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冒険者ギルド



 俺を心配するアオバには触れないで再び町への歩みを進める。


 やがて町への入り口にたどり着く。 さすがにアオバは衛兵などに姿を見られると都合が悪いので空を飛んでばれないように町に入った。


「・・・・街に入りたい」

 町の入り口を警護している門番の衛兵に対してできるだけ言葉も少なく話しかける。俺がリオンだと特定する材料を減らすように心がける。


「こんな時間にそんな怪しいフードをかぶった奴を入れるのは気が進まん。せめて顔を見せろ」

 俺にそういった衛兵の言葉はまさにぐうの音も出ないほどの正論だ。 しかしあまり顔を見せるわけにもいかない。


「顔は見せられない。 この町には友人に会いに来たんだ。 クラリイというんだが、知っているか?」

 そこで俺がひねり出した言葉がこれだった。 決して嘘ではない。が、彼女を口実に使うのはなんとなく罪悪感があった。


「っ! ・・・彼女は、クラリイは死んだ」

 知っている。 しかしあくまでもそれを知らない風に振舞う。


「そんな、嘘だ!彼女には武術の心得もあったはずだ!」

 声に驚きと絶望の色を織り交ぜ、取り乱したように言う。


「残念ながら本当だ。 彼女について詳しく聞きたいならば冒険者のアレンという者を尋ねるといい」

 その発言は町に入ってもいいということだろうか?


「恩に着る。 そのアレンとやらには冒険者ギルドにいけばあえるか?」

 フードを深く被りなおしながらもさりげなく待ちの中に入っていく。


「多分な。 今の時間だったらアレンも居るだろう」

 後ろから門番の声を聞く。

軽く手を上げて感謝の意を示し、冒険者ギルドの方に向かって歩く。 一応、このまま冒険者ギルドにいってアレンに話だけ聞いておくことにする。

 後で門番が俺について調べたりしても問題ない用にだ。・・・さすがに用心が深すぎるか?

まぁ、用心深くて損することなんてほとんどないからな。今回は慎重に動いておこう。


 アオバとの合流が遅くなるのは悪いが、先に冒険者ギルドの方へ向かっていく。


 少し歩くと冒険者ギルドにたどり着く。今は日も暮れてちょうど夕食時なだけあってギルドもにぎわっているようだ。 一応ギルドでも食事はできるしな


「アレンという冒険者を探してきた」

 フードを目深にかぶったままギルドの扉を開く。

扉を開いた瞬間からけたたましいほどの喧騒と酒と汗のにおいと複数の視線が俺に向く。


「アレンは今いねぇよ」

 扉を開けた俺に視線を送ってきた冒険者の一人が俺に言う。 黒髪で死んだような目をした粗暴な男だった。


「わかった。出直してくる」

 それだけいってギルドから出る。

扉を開け、酒臭い空気から開放されると同時に、俺の視界に赤い髪のイケメンが映りこんだ。―――アレンだ。

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