淡すぎた希望
「一時的に男に戻れる・・・って、どういう事だ?」
シエルが言い放ったその言葉を復唱するようにして聞き返す。
『ご主人様が女になった薬のことがまだ良く判らない以上解毒薬や中和剤を生成することは難しいと思います。ですので今回はご主人様の身体を男だった頃に戻してしまいましょう』
「身体を戻す・・・ どういうことだ?」
『かなり大掛かりな手法になってしまいますが、私が思いついた方法はひとつだけ。
ご主人様の身体の時間を巻き戻す』
「は?」
シエルが提案した方法を聞いて思わず呆気にとられてしまう。
それはどうやらアオバも同じだったようでチラリと顔を覗き込めば俺と同じように少し間の抜けた表情をさらしていた。
『龍種の中には時を操る魔法を行使するものが存在する。 と言う話があります』
「・・・その龍種の魔法で俺の身体の時を巻き戻す、ってことか?」
『その通りでございます』
いくらなんでも無理がありすぎる。 龍が決まった住処をもつ事は少なく、合いに行こうとして会えるものではないのだ。その上で俺が聞いたことも無いような時間の魔法を持つ龍に出会える可能性はきわめて低いだろう。時間も無い現状でそれは厳しすぎる。
『ご安心ください、その龍と出会う当てはあります』
俺の考えを見越してか、シエルは俺が求めたわずかな希望を口にして見せた。
だめだ、ここ以外に区切る場所が無かったんだ!短いのはごめんなさいだけど、ここ以外に区切れそうな場所が見当たらなかったんだあああ!!




