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13:サッパリ系のお昼ご飯。

 



 串焼きを食べたので、そんなにお腹は減っていない。でも、レオはなんだか減っていそうな雰囲気……というかグルグルうるさい。


「国王もお腹鳴らすんですね」

「いや、国王の前に人間だぞ? 鳴るだろ」

「会議のときとかも?」

「鳴る鳴る。隣の宰相と擦り付け合いをしてる」


 宰相さんが可哀想すぎる。だけど想像したら笑えた。おっさん二人で何を遊んでるんだか。


「あははは! 仲良しっ!」


 お昼はサッパリ系にしたいので、チキンを一口大に切り、塩コショウで下味付けして皮面からしっかりと焼く。

 その間にパスタ乾麺を湯がく。

 玉ねぎをみじん切りして、一度流水にさらしておくと、辛みが抜けるのよね。普段はしないけど、人に食べさせるんならしようかなぁ、という程度には手間。

 

「……レオだしいいか」

「ん? 呼んだか?」


 ソファに寝転がって、足をパタパタさせながら本を読んでいたレオ。ポソリと呟いた言葉が聞こえたらしい。


「なんでもないですー」

「んー」


 また本を読み出した。

 人の本棚から勝手に恋愛小説を取って読んでるけど、面白かったのかな? なんだかニヨニヨしながらページをめくっている。


 ちらりとレオの様子を観察しつつ、皮がパリパリになった鶏ソテーの中にしっかりと水切りした玉ねぎのみじん切りをいれて軽く火が通るくらいに炒めたら、作り置きのブイヨンスープをすこーしだけ入れて、粗挽きのブラックペッパーをガリガリ。

 ブラックペッパーを削るときの匂いって、なんだか幸せの匂いがする。って言うと、大概の人に心配されるのなんで?


 茹で上がったパスタ麺を、鶏肉を焼いていたフライパンに入れて、軽く炒める。途中でレモンの四分の一をギュムムムムムと絞り入れて、もう一度軽く炒める。

 これで完成!


「はいどーぞ」

「む、ありがとう。いい匂いがする!」


 ちゃんとお礼を言うところは真面目なんだよね。

 そして味の感想もちゃんと言ってくれる。


「んまい。レモンの酸味が、鶏肉の脂のしつこさを消してくれているな。これは何人前でも食べられそうだ」

「おお。評価高いですね」

「ん。今までで一番美味しかった」


 どうやらレオはレモン系の味付けが好きなようだ。そういえばドレッシングもレモンがいいとか言ってたね。だからレモン買ってきたんだけども。


 レオにお皿洗いさせている間に、余りのレモンでドレッシングの作り置きをしておこうかなぁ。

 



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◇◆◇ 書籍化情報 ◇◆◇


「お前を愛することはない」と言われたので「そうなの?私もよ」と言い返しておきました。 〜氷の貴公子様と紡ぐ溺愛結婚生活〜

☆ コミックシーモア様先行(限定SSあり) ☆

❄ 8/26(月) ❄

書籍表紙


美麗すぎてヨダレものの表紙絵を描いてくださったのは、『シラノ』様っ!
脳内妄想だった氷たちが、こんなにも美しく再現されるとか、運使い果たしたかもしれない……

あ! この作品も、もりもりに加筆しています。(笛路比)
おデートとか諸々ね。ラブなストーリーを主に。
ぜひぜひ、お手元に迎えていただけると幸いです。

※コミックシーモア様以外の電子書籍書店様は9/20 (金)になっております。

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