第二話 予感
ローゼンは堕落していた 何をしようと言う訳でもなく何かを目標に努力しているわけでもなかった。
ただただ日々が過ぎ去っていく中ある男と出会う。
...そう私は不登校だ、別に何かされた訳でもないが行けなかった。コンプレックスでもいつのまにか抱えていたのだろうか。もう休んでから2か月が経とうとしている、このまま朽ち果てて行くのだろうと思いながら母の後ろ姿を見る訳じゃなく下を見ながらただ呆然としていた。
しばらくして母を見送った後、リビングに行き日課となりつつあるコーヒーメーカーを起動させコーヒーを淹れていた。美味しいとか甘いよりも罪悪感で押し潰されそうになるがこういう誰もがやってそうな事をしていないと自分がこの世界にいられないような気がするからそうしているのでしているだけだ。
淹れ終わった後リモコンを取ってテレビをつけてソファーに座ってコーヒーを飲む。時計を見ると丁度9時を指していた。たまに誰かとこういう日々を過ごせたらいいなとつい思ってしまう。時間だけは無限にあるからこういう現実味のない妄想をして過ごしている。ゲームをしててもいいが何回も同じ事をするのは流石に飽きが来る、バイトもしてないので新しいソフトも買う事さえ出来ない。妄想する癖はいつまでも治らないのだろうか、いやそうでもしないと死んでしまうのだろうか。
そういうなんとも後ろめたい考えをしている時に急にピンポーン、とインターフォンが鳴った驚きで持っていたカップが揺れたがもうコーヒーは飲みつくしていた。私は渋々とソファーから腰を上げてドアに行った、母からは「出来るだけ荷物とかは受け取っておいてね」と言われているので宅急便や郵便は出るようにしている。会話はあまりしないが誰とも会話しないよりはまだマシだろう。
ドアを開けるとそこには宅急便とも郵便とも思えない格好の奴がいた。
明らかに時代遅れな紺色のインバネスコートと帽子を来た男の人が立っていた。私がただ絶句して言葉が出ない時に先に「君が柊ローゼン君かい?」と言ってきた。 明らかに不審者極まりない奴だった、誰に助けを求めようかと思って考えたが出てきたのが母で仕事中だから出ないだろうと思い走ろうと思っても前は塞がれてるしもう玄関に入ってるので家に逃げ込む事も出来ないし押し返して無理矢理出て行かそうとしてもこの人は絶対に押されても一歩も後ろに下がらないだろうと思ったので5秒ほど黙考して「そうですけど、何か」と事務的な口調をしていた。
それを聞いて男の人は笑って「そうかそうか 実に面白い響きだ」などと言って笑いながらメモ用紙を取り出してメモを取ったらそのまま「それじゃ失礼」と言ってドアを開けて玄関から出ようとした所を「ちょっと」と言って止めた。流石にこんな事をされて見す見す逃す程私も堕ちてはいないようだった。男の人は何をするでもなくただ呆然としていた。私は我慢の限界で「あなた一体なんなんですか」と言っていた。男の人は少し考えた素振りをして「僕が何者か今は答えれないな、知りたいのなら2時にいつもの本屋に来ればいい」とだけ言って去ってしまった。
私はただ驚くしかなかった。なぜ自分の名前を知っているのか、なぜ自分の行きつけの場所がわかったのか。恐らく2時と言うのも不登校だと知っててその時間帯にしたのだろう。警察に通報しようと思ったが相手の事など何も知らないし、まず面倒事を起こしたくなかったのでその考えは即座に消去した。
しばらくどうしようかと迷ったが自分の事を知ってる相手の事が気になったので行くことにしようと決断し、着替えをすませ久々に自転車に乗って本屋に向かった。
前の話を一回読んでみたら余りの文章力の低さに驚きました