表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/5

プロローグ

日の始まりは、母の怒鳴り声。まぁ、いつものことだから慣れてますよ。うん。


で、必死に起きようと眠け眼を擦って、今日の時間割を思い出して、あー今日英語テストだった気がする…めんどくせぇ…と思いながら色々と支度を始める。その後少なめの朝ごはんを食べて、結構時間ギリギリに登校。


 周りの視線を受け流して、表情は崩さずに。挨拶にはしっかりと応える。


 そんなこんなでホームルームが始まって、授業がどんどん消費され、気がついたら放課後に。


自然と顔が緩みそうになる。…いけないいけない。そんなことで表情を容易く崩すなんて。うちもまだまだだなぁ。


でも、あいつらと馬鹿やるのは楽しすぎるからな…多少は仕方ない。





ーーさて、今日は何をしようかな。





------------------


「おはようございまーす!!」

「おう、おはよー」



 朝でも無いが、ここではこの挨拶は当たり前だ。元気に挨拶したあと数人の男女が入ってきた。




「また1番っすか?早いっすねぇ」

「まぁなー。あ、そうそう今日は新歓の練習すっぞー」

「了解でーす」



新歓とは、新入生歓迎の略だ。部活動勧誘期間に、放課後いろんな部活が優秀な子や可愛い子を奪い合う、アレ。そこで演劇部では毎年劇をしている。だから他の部活とは違って練習風景はほとんど見せられない。それでもやっぱりこれが1番効果的だと思っている。




「貴女は私が守ります。この命にかけても…

─・・・だから…っ」

「それは私が王女だから!?身分が高いから守るの!?命までかけて!!」

「…っ…違う!!そうじゃ…っ!!ぐっ…がはっ…」




 そして発声練習などの基礎練習が終わり、新歓の練習。

お話はというと、スラム街に行くしかなくなった身寄りのない真面目な少年となかなか素直になれない王女様の恋物語。ちなみに今の場面で、少年は剣で刺されちゃったんだけど、何故か敵がオネェキャラでねぇ…一気にコメディになってっていうちょっと…いや結構おかしい脚本になっている。それにこのシナリオ、ハッピーエンドといえばハッピーエンドなんだが、少年と王女が結ばれるのはもちろん、意味不明だがラスボスである魔王とさっきのオネェが結ばれる。ちなみに、ウチで脚本を書いてくれるのは1人しかいないのだが、その人曰く「新歓ぐらいしかふざけらんないじゃんか」ということらしい。いや、ふざけんなよ…まぁ、うちが言えたことじゃないか。



あ、あと毎年学園でウチの新歓のシナリオはどこかオカシイと評判(?)である。





「じゃ、今日はもう終わりにするぞー。お疲れ様でしたー」


「「お疲れ様でしたー!!」」




「…今日は逃げませんでしたね」


「いや、そこまで逃走してる覚えないけど?」




部活の後輩では1番の馴染みが声をかけてきた。




「いいえ。2日に1回は逃走してるでしょう…」


「うちはそこまで暇じゃねぇっつの!」


「…暇じゃないから抜け出すんでしょう?」


目が怖い。目が怖いよキミ。


「…」


思わず目を逸らす。



「…はぁ。とりあえず、さっさと帰りましょうか」


「うぃっす」




もう1回言っておく。こいつは後輩です。










 そんなこんなで、うちの1日は過ぎていく。平和な毎日。放課後が楽しみで楽しみで仕方ない日々。






これがうちの日常ーーー














ーーーー「どうしてこうなった!!」



そして現在に至る…



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ