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気がついたら魔神でした  作者: ヴァル原
第1章 フィエンド大陸編
4/164

気がついたら性別がなくなってました

今回は少し短めです。また、それぞれの話のサブタイトルを少し変更しました。

  その日、俺は魔神になった。魔神を倒すという目的で転移したはずが、なぜこうなったのか…。どこかで選択でも間違えたのか…。

  今頃考えたところでしょうがない。なってしまったものはなってしまったのだ。どうしようもないではないか。

 

  「よし、もう考えるのはやめよう。」


  俺は開き直った。


  〈そろそろ、“偽装”は終わった頃か…。ならば、そろそろ最後の忠告としよう。〉


  どうやらまだ何かあるらしい。


  〈貴様はいずれ神と戦うことになるだろう。そのときは全力で戦ってもらって構わん。だが、普段は絶対に力の半分以上つかってはならない…。もし貴様が半分以上の力を使い、この世界で攻撃を続けたとしたら、神以前にこの世界が消える可能性が高い。〉


  どうやら俺は本気を出してはいけないらしい。


  〈では、これで伝言は終わる。新たな魔神として必ずや神を殺してくれ………。〉


  《これで伝言は終了です。》


  どうやら終わったようだ。それにしても俺はとんでもない存在になってしまったものだ。


「 ここから出る前に、もう一度だけステータスでも見てみるか…。」


  【飯綱 雅風(イヅナ)】

  種族:魔神(人間)

  性別:?(男)

  レベル:1

  攻撃力:測定不能(560)

  防御力:測定不能(500)

  魔攻撃:測定不能(490)

  魔防御:測定不能(480)

  魔力:測定不能(420)

  俊敏:測定不能(480)

  運:測定不能(50)

  【能力】

  ソーズスキル

  『アザトース』

  (スキル:剣術レベル1、炎魔法レベル1)


  ちなみに()の中は“偽装”をしているときのものだ。

  それにしても、何度見ても我ながら恐ろしいものだ。ステータス、スキルはともに規格外。種族はもはや神。性別だって……。


  「……ん?何で性別が『?』何だ?」


  俺は慌てて息子を確認した。

  スカ…。

  しかしそこに息子はいなかった。


  「嘘だ〜〜〜〜〜!!!!!。」


  俺は泣いた。死が間近に迫っても出なかった涙が、今では滝のように流れ出てくる。


  「魔神のやつ…。何でこのことを話さなかったんだ。こんなデメリットがあるなんて聞いてないぞ。」


  俺は涙が止まるのを待ち、この暗い場所で座っていた。やはり、息子を失ったショックは大きかった。しばらくして、涙が止まったのを確認すると、今度はここからの抜け出すことを考えた。


  「まだ、息子を失ったことは割り切れないがしょうがない。こんなところにいつまでもいるわけにはいかないからな。」


  さて、どうしたものか…。ここは先ほどまでいた空間とは違うので、空間そのものに穴を開けて脱出することはできない。かと言って、魔法などを使い無理矢理に脱出しようとすれば生き埋めになるかもしれない。


  「やっぱり“瞬間移動”しかないか。」


  俺は“瞬間移動”を使って脱出することにした。だが、本当にこれしか方法がなかったわけではない。俺が使いたかっただけだ。


  「よし!そうと決まれば。」


  俺は“瞬間移動”をイメージしてみた。魔神曰く、魔法は基本的にイメージすることにより発動出来るらしい。

  しかし、いくらイメージしても“瞬間移動”は発動しない。


  「やっぱり、もっと正確なイメージをしなきゃいけないのか?」


  俺は早速この位置から最も近い地表を座標で示してみることにした。何でそんなことが出来るのかと言うと、それはもちろん『アザトース』のおかげだ。

  どうやら、スキルの中には空間を把握することの出来るものがあるらしく、それを使ったのだ。今更だが、このスキルは本当にチートだ。

  そして俺はその座標を確認すると再び“瞬間移動”を使用した。

  すると今度は成功したのか一瞬体が引っ張られるような感じがした。直後、俺は森の中、一人で立っていた…。

  久しぶりの外だ。

 

 

 

やっと、外に出れました。

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