第五話 強化合宿?だよ!
「うわ〜、森だ〜〜というか情報ゼロなんですが...
何か入ってないかな〜」
シンはいきなり森に転送された、しかも何も説明を聞いていないしのだ。ついでに言うとブラッディ君は足元に寝っ転がっている。
ひとまずそんな事を置いておいてメニューからインベントリを確認すると、『創造者からの手紙』と『ライター∞』が入っていたのでひとまず手紙を見てみる事にした。
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ブラッディ サング&シン へ
いや〜説明なしに転送してしまってすまぬのう、すっかり忘れておったわい☆〜(ゝ。∂)
こん回は、スキルが使えるようにする試練じゃ、此処で一週間過ごしてもらうぞ、ちなみに現実では2時間しか経たんぞい、だから安心して鍛錬するがよい。
此処にあるものは殆んど食べれるぞ、お詫びにライター付けといたからそれで料理するが良い、まあ頑張ってな。
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「はぁー、何でだろうなー何でこうなるのかなー忙しい日だなー」
“ドシン ドシン ドシン”
「ッ!!」
音に気付いて、そっちを振り向くと明らかにボスっぽいモンスターが居た、例えるなら聖なるデュラハンって所だ白い鎧を着ていて鎖付き鉄球を持っている。
“ドゴッッッツツツツツ”
振り回された鉄球がシンにぶつかり、シンが吹っ飛んだ。シンはそのまま木にぶつかる
「グッ、いきなり....かよ.....
しょうがない、一発で決める...!!」
立ち上がり、聖デュラハン(仮)を見る。そして、相手の鎖付き鉄球が飛んで来るタイミングを見計らい、一歩で距離を詰める。
「くらえ、我流〔眞軸天掌〕!」
シンが聖デュラハン(仮)の鎧に掌を当てインパクトに合わせて手を回すと、白い鎧を衝撃が貫き風穴を開けそのまま回転しながら吹っ飛ぶ、そのダメージにより聖デュラハン(仮)は消えるが。
“ドシン ドシン ドシンドシン ドシン”
さっきの聖デュラハン(仮)や他にもボス並みだと予測できる敵がゾロゾロと出て来る。
「はは、あそこで一発喰らわなければこれ位余裕なんだけどな...」
「アホかお前はッ!!」
いつの間にか目覚めていたブラッディがシンを担いでその場を離れる。そしてそのまま振り切れるまで走る。
「全く、一人で戦うんじゃねーよ、さっさと起こせよ俺のこと、死にかけてたじゃねーか」
「いや、ごめんなそんな暇なかったんだよ」
「まあ、無事だったから良しとするか」
「そうだね..」
「ていうかお前、あんなに強いのにどんだけ打たれ弱いんだよ、紙装甲か?」
「いや、どれだけ鍛えても体が丈夫にならなかったんだよ、何というかダメージが入りやすい体みたいで、ほら」
フウ、とシンが息を吐き出すと別に何ともなかった筈の右腕から血が滲み出てくる、そして血濡れている腕の隙間から青くなっている皮膚が少し見えている。
「うお、すげえ痛そうだなー治るのか?それ」
「1時間あれば治るかな、今まで止めてたせいで治るの遅くなるかもしれないけど」
「そうか、で、これからどうするんだ?」
「んー、先ずは食料の調達だな此処にあるものはだいたい食べられるって書いてあったし、それとコレ」
シンは手紙に書いてあった事を思い出して、そう言ってシンはブラッディに手紙とライターを渡す。
「これでこれからの方針は決まったな、お前は傷がひどいから少し寝ていろもし敵が来たら起こしてやるから」
「ああ、すまないねお言葉に甘えされて貰うよ」
そう言って、1時間ほど時間が過ぎる…………………………………………
「……んー、ふぁ〜〜あ〜〜」
「起きたか?じゃあ食料を探しに行くか」
「そうだね」
という事で、食料を調達するために探索することになった。そしてその途中でブラッディが話しかけて来る。
「なあシン、お前かなり強いが武術とか習ってるのか?あの戦いで思ったんだけどな」
「習ってはいないよ、家にあった本に色々な武術が記してあったから、それを読んで自分の体に合うように改造したんだよ、だから我流武術、で、ブラッディ君は何かしてたんでしょ?」
「ああ、サングでいいぞ、俺は実家が武術家で伝統的な古流武術だ、本来は対人用の殺傷用だ」
「へー、いいねすごい強そうだね!!」
「いやお前に言われると何とも言えない気持ちになるんだが」
「まあ良いじゃないの?僕の技術は邪道だし」
「いや、我流で武術作る方が断然凄いぞ」
「そう?で、これは何だろう?」
そこには50センチメートルくらいの卵が2つ置いてあった。シンがそれに触れてみるとテキストが出てきた。
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『神の使いの卵』
超越者が持つことによって孵化させることができる卵、孵化する時は貴方の能力が目覚める時である。
注:たべられません 破壊不可
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「良いね、可愛いやつが生まれると良いな〜〜」
「そうだな」
ブラッディとシンは1つずつ卵を取ってインベントリに入れた。それから1日食料を探しまくった、敵に遭遇することはその日はなかった。