取集をしていた一人でその際は大地が抉れた件について報告していた。
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ナタリー(白騎士)
セネ村で情報取集をしていた一人で、その際はレナンが策を練った事について報告していた。
レッドアッシュの髪を前が揃ったボブカットの女性騎士。冷静で理知的な性格をしている。
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ルディナ(白騎士)
セネ村で情報取集をしていた一人で、その際はレナンが施した治療について報告していた。
ブラウンの髪をミディアムカールに纏めた美人で、スタイルにも自信が有る大人の女性。大人っぽい容姿同様に落ち着いた優しく穏やかな性格をしている。
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カリウス フォン ロデリア(ロデリア国王)
グレーの髪を持ち、知的だが細身の鋭く気難しそうな外見を持つ。見た目通り、疑り深く慎重な性格をしている。
王城内に居る巫女による神託を受け、“銀の髪と赤き眼を持つ白き勇者が王国を救う”と謳われるレナンを探していた。
実際にレナンの力を目の当たりにし、彼に侵略を繰り返すギナル皇国に対する抑止力として戦う事を命じると共に、マリアベルとの間に子を成す様に厳命する。
それは慎重なカリウスの性格ゆえに、王国を長きに渡り守る抑止力を欲する為だった。マリアベルは姪に当たるが、亜人の血を引く為に距離を置いて接する。
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アルフレド フォン ロデリア(ロデリア王国 王太子)
国王カリウスの息子でロデリア王国の王太子。年齢は10歳で利発そうな愛くるしい容姿をしている。
気難しい父のカリウスとは異なり、素直で心根が良い少年。年頃の少年らしく、勇者や英雄に憧れている。
その為、白き勇者と呼ばれるレナンに対し、強い憧れを持っている様でレナンと会う事を長く心待ちにしていた。
並びに従姉でもある黒騎士マリアベルに対しても英雄と言う事で、強く敬愛しているが、父カリウスはその事を警戒している。
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マドニス フォン ロデリア(故人:国王カリウスの実弟)
マドニスは国王カリウスの実弟であったが生れつき病弱だった。その為王城から余り出られなかった。
そんな中、マドニスの護衛騎士として長らく共に居たマリアベルの母ゼナと恋仲になり、ゼナはマリアベルを身籠る。 程なくマドニスは若くして逝去してしまった。
兄の国王カリウスは溺愛していた弟の死はゼナがもたらした様に感じてしまい、息子アルフレドがゼナの娘マリアベルを敬愛する事に懸念を抱いている。
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ゼナ フォーセル(故人:マリアベルの母)
ロデリア王国に残留していたオーガ族の一人で傭兵として活躍し、やがて先代黒騎士となった。
彼女母は王城にてマドニスの護衛騎士として長らく共に居る内に、彼と恋仲になりマリアベルを産んだ。
しかしマドニスは若くして逝去後、残されたゼナは亜人であった為に正室に認められず、側室としても公式に名乗る事は許されなかった。
元来の戦士であったゼナはその事を受け入れ、黒騎士として戦い続けたが、マリアベルが幼い時にギナル皇国による侵略戦争の際、命を掛けて此れを防ぎ戦死した。
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フェルディ フォン ルハルト(ルハルト公爵家が嫡子)
カールしたブロンドを持ち、背が高く目鼻立ちの通った美青年。しかしその内面はドス黒く、冷酷な心を持っている。
女性は自分を楽しませる道具程度に考えており、女性を弄んでは冷酷に捨て去る事を繰り返しているクズ。
娼館で遊んでいる所に羽振りのいい男から声を掛けられ、ティアとレナンを一定期間内に婚約破棄させるゲームの依頼を受け、ティアに言い寄り婚約を破棄させた。
ティアの事は依頼を受けたゲーム以外は心底どうでも良く、婚約破棄させた後は、弄んで娼館に放り込む予定だった。
フェルディはパメラ公爵令嬢と婚約しているにも関わらず、他の令嬢にも見境なく手を出し弄んで無残に捨てる事を繰り返していた。
その罪を父であるルハルト公爵が揉み消していた為、今まで捕縛される事は無かったが今回ソーニャ達がレナン確保の折にティアを利用して囮捜査を行い、現行犯で捕縛した。
その結果、父であるルハルト公爵の罪も明るみになり公爵家は没落した。
フェルディは捕縛の際、バルドに手酷く殴られた挙句、白騎士べリンダに右耳を切り落とされた。その上べリンダに厳しい尋問を受けた後、投獄されている。
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ケイン(国境警備を務める新兵)
辺境の村より王都に来た新兵。ギナル皇国の国境に有るジェスタ砦で警護を行っていた。
ギナル皇国の侵略の際にレナンに助けて貰った。その結果レナンは初めて自分の手で人を殺す事となってしまった。
いつも読んで頂き有難う御座います!
次話は「50)友人達」で、以前から申し上げおりました通り投稿日は3日毎とさせて頂き5/9(木)となります。何卒よろしくお願いします。
追)一部見直しました!