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第2話 とは言うものの
「とは言うものの、どうやって金を稼ぐんだ?」
「安心しろ、ちゃんと考えてある。永吉、幕藩と協力するぞ」
「協力できるのか?」
「彼らは年貢を運ぶのに困っている。助け舟を出したら港での商売も許可してくれるはずだ。」
「なるほど...」と永吉は唸る。
「でも、商売するにしたって何を売るんだ?売るものがないとただ座ってるだけだぞ」
流石にそれくらいは俺でもわかるわと思いつつ返す。
「せっかく船を使って商売するんだから、各地の特産品を価格差で売る。そうしたら収益は出るはずだ。」
「地域の価格差といったってそんなに稼げるのか?」
と素朴な疑問を永吉が投げかける。
「それが稼げるんだよ。例えば蝦夷地で1kgあたり金貨1枚で売ってる昆布を大坂で売ると金貨5枚でも売れるんだ」
「すげぇ!それなら家族を養えるぞ」
「そうだな。ただ船だからめっちゃ時間かかるけど」
そろそろ役割分担を決めないとな。お金は早く稼ぎたいし。
ご視聴ありがとうございました。
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ではまたお会いしましょう。