プロローグ
初投稿です。
気ままに書こうと思います。
誤字、雑字があったらすみません。
温かい目で読んでいただけたら幸いです。
その日は雨が降っていた。
街中の時計台が深夜0時を告げる。普段多くの人で賑わう華やかな街並みは徐々に灯りが消え、静けさを増していた。そんな街並みに1人、黒いコートを羽織った怪しげな者の姿があった。フードを深く被っているため、顔も性別も分からない。しかし雨をもろともせず颯爽と歩くその姿は、何か強い信念を感じさせた。たどり着いたのは路地裏の廃墟のビル。中にはナイフを持った男とタバコ吹かす女、そして血まみれの男の死体が転がっていた。
「あー、また殺しちゃったの。この手の運び屋探すの大変なのに。」
まるでこのような現場を何度も経験しているような口ぶりで、女が不機嫌そうに愚痴をこぼす。
「仕方ないだろ、こいつ警察に俺らの居場所バラそうとしたんだからさ。それに、この街はかなり稼げるからな。捕まる訳にはいかねぇよ。」
男がそう言って女と共にビルを出ようとしたその時、背後の窓から殺気を感じた。慌てて振り返り警戒する2人。
「誰だ!」
男がそう叫んだ瞬間、外で雷が落ちた。窓の外には黒いコートを羽織った者の姿があった。その者は窓からビルの中へ入るとフードを取り、2人に自ら姿を晒した。その者は色白の美しい女性であった。白銀の髪、左目に眼帯。そして、どこからともなく現れた鋭く光る大鎌。2人はその姿に驚愕し、震え出した。
「あんた、まさか、ジョーカーッッッ!?」
女がそう叫んだ瞬間、2人の首が宙へと舞った。