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中二病は異世界では役に立つようです  作者: アイス
ランレスト魔法学校編
17/29

17話 決断

遅れてすいません

ウインドアップ2を使い、着地した。

今までにためた怒りを放つ気持ちで撃ってはだめだ。妹を誘拐した犯人に向けたくらいの威力じゃなきゃだめだ。殺してしまう。

「なんだテメー」

「ストーンキャノン」

5人とも防御魔法は発動したけど間に合わず、倒れた。

ミリスは手枷で壁に貼り付けられていた。服は汚れ、血は飛び散っているがミリスには目立った傷はなかった。


この数日間ずっと我慢していたことだが、終わってしまえば一瞬だ。やはりいじめはよくない。俺はそう思った。

「ジャック、くん?」

やばいこのままじゃミリスが俺のヒロインになってしまう。俺が目指しているのは、どんな敵にも一人で立ち向かい、どんな問題にも即座に決断をする。この理想に「ここは任せた。絶対に死ぬなよ」

や「その作戦、俺だったら思いつかなかったよ」などの展開はいらない。ミリスをヒロインにしないためにミリスの手枷を壊したあと即座にこの場所を離れなければ。俺は手枷をファイルラックで、削り壊した後、寮に向かい走ろうとした。

「私も旅について行っていいですか」

やめろー前世の記憶。

「また助けられちゃいましたね」

俺は、俺にはヒロインはいらないんだ。

「いつでも私を頼ってください」

なんで、なんでミリスはブスじゃないんだ。髪は金髪ロングで清楚系の美人と言うにはまだ早いが顔は整っている。あの子小さい頃は可愛かったのに、と言われない程度には整っている。こんなこと考えるな。後は寮まで走って、学校でその時は寮にいたよ、と言うだけだ。理想の自分を想像しろ。


一人で魔王城に乗り込み、まっすぐ歩いて魔王のいる部屋へ向かう。その間に敵が現れても、その敵を見ず、歩く方向を変えずに倒す。

魔王に「そこら辺のやつじゃ、相手にならんな。私が相手をしよう」と言われ、戦う。

決着がついたとき、「そこら辺のやつじゃ、相手にならなかったな」と言うんだ。


この理想のために今まで頑張って、、、


その後、誰もいない家に帰り、また鍛錬を始める。

その時は何を目指して鍛錬をするのだろうか。

この世界に魔王的存在が存在しない可能性すらある。こんなときヒロインがいれば、、、

俺は、どっちを選べばいいんだ。

ヒロインを取るか。中二病を取るか。

迷ってはだめだ。優柔不断では真の中二病にはなれない。

別にいいじゃないか。中二病キャラでもヒロイン的存在はいたじゃないか。俺は振り返り、ミリスに手を差し伸べた。

「大丈夫かい」

「ジャックくん。助け、助けてくげてありがとおー」

と泣きながら抱きついてきた。顔が崩れた人を見るのは初めてかもしれない。ここまで普通泣くか、とも思ったが、まだ俺らは10歳、11歳そこらだ。まだまだ子どもだ。これくらいが普通なんだろう。

「まあ、俺は強いからこれくらいどうってことないよ」

「ジャックくんは、すごいね」

この後いじめっ子たちに手枷足枷をつけてから、ミリスを寮まで届けた。


俺はヒロインを受け入れると決めた。だが夢を捨てたわけではない。今でもいちばん大切なものは変わらない。この気持ちがヒロインにぶち壊されることがあるかもしれない。それを防ぐためにヒロインに対する心構えを決めよう。

1ヒロインの考えより自分の考えを優先する。

2どんな強敵でも1人で戦う

3作戦上ヒロインが死ななければならないとき、俺はそれを受け入れる。

この原則守りながらヒロインを作ろう。

ヒロインをせっかく作るなら1人だけだと物足りない。3人くらいが良いよな。

明日が楽しみだ。

いじめっ子の手枷足枷外すの忘れてた。

まぁいっか。

そのまま笑顔で眠りについた。

ウインドアップ2は2階から降りるときの落下エネルギーをほぼ打ち消す上昇気流を作る魔法。3階用のウインドアップ3もある。

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