表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神様わたしの星作り_chapter Two【短編・完結済み】  作者: 草壁なつ帆
神人と人間
12/14

33.弔いの霊堂



初めての戦争のおわり。ゾンビさんたちは初めて「死」というものを目の当たりにしました。


ヒトは死ぬということを知り、反対に彼らは死なないということも知ったのです。


エシュはKenを呼び寄せて、このことについてしばらく話し合いました。その席には私も参加させられました。



「カミサマ、ボクタチ、トクベツ?」



エシュが聞きます。



“ええ。特別ですよ。私の子ですから”



「ボクタチ、シアワセ、ナレル?」



“幸せになりたいんですか?”



エシュは頷きました。私の言葉は彼としか通じないのでKenには通訳してもらい、Kenもまた頷きました。







私は困りましたよ。幸せって何だろうって、こっちが考えさせられます。生前で答えが出ていないのに、神様になったって分からないものは分からない。


他の神様にも聞いてみたけど分かるはずがない。だって私の化身ですもの。同じような答えしかかえってきません。


なので答えるとしたら、こうでした。



“彼らと一緒に過ごして見つけてみたらどうですか?”



自然より生まれたホモサピエンス。もうすぐ彼らは車に乗るし、飛行機を飛ばすし、そのうちインターネットを作るでしょう。







“あなた達の知らない世界が、確実に待ち受けていますよ”



Kenはエシュの通訳を聞いて興奮しております。この子が嬉しそうだと私も嬉しくなります。


そしてエシュはどうして臆病なんでしょうね。そこも可愛いんですけど、親心としては心配ですよ。







話し合いの結果、ヒトと神人は和解することになりました。


合言葉は「私たちは同じ人間だ」です。なかなか良い風にまとまったんではないでしょうか。


その誓いとして、人間は戦争で失った命を弔うための建物を建設します。


英雄の名前はナヴェール。その亡骸が、最も大きな箱の中に仕舞われました。ナヴェールを支持したヒト達も近くの場所に埋葬されます。


弔いの館に葬られたのはヒトの命です。


大事に、大事に。ゾンビさんたちは自らの手で、しっかりと葬ったのでした。

(((次話は二本立て。

(((最終話を今日17時に投稿します


Twitter →kusakabe_write

Instagram →kusakabe_natsuho


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ