最初の恒例行事です、後編
火曜日、続きです。
調子いい事を言っていた男子ですね。とりあえず、そんなやつがいました。
「それなら前の席のあなたも早く入るべきでは?」
カチンときたので適当に言い返します。ただ無駄に仕事が増える委員会なんて誰が入りますか、すみません保志さん、やっぱり入りたくはないですね。
あたしの言葉に顎に手を当て少し考えだしたチャラ男子、チャラと呼びましょう。チャラは親指をこちらに親指を立てました。はい?
「じゃあ次は保体委員、これは責任あるとっても大事なやつだからな。誰かやってやるって言う人はおらんか?」
「はい!!」
こんなこと言われてやる生徒が……いましたね。チャラが即答です。
「おお! 福田、お前は男気に満ちているな、是非任せたぞ!!」
「おまかせください!」
ああ、なんでしょうこのやり取り。その福田とやらはまたあたしの方に振り返ります、親指を立てて、ウインク。うえー。
保志さんの方にヘルプのアイコンタクトです。
「……っ、……?」
ああ、複雑な笑みです。きっと、委員会はいってくれると嬉しいな、えーっとどうかな? といったとこでしょうか。あたしならそんな事を言います、勝手に翻訳しました。でも大体一緒でしょう……。
うへー。
そしてあたしは図書委員になりました。まあ、特にする事もないでしょうしいいでしょう。とりあえずチャラ、福田君なんて頭を打って記憶喪失にならない限り言いませんとも。に手のひらでしっしと追い払います。あたしのチャラに対する扱いはもう、下がらないでしょうね。
「保志さん、旅は道連れっていいますし、これからよろしくお願いしますね」
「へへ、なんだかごめんね……? 雪沢さん、これからもよろしくお願いします」
ああ、なんか少し打ち解けてくれた感じがします。なんだか可愛いですこの子。
図書委員も悪くありませんね。