表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アウターマウカー ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
C.【アウターマウカーの国編】
73/105

73.C【回帰】

    【21】


化物島(テミスモイラ)

◎巨大制御塔 (第五の事件・続)

 『滑稽と復讐の男たち:3』


※「ひとまずはこれで片付いたようだな。」


 【アウターマウカー】


   [M32/9月]


悪魔的化物〈アウターマウカー〉が支配する化物島(テミスモイラ)の中央部分にある巨大な制御塔……日本で言う所の国会議事堂が正体不明のテロリスト共に占拠されそうになったテロ事件はまだ続いていた。


巨大な制御塔の外には前回のテロリスト共の仲間の男たちが待機していて逃走経路を確保していた。


しかしいつまで経っても仲間のテロリスト共が塔から出てくる気配がない。


塔の外で待機していたテロリスト共の仲間の男たちが「おい おかしいぞ!?」と言いながら不審な顔をして困惑しており……その仲間の一人が「中の様子を見てくるか?」と言った―――その時であった。



なんと! 彼らの周囲は既に複数体の〈アウターマウカー〉(ステージ3)によって包囲されていた!


「……っ!!?」

「なっ なにっ!!?」

「こ…これは一体…!?」

テロリスト共の仲間の男たちは驚愕し動揺していた。


「くっくっくっ いくら待ったところで塔の中にいるお仲間さんが出てくることはない!」

「くっくっくっ その通りだ 既に殺して死体になってしまったのだからな!」


「な…なんだとっ!?」

「そんなバカなっ!?」

「くっ 我々の計画がバレていたのかっ!?」

テロリスト共の仲間の男たちは真実を知ってさらに衝撃を受けていた。


「当然だ! マヌケめ! 我々を無能だと思っていたのか!?」

「ちっ ナメられたモンだぜ! ……だが―――」

「さぁてと それで貴様らはどうするつもりなのだ!?」


「くそっ 畜生ぉーーっ!!」

テロリスト共の仲間の男たちは全員隠し持っていた拳銃を取り出して〈アウターマウカー〉たちの方に銃口を向けて構えた。


「ちっ どうやら…貴様らも死にたいようだな…!」






地面にはテロリスト共の仲間の男たちの死体が転がっており〈アウターマウカー〉たちが後始末をしていた。


「ふう これで一通りは終わったかな?」

「こちらは異常なしだ。」

「ああ よし もういいだろう 我々は撤収する。」


その後〈アウターマウカー〉たちは巨大な制御塔の中とその周辺に居たテロリスト共とその仲間の男たちの一掃・後始末を確認すると見回りをしてさっさと撤収を始めていた。

さらにこの島の今回の国会は中止となり政治家たちを家に帰して後日へ見送った。


   ―-―-―-―-―



登場人物

①アルヴァロス・X・ラピッドマン

②エリオット警部(警察官)

③〈アウターマウカー〉(ステージ3)

④〈アクナディオス〉その1

⑤〈アクナディオス〉その2



 ある日の朝


クロトの町の北側のはずれにある別荘

庭にはいつものようにアルヴァロスが木の椅子に座り木のテーブルの上に両足を置いて何かの資料・書類を見ていた。


そこにエリオット警部と〈アウターマウカー〉(ステージ3)がアルヴァロスの所にやって来ていた。


それに気づいたアルヴァロスが―――

①「やあ もう終わったのかい?」

③「ああ 一通りはな だがこれでまた警察官の数が減少してしまったよ。」

②「それにしても…驚きでした。 この島の警察官がテロリストの組織などと内通していたなんて……。」

③「ふん 人間など所詮はそんなモノなのさ。」

②「……」

①「なるほど それでそのテロリスト共のボスとやらの正体は判ったのか?」

②「いいえ 残念ながらまだ解っていません。 現在…総動員で捜査中です。」

③「ああ 残念だがこちらもボスの情報は掴めていないのだよ。 まったく尻尾を出さない奴だな。」

①「だが…このままで終わるとは思えんが……な。」

②「はい 自分もそう思います。 なにせテロ組織ですから……ね。」

③「ああ 私も激しく同意する。 このまま引き下がる連中ではあるまい。」

①「…そうか……となるとあとは "奴ら" だけなのか……?」

②「…… "奴ら" ……?」

③「ちっ "奴ら" か? だが "奴ら" が素直に情報を提供してくれるとは限らないがな…。」

②「…奴ら…とは一体何なんですか…?」

①「勿論…〈アクナディオス〉のコトだ。」

②「……あっ!!」

③「だが…奴らは神出鬼没だぞ! いつ何処から出現するのか解らないのに…そんなのアテにはならないぞ!」

①「いや やり方ならいくらでもある。 その前に奴らの目的が何なのかしっかり把握しておく必要がある。」

②「でも…奴らに目的なんてあるんですかね? 何だか気分屋なトコがあるみたいな気がしますが……。」

③「ああ 私もその意見に同意する。 奴らの目的がさっぱり読めない。 一体何を考えているのか…?」

①「ああ その通りだ! だが……何かある! きっと裏では何かやっている!」

②「……」

③「……」

①「まずは奴らの目的を見つけなければならないのだ!」

その後も三人は話し合いを続けていた。


   ―-―-―-―-―


 地面の下側の奥の―――


地球の中心部分にあたる某所


暗闇の中…ここは普段から〈アクナディオス〉たちのたまり場となっていてなにやら騒いでいた。


④「やっぱり失敗したのか?」

⑤「ああ その様だな これで人間たちも少しはおとなしくなるだろう。」

④「それで……続きは…?」

⑤「……続き…? そんな情報は入っていないが…?」

④「彼らは "復讐" の為に行動していると聞いている。 そんなに簡単に引き下がるとでも……思えんのだが……。」

⑤「……」

④「ん? どうした?」

⑤「…考えすぎ…だろ? 今回の事で奴らの資金も戦力も居場所もなくなったのだ……しばらくの間は動けないはずだ。」

④「……そうか……だといいがな……」

⑤「…ならば引き続き…情報だけでも集めておくか?」

④「ああ そうだな そうした方がいいだろう。」

⑤「ああ わかった」

④「……」


その後も〈アクナディオス〉たちはなにやら騒ぎ続けていた。


今回の一連のテロ事件は終わりを見せていたが……。



   ―-―-―-―-―



    『後始末終了』

※「ひとまずはこれで片付いたようだな。」

今回は前回起きたテロ事件の後始末とその後の出来事である。

  ―――――――

化物島(テミスモイラ)の中央部分にある巨大な制御塔〈アウターマウカー〉の中に浸入してきた『あの警察官(テロリスト)共』は〈アウターマウカー〉が始末しており さらに『あの警察官(テロリスト)共』の仲間の男たちも始末して 後始末・最終確認をしてから撤収した。

国会も今回は中止となり無事にテロ事件も解決したのだが…何故かアルヴァロスも〈アウターマウカー〉も〈アクナディオス〉もまだスッキリした気分にはなっていなかった……。



   『化物の国』

〈アウターマウカー〉所有の化物島(テミスモイラ)にある街の情報(データ)を表示したものである。

 [見方]

街の名前

場所:人口(人数)

施設:様々な建物の多さ

 A(多数).B(普通).C(少数)

交通:交通機関と手段の拡充

 A(便利).B(普通).C(不便)

発展:街の発展度合い

 A(最高).B(普通).C(最低)

人口総数:島内に居る人間の総人数

  ―――――――

 【テミスモイラ】

 [クロト]

◎北西部:1800人

●施設:A 交通:A 発展:A

 [ラケシス]

◎中央部:1800人

●施設:A 交通:A 発展:A

 [アトロポス]

◎南西部:1800人

●施設:A 交通:A 発展:A

 [タレイア]

◎北東部:400人

●施設:C 交通:B 発展:C

 ※人口総数:5800人

〈アウターマウカー〉

 [ヘスティア]

◎南東部:52300人

●施設:B 交通:A 発展:C



    【備考欄】

1.今回の最初に登場した〈アウターマウカー〉と次のアルヴァロスに会う為に登場した〈アウターマウカー〉は別人であるが情報の共有はされている。

2.前回登場した〈アクナディオス〉と今回登場した〈アクナディオス〉はまったくの別人でありやっぱりかなりの人数が居ることが確認されている。

3.今回テロ事件を起こした犯人(テロリスト)たちは全員〈アウターマウカー〉によって殺害されていて逮捕も起訴も裁判もされていない。

これはそもそも〈アウターマウカー〉が出てくる時点で最早その必要がないからである。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ