表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。

おうちへ帰ろう

作者: 林集一


 疲れに疲れた世俗からの帰り、俺は帰宅すべく自宅の玄関の前に立っていた。俺には帰る場所があるのだ。


 …………。


自宅「ご飯にする? お風呂にする? そ・れ・と・も・私?」


俺「先ずはお前だな」


自宅「うふふ、知ってた」


 ふふ、可愛い奴め。


 俺はズボンの中から鍵を取り出して、焦らしつつも鍵穴に差し込む。


 凶悪なギザギザを身に宿す硬く長さのある突起。それは使い込まれた光沢を放っていた。経験回数は数千を越えるだろう。

 まさにヤリメタル。


 それを刺された鍵穴がどうなるか? それは余程小さな子供でなければ経験があるだろう。


 最奥まで一気に差し込まれた自宅は「ん゛っ……!」と言う金属音をひり出した。


 まるで、そうなるようにピッタリとフィットした鍵と鍵穴は運命を物語る。

 貝合わせの貝。目玉焼きに醤油。

 かの様な“これしかない”組み合わせ。


 最高の出会いに火花が飛んだ。



 そして、正常位から松葉崩しに至る様にぐりんと体位を変換する。


 「ずりゅっ」と音をたてて、中の機構のボコボコが艶かしく動く。するとその挿入が穴の中を刺激して、鍵内物質が発生し、その鍵内物質が鍵に作用する。


 それにより硬く強張った扉はゆるみ、身も心も脚も優しく開いていくのだ。


自宅「あっ、軽く空いちゃったかも」


俺「じゃあ開けるね」



 自宅のドアノブへと手を伸ばす。


自宅「ん……あったかい……」


俺「こんな遅くまで俺を待ってくれてたんだな」


自宅「寒くなってきたから早く入って、風邪引くよ」


俺「そうだな」


 俺は玄関にドアを開けて自宅の中に入る。


 そして、空間が(ねぢ)曲がり、自宅もかの体内である自宅へと足を踏み入れる。


自宅「お風呂は食後にね!」


 自宅は自宅の中をスリッパを履いて走っていき、リビングへと消えた。食事の準備に向かったのだろう。


 いつもと違う日常。何故こうなった?


 自宅の作った食事を自宅と2人で囲む。


 いやに豪華な気がする。


 箸が勝手に……。


俺「……うまい」


自宅「でしょ? 今日はとくべつ」


自宅「とくべつだからね」


 大事な事なのだろう。




 そして時は経った。




 俺が自宅と自宅に囚われて20年。


 幸せながらも無機質な自宅と送る生活は何処か虚しい。


 




普段はポイント見ないのですが、たまにはランキング乗りたいので御評価くださーいませ。少しだけ私のやる気が出ます。


世界に良い歯車です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点]  自宅とのイチャラブ。 [気になる点]  自宅とは何者なのか。 [一言]  自宅が好きすぎて堪らない人っていますよね。帰らずにはいられない! その気持ちから主人公が他人と関われないというこ…
[一言] ホラー……? ほんわかした会話に狂気を感じた私はおかしいですか?
[良い点] この発想は無かった。 林集一さんワールドが隙間から漏れ出ているっ……! [気になる点] スマホでよんでいるので、お外で顔がにやけてしまったかもしれない。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ