プロローグ
さあ、またノリと勢いで初めてしまいました。
俺のバカ野郎ェ・・・!
他の作品も散らかしてるのに・・・!
まあ、それはともかく書いてみたんで!どうぞ!!
「おっさん。串三本くれ」
「おう、あんちゃんか。少し待ってろ」
ゴリラよりゴツく黒光りする図体に、可愛くデフォルメ化された火を噴くひよこの前掛けの店主が、一番余ってる種類からワースト三種を一本ずつ選んで袋に入れずに銀髪の少年に渡す。
「うぇ・・・。キノコに寄生植物に綿毛かよ。運ワリィな・・・。肉の串売ってる王都の屋台で出すもんじゃねぇだろ」
「うるせぇ、そいつら以外に牛、豚、何より鶏の全部位扱ってんだ。てめぇみたいにわざわざ『売れ残ってるやつから一本ずつ』なんて注文しなけりゃテキトーに手を突っ込んでも肉が食えるわ。それに冬虫夏草に綿毛魔物もタンパク質だ」
「いや百歩譲っても草は寄生してから植物性タンパク質だし、綿毛はただの毛塊だわ」
少年はそうぐちぐち言いながらもタレの焦げ目がついたケサランパサランの串の持ち手をくわえ、空いた右手で勘定を終わらせる。
「あいよ、大銅貨三枚三十ゴルだ」
「おうよ、くじ運悪くて災難だったな」
「全くだ。たまには肉が食いたいよ」
「なら普通に頼め」
「あいあい、気が向いたらなー。さてこれからどこ行こう・・・お?」
皮肉の押収をすませてから少年は店を後にした。が、その店を離れて三つ目の家同士の隙間に二人の女の子を見つけた。纏ってる雰囲気は明らかに違うが恐らく双子の様だ。少し様子を伺ってみると子犬が一匹飢えているらしい。
「ほほう・・・そんなら、ほいっ」
少年は三つの串のうち見た目だけは牛カルビな冬虫夏草の串を子犬に投げ与えた。
それを見て大人しそうな方が少し困ったように返してくる。
「えっと、おにいさん?」
「心配すんな。そんな見た目でもそれは肉じゃねぇよ。栄養もあるし空いた腹でも食える。食わせたらどうするか考えな」
そう言い捨てると少年は、今度こそその場から歩いて行った。
「今代の沙汰も運次第。ま、味はどうだか知らんがね・・・。あ、ケサパサ案外イケるかも」
情けない子犬の鳴き声とともに、少年はぼろぼろの外套をたなびかせて人ごみに消える。
---これは平安と動乱のはざまに漂う小さな箱庭から始まった。一人の少年と、様々な人と人外達が織りなす、騒がしくも壮大でどこかほのぼのとした日々を描く物語。
思い付きで指を動かしている作者ですが、他の作品も一応亀より遅く進めています。
この作品は頭を軽くしてやってるので更新も早くすむかもしれませんが、他も何とか書き上げて見せます!それまでどうかご容赦してくださることを平にお願い致します!