第三話 超越者と獣人について 中級
「おらぁ!えいっ!まだまだ〜!ニャァァァァァァアァアアア!」
相手の鞭の波状攻撃に合わせて何振りも刀を振り回し鞭を弾く、初めにもらえる装備は耐久はあるが武器破壊が不可能なので手数が多いあちらに利がある。
(.....このままいくと此方の武器が耐久度切れで負けになってしまう、どうにかならないのかっ)
「【斬撃一式】!」
(ああ、スキルも使いきっちゃったよ、クールタイム長いんだよカウンター、どうにかしないと!)
僕は思考する、今の状態はもう続かない、今から彼女を逃がそうにも腰抜けてるし、逃げたところであいつらの後ろのにいるやつに追いつかれてしまう、そこで僕は考えるのをやめる。
(どうにでもなれ、行く末誰知れず、成るように成るさ!)
「ニャァァァァアアアアアアア!!」
僕は刀を振り続ける。
「ほらどうした、そこの少年?もう終わりか?もっともっと頑張れよ、ホラァ!!」
「うっぐう...お前ら多過ぎんだよ!!」
「あわあわ、あわわわわわ...」
『隠しメッセージ、ゲームシステムを超えましたそれにより『超越者』の一部能力が解放されます、なお、このメッセージは誰にも聞こえません、例えそれが当人だとしても、だとしたら私は誰に向けて話しているのでしょうか?』
刀を振り続けているうちに僕は違和感を感じて来るそれは初めは極小さなモノだったが今ははっきりと感じる、振る速度が、速くなっている簡潔に言うと、現実の僕の速さに追い付こうとしている。
今の時点では、余り多くは言えない。
(剣速が速くなっている?!よしこれなら行ける!)
「最後の大博打!うぉぉぉおおおお!!」
僕は攻撃の隙を作り相手の群れに突っ込む、そしてそのまま敵を切り裂いて行く50人位倒したところで攻撃を受け元の位置の方に吹っ飛ぶ、しかも刀の耐久値が切れてインベントリに戻る。
「終わりだな、そこのヒーロー気取りの少年、楽しかったぜ、じゃあな!」
幾多もの鞭がシンに襲いかかる、“が”
「【拳神闘気】闘波撃!!」
不規則に形を変える楕円形の白い球が飛んできてそれが相手に当たり敵を吹っ飛ばす。
「【弾丸舞踏】炎の弾丸よ全てを撃ち落としこの戦いに終結を!!」
一瞬で発生した炎の弾丸が、『調教師』の群れ全てを撃ちぬきこの戦いに幕が降りる。
「おー、大丈夫だったか?弟よギリギリ持ったな〜ギ・リ・ギ・リ」
「あ、兄さんか、タイミング良すぎでしょ流石御都合主義」
「ああそうだな、まあ元気そうで何よりだな!」
もう一方は
「大丈夫でしたかエリナ、アイドルなんだから一人で行動するなら言ってちょうだい」
「いや、何でよ〜あなたは私のお母さんですか?保護者ですか?」
「あなたがアイドルなんか選んだからこうなったんでしょまったく」
「ぶーー」
という感じ
「あ、あの」
なんかアイドルが話しかけてきた。
「ん?何ですか?」
「助けてくださってありがとうございます、正直凄い不安でしたまさか助けてくれるとは思わなかったので」
「いや、良いんですよ同じ獣人どうし助け合いは必要でしょう」
「あ、私『アイドル』をしているエリナです宜しくです」
「僕はシンです、『超越者』やってます」
「俺はこいつの兄のスターロウだ、同じく『超越者』だよ、ヨロシク」
「私は、この子のリア友のフウカよ、そこの星と同じβテスターの『超越者』」
と名前と職業のいきなり始まった自己紹介が終わった、というか色々聞きたいことがある。
「というか、何なのあのスキル色々とおかしくない?修正入れた方が良いんじゃない?」
「ああ、『超越者』の職業スキルか、良いんだよどうせみんなが進むまでイベントとかじゃ全部使えないんだから、そうだ!シンステータス開けどうなってる」
「どうなってるって言われても...」
僕がステータスを開いてみると
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NAMEシン
Level 9★
種族 亜人|(猫)
職業 『超越者』
ポイント 18
才能 ?
HP 67
MP0
筋力?
知力?
敏捷?
耐久力?
精神力?
生命力?
★Levelははここから先はクエストでしか上がりません。
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「なに.....これ〜.....」
「ん、限界突破したのか?さっきの戦いの途中にパワーアップしたのか、まあ良いやLevelがMaxまで行ったしクエストに行くぞ、お前らも付いてくるか?」
「もちろん行きますよ」
「私も行くー」
「兄さんこのクエストのこと知ってるの?」
「当たり前だろこのクエスト受けないと10までLevel上がらないし、じゃないとスキル使えないだろうが」
「そうだね、じゃあ行こうか」
「ああ、かなり難しいけど頑張れよ多分どうにかなると思うからな!」
という事で四人で『超越者』用のクエストを受けに行くことになった。
(あ、匠に連絡してないや、どうしよう〜でもいっかあいつなら察してくれるだろう、いややっぱメッセージ送っとこ)
やっぱり、御都合主義って良いですね〜。
批判、感想どんどん下さい、宜しくお願いします。
m(_ _)m