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女神になった俺は、魔王と一緒に平和な世界を実現する⁉︎  作者: 猫野ピート
魔族を復興させたいので、知恵を絞った。
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第12話 エリス、魔王とついてでに女神と会う。

私はエリス、アーブラムの冒険者だ。

冒険者とは、20年前ほど昔までは洞窟や旧魔族エリアの調査を主な役割としていたらしいが、今となっては主にモンスターや害獣、それに魔族を倒し、町を守ることこそが役目だ。魔族がこのアーブラムを治めていた時代は、とても名誉ある仕事だったのらしいが、今じゃ私みたいな職を持たない私でもなれる底辺職だ。毎日、森でモンスターを狩ったり、単独のゴブリンを殺したり、警備をしたり、家柄が良ければこんな仕事をしなくて済んだのだろうか。


「エリス、今日はとても助かった」

「たまには自分の力でどうにしようとは思わないの?」


ゲイルがえへへと笑った。ゲイルは同じ冒険者なのだが、私より二つ階級が下の新米冒険者だ。ゲイルはいつも危なっかしい依頼を受けては、いつも大変な目に合う。そしていつも私が危ないところを助けてあげる。かれこれ2年くらいこの調子だ。本当にこいつは懲りない。


「今回も本当に危なかった。どうしていつもこんな依頼を受けるの」

「へへへ、そりゃ、男のサガってやつだよ」

「本当に救えないわね、あんた」


私は頭を抱えた。ゲイルは本当に救えないやつね。

でも、私はゲイルの幼さからくる危なっかしさだったり、お調子者な感じが本当に気になってしまう。それは単にゲイルが私と同じ孤児だからだろうか。いや違う。私はゲイルと出会った時からどことなく何か惹かれ合うものを感じていた。それはまるで本当の弟、家族を思わせるような匂いを私が勝手に感じているからなのか。結局のところ分からないが、一つ言えることは、私はゲイルが毎度こんな危険な依頼を受けるのがとても心配でたまらない。

色々な想いをすべてひっくるめて私はゲイルに言う。


「ほんとゲイルはバカなんだから」


ゲイルは笑って誤魔化す。男ってなんでこうなのか。


私とゲイルはアーブラムに到着した。アーブラムはいつも通りの賑わいだが、今日は何か違うようにも思えた。だが、そんなことはどうでもいい。私は私自身とゲイルが生きていければ良いのだから。私たちはわき目も振らず、アーブラムの市営ギルドに入っていった。中では、アーブラムの街同様何やら異様な雰囲気に包まれていた。私は、ギルドの受付のラビの所に行き、今回のゲイルの依頼の完了報告とこの異様な雰囲気について聞いてみた。


「ラビ、ゲイルの依頼は完了したよ。それと、この異様な雰囲気はなに?」

「ああ、エリス!またゲイルの依頼を助けてくれたの!ありがとう!」

「で、このは雰囲気はいったい?」

「ああ、これね。なんか、ブラム城に魔王ライラがいるって噂なんだよね」

「なにそれ」


ゲイルが口を挟んだ。ラビは子馬鹿にした感じで言う。


「あんた、魔王ライラも知らないの?」

「それくらい知ってるよ。ブラム城にその魔王ってのがいるって発現に驚いているんだよ」

「実は、一週間前から城には澄みついていて、領主や議会と何やら怪しげな計画ってのを考えていたって話さ」


ラビはゲイルを脅かすように言う。でもこれでは埒が明かない。私はラビに聞く。


「で、そんな怪しげな計画ならなんで一介の受付嬢が知ってるの?」

「それは、先ほどその魔王様がこのギルドに来られたからだよ」

「はあああああ!」

「しかもまだギルド会館の奥の部屋にいるよ。多分、もう少ししたら冒険者達の前に出てくるんじゃないの?」

「冗談じゃない。なんでそんな危ないやつがこの街のしかも街を守る組織の建物にいるわけ?しかも、魔族って言ったらそこらのモンスターと訳が違うのよ!やつらはとてもずるがしこくてそれでいて魔力もある。とても最低のやつらよ!その中でもなんで一番上の魔王なわけ?」

「まあまあ、そう焦らずに」

「ゲイルは黙って」

「静粛に!」


私の声と同時に大きな声がギルド受付広間に響いた。私たちは声のする方を向いた。声の主はいけ好かない感じのギルド長であったが、その隣には、とてもこの世のものとは思えない精巧に作られた人形のような少女が2人も並んでいた。彼女たちは、貴族が着るゴテゴテのドレスではなく、とてもシンプルなワンピースの様なでもとても上品で、おおよそ私とは身分の違う天上人の服を着ていた。その服の微かな揺れはまるで妖精の羽の様だった。もちろん私にとって彼女たちの美貌は妖精といってもいいほどだ。私はその美しさに少しだけ見惚れてしまった。なぜかその周りを騎士たちが護衛をしているかのように取り囲んでいた。少女の一人が震えながら話をし始めた。


「人族の皆さん、聞いてください」


その声はまるで鳥の囀りの様に上品で美しかった。声は続く。


「私が魔王ライラです」


その言葉を聞いた途端、私の中にある何か黒いものが這い上がってくるのが聞こえた。そう魔族とは、私の家族を殺し、それ以降生きるか死ぬかのこんな生活に引きずり込んだ奴らのことだ。私は自分が抑えきれず口から言葉を放った。


「なんで魔族の王様とやらがここにいるんだ!」


気づくと私は魔王に剣先を向けていた。自分でもいつ鞘を抜いたのかさえ忘れるほど私は怒りを感じていた。

剣先の少女は一瞬ビクッとした。しかし、一呼吸をしてからゆっくりと言葉を放った。


「あなた方のお怒りは分かります。先の大戦で愛するものを奪われた者も大勢いるでしょう。それはあなた方だけでなく私たち魔族も同様のことなのです。先の大戦以降、魔族は急激に勢力を亡くし、遂には国は滅びました。これで世界が平和になるならそれもまた一つの解決策なのかもしれません。しかし、神話にもあるようにあなたがた人族の光の勢力と私たち魔族の陰の勢力のバランスが保たれないと世界は崩壊してしまいます。そしてそれは今後に差し迫った脅威となってあなた方、いや、この星の生きとし生ける生命に降り注ぐでしょう。私はそれを止めるため、今宵あなた方に協力を頼みにきました」


すると魔王は頭を下げた。すると、その後ろからギルド会館に捕まえられていたと思われる魔族たちがぞろぞろ出てきては頭を下げ始めた。その異様な光景に私は愕然とした。


「なんだよそれ…」



気づくと私はゲイルと共にギルド会館の外にいた。ギルド会館裏の切り株に腰をつけた私をゲイルは雲を掴むような表情で見つめていた。


「なに、ゲイル」

「いや、なんにも」

「本当にゲイルは本当に救えないやつね」

「酷いなー、エリスは」


私はあのあと魔王が言った言葉を思い出した。それは魔族を一緒に復興しろと言うものだった。冗談じゃない。何が人族と魔族との共生社会だ。そんなのはなっから結果が見えてる。私は大きくため息をついた。


「それにしてもあの魔王ライラって本当にすっごく可愛かったなー」

「ゲイル、次私の前でそんなこと言ったら、もう二度と助けてあげないよ」

「ごめんごめん、エリスってば、エリスの方が美人だよ」


私は再び大きくため息をついた。本当に男ってバカ。


「あ、あのう」

「だからなに!」


するとそこには怯えた表情の少女がいた。あの魔王に見劣りしない美しさと透明感のある少女、そして魔王の隣にいた少女だ。私は少し警戒し、いつでも剣を抜けるように構えた。


「あなた先ほど、ライラに剣を向けた人ですよね?」

「ライラ?ああ、魔王のことか、で、それがどうしたの?」

「あ、私、女神でして、今人々がどのような問題を抱えているのかを調べてまして…」


不思議なしゃべり方、そしてえも知れぬその慣れてなさそうな表情、こいつは怪しい。一見するととても可愛い少女だが、こいつは魔族か何かが化けているに違いない。女神だなんて分かり易い嘘までつくとは、本当にムカつく奴だ。


「で、私に何か用か?」


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なんでも良いのでやって下さると私としてはとても嬉しいです。泣いて喜びます。

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