エピローグ
夜中の1時から5時にかけて書いたものなのでクオリティはお察し、しかも初投稿小説という地雷臭たっっぷりですが読んで貰えたらなー...と思ったり
やっぱやめといt
「えーと、とりあえず必要なものはこれぐらいかな」
俺は大きめのボストンバックにタオルや懐中電灯 ソーラバッテリーなどまるで旅行にでも行くのかと言うぐらい雑多なものを詰め込んだ。
「まあ、多くて困ることもないだろうし良いとしましょうっ」
後、なにか必要なものは無いかと家を歩き回っているとインターホンがピーンポーンとなり特に何も言っていないのに玄関がガラガラと開く
「おーい、せいじぃーっもうそろそろ出ねぇと下の川の道通れなくなっちまうぞぉ」
するとビシャビシャの雨合羽に身を包んだ若い男がズカズカと玄関に上がってきた。何も言っていないのに。
それは置いておいて、そう俺は別に旅行に行く準備をしていた訳では無いのだ。
俺の住んでいる家は近くの集落(これも結構山の中)からさらに登った所にある。
そしてここ数十年、観測史上最大の台風が此処を襲おうとしている。
こんな所だからもし道が崩れでもしたらシャレにもならない。
つまり、避難だ。
「おぉ来たかっ。本当すまねえな車出してもらって」
すると
「車動かねぇんだろ?じゃあしゃーねぇら...ほらとっとと荷物詰めよ、もう川やべえぞっ」
そうなのだ。自分の車が動けば1人で下れたのだが、数日前に故障してしまっていた。
「おお、すぐ積む」
「車は玄関にベタ付けしてあるでな!」
「おお?やけに気が利くな」
「...下る時はお前がバモス運転しろ。こんな中運転したくねぇ」
...そういう事か
俺はため息を吐きながらも、分かったと言って荷物を積むために玄関を開けた。
荷物を積み終え車を走らせ始めたが雨が強くてワイパーが全く追いつかない。我が友人はよくぞ家まで迎えに来てくれたものだ。
「...俺の苦労が分かったか?お前の家行くまでに何回肝冷やしたことか...」
「おぉセンキューな」
俺は一応礼を言っておく
「礼かるっお前それが命の恩人に対する態度かよっ」
「分かったっじゃあ借りって事にしとくわ。」
「すぐ返せよ!」
「おう!生きて町まで下れたらすぐ返すわ!」
そうな風に冗談や軽口を言い合いながら車を走らせていると不意にフロントからガクっと落ち衝撃が車内に走った
「...まじか」
「...フラグ回収はやすぎだろ...」
断じて言うが俺はよそ見はしていなかった。はずだ。地滑り...
道が急にスライドして落ちていったのだ。そして車体の半分は元々道だった大きく削がれてしまったそこに落ちてアスファルトに引っかかって何とか崖下の川に落ちないで済んでいる
「...せいじ...どうすんだ...」
「...車はもう動けねぇ...降りるしかないだろ」
友人は、やべえ...泣きそうとか言ってるがそれどころでは無い
少し涙目になっている友人に「後ろのドアから降りるぞ...1人ずつ行くしかないからな...まずお前が行け」
もう泣いている友人は、「分かった...」と言ってゆっくり後部座席に乗り移りスライドドアを開け恐る恐る降りた..そんなほんの少しの重量の変化で車はギシギシと音を立てながら傾きを強めてゆく
(早く降りないと...)
「くそ...シートベルトがはずれねぇ!!」
そんな事を呟いた時には、もう車はほぼ倒立状態でいつ落ちてもおかしくない状況になっていた
「さっさと降りろぉ!!やべえからぁ!!」
...そんな事わかってる!と言おうとしたが声が出ない体も全く言うことを聞いてくれない。
フロントガラスにだんだん映されてきた崖下の光景は恐怖で動きを封じるぐらいの事は、簡単にやってのけていた。
ふと友人の叫び声が耳に届く
「まださっきの借り返してもらってねぇんだぞぉ!!車もだ!!」
車はギシギシと音をあげながらもまだ滑り落ちずに止まっている。
もしかしたらこのまま持ってくれるかもしれない。
そんな淡い期待はガラガラという崩壊音と共に崩れ去った。
地面の方が耐えきれずに崩れたのだ...
そして車は俺を乗せたまま崖下へ転落していった
(...これは...死ぬな...)
スローモーションになった視界に友人がすっと映る
物凄い形相でこちらを見てるもんだから少し笑ってしまった。
(フッあいつトラウマにならなきゃいいんだけどな...にしたって死ぬのか...死ぬ..死...死?)
「うをぉぉぉ死にたくねぇぇ」
最後に山に俺の情けない声が響いた。