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アウターマウカー ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
D.【オシリスとアイシス編】
83/105

83.D【凶夢:06】×

    ◎【06】◎



  〔オシリスとアイシス〕



 大阪府内にある某警察署では、今とんでもなく恐ろしい出来事が起きていた。 突如として、黒ずくめの武装した男達が大勢で、署内に侵攻・強襲してきて、その仲間には、あの〈アウターマウカー〉(ステージ3)もいるようだが、その某警察署の署内はあっという間に、あっさりと制圧・占拠されてしまった。


 その黒ずくめの武装した男達が、署内に居る者たち全員を一ヶ所に集めて、手足を縛って自由を奪い監視している。 それは最早…人質と言うよりも生け贄と言った方が正しい。


 約100人もいる黒ずくめの武装した男達は、署内の至るところにいては敵勢(やつら)を警戒しており、不審者や逃亡者などを監視している。


 捕らわれのベテラン男性刑事が大声で、黒ずくめの武装した男達に質問してきた。


「くそ、ワシらを一体どないするつもりなんやぁ!?」

「……」


 だが黒ずくめの武装した男達は、何も答えない。 いや、そのようによく訓練されている。


「この、なんとか言えぇ!!」

「……」

「ふふふ、無駄だよ無駄。 彼らはプロだから、よく訓練されている。 余計なことは喋らない。 だから話しかけても無駄だよ。」


 そこに唯一話すことが許された、黒ずくめの武装した男達の仲間である〈アウターマウカー〉(ステージ3)が、この無益な会話に割り込むように話しかけてきた。


「…な、なんやとぉ!?」

「そんなことよりも窓から外の様子をよく見てみろよ。 大変なことが起きているぞ。」

「…なんっ!?」


 某警察署の外では、他の警察官が急接近中の地球の護り神〈アクナディオス〉を相手に、拳銃を撃って応戦しているようだが、地球の護り神〈アクナディオス〉には全く通用しないばかりか、その進行を止めることさえできない。


「っ!!?」


 そこで手当たり次第に、地球の護り神〈アクナディオス〉が近くに居た、メディア・マスコミや野次馬や他の警察官などのエネルギー源を、その漆黒の身体にどんどんと吸収してしまい、その姿が消えていった。


「ひぃえええぇぇーーっ!!」

「た、助けてくれぇーーっ!! 殺されるぅーーっ!!」

「うわあああぁぁーーっ!! 逃げろぉーーっ!!」

「ぎゃああああぁーーっ!!」


 地球の護り神〈アクナディオス〉の容赦のない吸収攻撃に、メディア・マスコミや野次馬や他の警察官などの悲痛な悲鳴が聞こえ、動揺・驚愕・混乱などをして逃げ惑う。


 この外の様子を見ていた〈アウターマウカー〉(ステージ3)が、署内で捕らえた者たちに話しかけてきた。


「おい、見たか。 あれが〈アクナディオス〉の正体だ。 最早…お前たち人間の時代は終わりだと示し、遂に侵攻してきたのだよ。」

「そんなバカなぁ!?」

「じゃあ、ワシら…もう終わりなんかぁ!?」

「お前たち人間は、今まで自分たちこそが最強であり、地球の支配者だと思い込んでいた。 だがそれは大きな間違いであった。 その油断や驕りがこのような事態を招いている。」

「うぅっ、それは……」

「だがしかし、それが本当ならよぉ…ワシら人間は…このまま滅ぶしかないんかぁ…!?」

「くそ、一体どないせえっちゅーんやぁ!?」


「ひとつだけ、方法がある。 それは…お前たち人間の生命力(寿命)を、私が吸収して…私の実力を上げることである。 この私のパワーアップの為に…その命を捧げるんだ。」

「な、何ぃーーっ!?」

「そんなバカなぁ!!?」

「うぅおおおおおおぉぉぉーーーっ!!!」

「っ!!?」


 だがしかし、そこで〈アウターマウカー〉(ステージ3)が、何かに気がつき、再び窓の外を見てみると、地球の護り神〈アクナディオス〉以外には、人間の姿は既にいない。 なんと言うことなのか、地球の護り神〈アクナディオス〉に吸収されたか、または逃げ出したかして、人間はいなくなっていた。


「まずい! もうすぐ、そこまで迫ってきているぞ!」

「こ…コイツらぁ…!!」

「おい! 戦闘準備だ! 少しでも足止めしろ!」


 外で待機していた黒ずくめの武装した男達が、拳銃やマシンガンや手榴弾や大型ナイフや日本刀などの武器を使用して、地球の護り神〈アクナディオス〉を相手に攻撃・応戦しているのだが、地球の護り神〈アクナディオス〉には全く通用せずに、次々と黒ずくめの武装した男達がどんどんと吸収されてしまい、その姿が消えていった。


「ひぃいぃっ、コイツら…やっぱり強いぞ…!」

「くそ、怯むな! せめて時間を稼ぐんだ!」

「ああ、そうだ! 人間の意地と誇りを見せてやるぞ!」


 なおも黒ずくめの武装した男達が、署内から外に出てきて、地球の護り神〈アクナディオス〉に攻撃しており、足止めあるいは時間稼ぎをしているのだが、全く通用せずにダメージさえ与えているのか、よく解らない状態で…どんどんと某警察署の方に近づいて来ている。


「くっ、なんと言うことなのか……このままでは間に合わないのか? ならば仕方ない……」


 するとそこで、〈アウターマウカー〉(ステージ3)が両腕を広げて、署内に居る警察官・署員などの捕らえた者たちや、近くにいた黒ずくめの武装した男達の生命力(寿命)・魂を、その身体に吸収していき、突然…光り出している。


 ススゥゥ~~~、ピカァッ!


「っ!!?」

「うわああああぁーーっ!!」

「きゃああああぁーーっ!!」

「ぎゃああああぁーーっ!!」

「うぅおおおおぉーーっ!!」


 生命力(寿命)・魂を吸収された者たちは、悲痛な悲鳴を上げながら、次々と倒れて気絶していき、やがて〈アウターマウカー〉(ステージ3)と一緒の部屋に居た者たち全員が、力を抜かれて倒れて気絶している。 それでもなおも、〈アウターマウカー〉(ステージ3)の身体が光り続けている。


「グゥオオオオォーーッ!!」

〈アウターマウカー〉(ステージ3)は雄叫びを上げた。


 ススゥゥ~~~…


 一方の地球の護り神〈アクナディオス〉の方も、攻撃してくる黒ずくめの武装した男達を、その漆黒の身体に吸収しながら署内に侵入して、〈アウターマウカー〉(ステージ3)の居る部屋を目指している。


「……」


 さらに地球の護り神〈アクナディオス〉が物凄い速度(スピード)で、〈アウターマウカー〉(ステージ3)が居る部屋に迫って来ている。 それから〈アウターマウカー〉(ステージ3)の方も、沢山の人間の生命力(寿命)・魂を吸収した拍子(ひょうし)に、自身の身体の光りが凄く激しくなり、自分の限界は頂点に達していて―――


 ピカァーーッ!!


「グゥアアアアァーーッ!!」

〈アウターマウカー〉(ステージ3)は悲鳴を上げる。


 遂に地球の護り神〈アクナディオス〉が〈アウターマウカー〉(ステージ3)の居る部屋のドアの前まで来ている。


 すると突如として―――


 ドッカァーーン!!


 その〈アウターマウカー〉(ステージ3)の居る部屋の中から大爆発が起きた。


「……そんな…はずでは……」


 この〈アウターマウカー〉(ステージ3)の実力の許容・限界を超えてしまった為、肉体が爆発四散してしまい、某警察署の建物も爆裂の衝撃や爆風により崩壊してしまった。


「―――」


 署内に居た者たちや黒ずくめの武装した男達も、この大爆発に巻き込まれてしまい、消息・安否共に不明…。 地球の護り神〈アクナディオス〉も一体どうなったのか不明である。


 果たして、この〈アウターマウカー〉(ステージ3)の実験…いや…パワーアップは成功したのか、それとも失敗したのか…!?


登場人物紹介



夜内 精太郎

(やない せいたろう)


年齢:17歳

身長:175cm

誕生日:5月5日(牡牛座)

東京都出身

趣味:将棋.麻雀.競泳

在籍:2年生(2年C組)

所属:水泳部

家族構成:???

一人称:[俺]


日本魔法学部第一高校の男子生徒。

成績・勉強については特に目立った事やズバ抜けた事はないのだが…。

運動神経は不明だが…水泳は得意な方である。

魔法関連はそつなくこなしているようだが…。

性格はとにかく物静かであり…あまり喋らない為に何を考えているのか…よく解らない。

第一高校の学生寮から学校へ徒歩通学している。

戦闘能力に関しては一切不明。

さらに彼の過去の経歴もそのほとんどが不明であり…家族・家庭についても普通一般的な情報がほとんどない。


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