99.D【凶夢:22】
一応、前回からの続きではありますけど、小説タイトル『アブソリュート=ゼロ ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~』の 39.B【黒い影:15】からの続きでもあります。
これで全員集合・合流したことになります。
◎【22】◎
〔オシリスとアイシス〕
ここは日本の某所 (場所の特定は不可能)
ある日のこと
そこはとある地域の森の中。
その森の一番奥の方には、廃墟に近い大きな白い建物があって、もう既になんの建物だったのか、よく解らないほどに雑に崩れていて、一部が破壊された建物がある。
ここは真夜中になると、よく女の泣き声が聞こえたり、上半身だけの女が出現したり、下半身だけの女が出現したりしてるらしい。 勿論、こんな所に人などいない筈だが…。
また肝試しに来る若者がいるようだけど、ここへは森の奥ということもあって、ほとんどの人が近づいてこないようだ。
また夜になると、特に周囲が暗く怖くなり、よほどの達人的な者でないと、普段から誰も来ない場所である。
そう、ここは日本屈指の有名な心霊スポットなのである。
現在は午前10時だぜ!
この廃墟には、遂に陸堂瑛、陸堂翼の陸堂兄弟に、六甲院美咲、六甲院美幸の六甲院姉妹に、四豊院奏と七照院燕彦に、謎の少女『暁恵』の計七人も遅れて、ようやくやって来た。
ちなみに一珂院恭、一珂院撩、一珂院翔の一珂院三兄弟に男性死神の『ミドウリン』や、八陀院凌と八陀院蒼依の二人も、もう既にここに来ていて待っていた。
ここで遂に日本の魔法学校の最強四天王が揃ったことになる。
◎陸堂瑛 S(黒綱操作)
◎一珂院撩 S(千瞳操作)
◎八陀院凌 S(心臓操作)
◎四豊院奏 S(幽霊操作)
そこで総勢13人が、この心霊スポット廃墟に集まってきた。
今回の男性死神の『ミドウリン』の事で呼ばれた全員が、ここにようやく揃ったので、誰からともかく話し始めた。
「遂に来たか。 陸堂瑛よ」
「ふっ、一珂院撩か。 久しぶりだな」
「どうも皆さん、お待たせしました。」
「……どうもッス」
「おお、恭か。 待たせたな」
「いや、特に問題ない。 定刻通りだぞ、燕彦よ」
「やあやあ、みんなもう揃ってるようね。 ボクたちで最後なの?」
「ああ、そうだが定刻通りだぞ。奏よ」
「皆さん、どうもお待たせしましたわ」
「皆さん、どうもです」
「これで全員揃ったということですか? ミドウリン」
「ええ、これで全員です。 翔」
「………」
取り敢えずは、みんなの挨拶が一通り終わると、まず最初に瑛から、今回の事について聞いてきた。
「……それで仕事は一体なんだ?」
「はい、瑛は "悪夢" について知ってますか?」
「ああ、知っている。 俺もソイツを何度か見ている。」
「「「「…っ!!?」」」」
この瑛の突然の発言に、撩や奏や美咲たちが、非常に驚愕していた。
「へぇ~ そうなんだねぇ~ よく無事だよねぇ~?」
「凄いですね。 何度も "悪夢" を見ておきながら、まだ一度も死の危機に晒されていないのですか?」
「ふん、… "悪夢" といっても、所詮は夢だ。 何も恐れることなどない。」
「だがしかし、それは―――」
この『ミドウリン』が動揺・困惑しながら発言しようとすると、横から翼が彼の発言を遮ってきて―――
「お忘れですか、ミドウリン。 瑛が "神運" の持ち主であることを。」
「おお、そうでした! 確かに瑛は神並みの運の持ち主でしたね! では、どんな "悪夢" を見ても、その "神運" で、全ての死の恐怖と危機を跳ね返してしまう訳ですね?」
「ふふふ、跳ね返すか、どうかは知らないけど、その "悪夢" とやらを見ても、あっという間に一日が終わっていて死ぬ暇もなく、まあまあ忙しかったぞ。」
「……で、その "悪夢" が一体なんだと言うんだ? ミドウリンよ」
「はい、今回の話の内容としては、その "悪夢" を見た者は必ず死ぬ→死を逃れる為に、地球の護り神〈アクナディオス〉にしか使用できない "異世界転移" で、異世界に逃れて死を免れる→その "異世界転移" の謎を調査・分析する為に、地球の護り神〈アクナディオス〉を捕獲する→その捕獲方法の一案として、謎の少女『暁恵』さんを利用する、という感じですかね。」
「でも口で言うのは簡単だけど、実際に行動するには、かなり困難なことだと思いますよ。 ミドウリン」
「いや、かなり不可能に近い案件だと思われるぞ。 ミドウリンよ」
「………」
早速だが、ここで『ミドウリン』の案件に対して、瑛と翼がダメ出ししてきて、撩が無言で聞き流す。
「確かに難しい案件ですけど、ダメだと言って諦めたら、そこで試合終了ですよ?」
「……??」
「……試合……?」
「何をバカな! 我々は試合をしている訳ではないぞ!」
「………」
せっかく『ミドウリン』が某有名名言を出して、瑛たちを諭してきたけど、肝心の瑛たちには理解されていなかったようだ。
「だから、それを実際に行動するにしても、その作戦立案自体が困難を極める事柄のようだな。」
「はい、作戦もなしに無策の状態で、地球の護り神〈アクナディオス〉に接近するなど、自殺に近い状態ですからね。 アレらにマトモな攻撃が通用しないとなれば、なおさらのことですからね。」
「なるほど、もう既に行き詰まっている状況なのだな。 これは…?」
「では今回の集合とは、死神ミドウリンがこれから行おうとしている事を、的確に早急に確実に行う為の作戦立案の為の作戦会議という訳だな。」
「はい、そういうことになります。 作戦が成功するまで、皆さんには、ぜひご協力をお願いします。」
「やれやれ、これは今まで以上に困難な仕事のようだな。 撩よ」
「ああ、そのようだな。 瑛」
ここで瑛や撩たちが、それぞれ同時にため息をついて、みんながこの今にも崩れ落ちそうな廃墟の天井を見上げた。
この難問を突きつけられた瑛や撩たちだが、果たして一体どうするつもりなのか…?
◎この作品の今作中の前半の話には、
小説タイトル『アブソリュート=ゼロ ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~』の 39.B【黒い影:15】に戻ります。
●ちなみに、39.B【黒い影:15】→ 99.D【凶夢:22】となります。
そういうことなので、宜しくお願いします。




