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アウターマウカー ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
C.【アウターマウカーの国編】
57/105

57.C【ゲス】

    【09】


化物島(テミスモイラ)

◎クロト町 (第三の事件)

   『銀行強盗事件』


※『ウヒヒヒ いつの時代でもどこの世界でもゲスな輩はいるモノだな。』


 【アウターマウカー】


   [M32/5月]


化物島(テミスモイラ)のクロトの町で発生した とある銀行での強盗犯の襲撃事件についての詳細をクロトの町の北側のはずれにあるアルヴァロスの別荘でアルヴァロス・X・ラピッドマンはエリオット警部からその説明を聞いていた。


既に他の警察官は事件現場に急行していて銀行強盗事件についての対応をしているのだがエリオット警部はアルヴァロスに協力を要請する為にアルヴァロスがいる別荘に来ていた。


強盗犯は銀行内部にいた複数の従業員や来店客たちを人質にとり現在も()(こも)っているようである。

さらに強盗犯も複数の男達が拳銃などの武器を所持している事が判明しているのだがその他の詳細についてはまだ不明である。



登場人物

①アルヴァロス・X・ラピッドマン

②エリオット警部(警察官)

③〈アウターマウカー〉(ステージ3)

④ディケ・ディネレス

⑤ファニーラ・マグナルドス

⑥ラーナ・フォルス



 ある日の昼


アルヴァロスとエリオット警部の二人は既に銀行強盗事件が起きている現場に急行していた。


銀行強盗の事件現場となっている銀行は既に警察が規制しておりその周囲には野次馬が()(かこ)んでいた。


銀行内部は既に出入口や窓などの透明ガラスには全てシャッターが閉まっていて外からでは内部の様子を確認する事ができない。


また強盗犯が何人いるのか人質は何人いるのか…まだまったく解らない状況で警察は必死で犯人との交渉・説得を繰り返しているのだが……まったくと言っていいほどに手応えがなく ただ時間だけが過ぎていた…。


   ―-―-―-―-―


そして…その野次馬の中にはファニーラ・マグナルドスとラーナ・フォルスの二人の姿があり…化物である〈アウターマウカー〉が統括している化物島(テミスモイラ)の取材に来ていたのだが……ここでもまた とんでもない事件に遭遇していたのである。


⑥「うわぁ 大変な事になっているわね。」

⑤「ええ そうよね それにしても犯人もあの銀行の周りを警察に囲まれて逃げ道がないと言うのに一体どうするつもりなのかしら?」

⑥「はぁ まったく情けないわね! ここの警察は! 一体何をやっているのかしら!」

⑤「仕方ないわよ ラーナ これでは警察も動けないわよ…。」

⑥「でも これから一体どうするつもりなのかしら? 本当に時間だけが過ぎていくわよ!」

⑤「…うん そうだね…」


 …すると 突然…


①「ふむぅ 確かにそうだな」

②「…むぅっ!」

⑤⑥「…っ!?」


ファニーラとラーナの二人の背後から声がして二人がビックリして後ろを振り向くとそこにはアルヴァロスとエリオット警部の二人と〈アウターマウカー〉(ステージ3)の一体がいて既に到着していた。


⑤⑥「あっ! アルヴァロス様!!」

①「やぁ 二人共 久しぶりだな。」

⑥「お久しぶりです アルヴァロス様」

⑤「お久しぶりです アルヴァロス様 ここにいらしてましたか?」

①「…ああ まぁな…」

③「……」

②「あのー アルヴァロス様 この方たちは…?」

①「ああ そうだな えーと この二人は…?」

⑤「申し遅れました 私の名前はファニーラ・マグナルドスと言います 宜しくお願いします。」

⑥「どうも 私の名前はラーナ・フォルスです 宜しくです。」

②「自分はこの街の警察官をしています エリオットです 宜しくお願いします。」

⑥「……あっ! そうです……か……」

⑤「あっ どうも すみませんでした。」

②「いえいえ 大丈夫ですよ でもこれからも頑張りますよ!」

①「ふふふ」

③「ふん! そんなことよりもさっさと現場に入るぞ! アルヴァロスよ!」

②「あっ そうですよね それであれが例の銀行ですかね? では早速(さっそく)ですが銀行強盗事件の臨時対策本部の方に行きますか?」

③「悪いがオレは行かないぞ! このオレが速攻で事件を解決してやる!」

⑤⑥「…えっ!?」

②「えぇえぇーーーっ!!? ちょっとぉ!!」

①「エリオット警部 すまないが私も行かない 私は裏口の方から侵入するつもりだ。」

⑤⑥「…えっ!?」

②「えぇえぇーーーっ!!? そんなぁ!!」

③「ふん! 会議だの 対策だの とチマチマとする暇があればすぐに行動するのみだ!」

そう言うと〈アウターマウカー〉はそのまま何処かに行ってしまった。


②⑤⑥「……」

①「では 私も行かせてもらうぞ! エリオット警部」

そう言うとアルヴァロスもそのまま銀行の裏口の方に行ってしまった。


②「あぁあぁーーー……」

⑥「…行ってしまったわね あの二人…」

⑤「しかし 一体どうするつもりなのかしら?」


 …すると 突然…


エリオット警部の所にひとりの警察官がやって来ていた。

②「…一体どうした?」

 「エリオット警部 ここにいましたか 大変です 犯人からの要求がひとつありました。」

②「……なに? それは一体どういうコトなのだ? いや待て それで犯人はなんと言ってきているのだ?」

 「はい それが……その…美人婦警と銀行にいる人質との人質交換だそうですが……。」

②「……はぁ? 何を言っているんだ? それは正気なのか? それが犯人の言っている要求なのか?」

 「…はい…」

②「なんというコトだ! すぐに確認しなければ… 早く臨時対策本部に行くぞ!」

 「はい!」

そう言うとエリオット警部ともうひとりの警察官は早急に臨時対策本部がある所に向かって行った。


   ―-―-―-―-―


 その頃 夕方近くの時間


 [銀行内部]

銀行強盗が起きている事件現場では……。


強盗犯の所には大量のお金(札束)が入った大きなバッグが複数…置いてあった。


強盗犯は男性四名.女性一名の計五名がいて全員が全身黒服を着ていて 紅一点のその女がリーダー格だと思われており 五人はそれぞれ拳銃と大型ナイフと手榴弾の三種類の武器を所持し女はさらに別の小型爆弾を持っていたのである。


人質は銀行の従業員と来店客が男女.大人子供.合わせて約二十名はいて 両手首.両足首をヒモで結ばれており 身動きがとれない状態で待ち合い場所に一ヶ所に集められて座らされていたのである。


人質たちと銀行強盗犯とのやりとりが始まった。


 「くっ! 我々を一体どうするつもりなのだっ!?」

 「くっくっくっ さぁね?」

 「なにっ!? ぐっ! キサマたち…っ!!」


 「うるさいよ! 黙りな! 死にたいのかい? お前…!」

 「……うぅっ!」


 「さて 警察が俺たちの要求をのむのか…どうかだが…? くっくっくっ 楽しみだぜ!」

 「……要求…だと?」

 「くっくっくっ その通りだぜ それはお前たちとこの島で美人の婦警との人質交換ってコトさ つまりお前たち一人に対して美人婦警が一人ずつ交換…と言う訳さ。」

 「な なんだってっ!?」

④「何ですってっ!?」

人質の男性の横にいた同じく人質の女性も一緒に大声をあげていた。


 「おや? 何 驚いているんだい? アンタたちにとっては解放されるチャンスなんだよ?」

④「……ぐぅっ!」


 「……それにしても遅いぜ 警察の奴らは! まさか俺たちの要求がのめないんじゃないのかぁ?」

 「ふん! 慌てるんじゃないよ! どっちにしても時間がかかるんだよ! 少し待ちな! まったく!」

④「……」


 「ちっ! それじゃあ……そこのお前!」

そう言うと強盗犯の内の一人の男が銀行従業員の女性をいきなり立たせて両手首と両足首を結んであったヒモを切った…。

④「…?」

 「あっ あのー これは一体……?」


 「さぁ 服を脱げ!!」


 「……えっ!?」

④「……えっ!?」

自由となった女性従業員と先程の人質の女性が "その言葉" を聞いて同時に大変驚いていた。


 「なっ なんだとっ!! キサマッ!!」

人質の男性が激怒して先程発言した強盗犯の男に向かって体当たりするかのように突進したのだが……両足首がヒモで結ばれている為に(うつぶ)せに転んでしまった。

 「うぐぅっ!」


 「おやおや 大丈夫かい?」

 「キッ キサマッ! 一体何の為にそんなことをっ!?」

 「くっくっくっ 何って単なる暇潰しだよ 警察の奴がさっさと婦警をこちらに寄越(よこ)さないから そこの女がとばっちりを喰らったのさ。」

 「くそっ! この外道共がっ!!」

④「ぐっ! 最低っ!!」


 「さぁ 脱げっ!!」


 「嫌です!! この状況でこんな衆目でそんな醜態を(さら)すなんて…死んでも嫌です!!」

 「バカめ それで死ぬのがお前だけならいいがな…? お前が服を脱がなければ お前以外の人質の誰かが死ぬことになるんだぜぇ~?」

 「…そ そんな…」

女性従業員が涙目になり…(うつむ)いてしまった。

④「ぐっ! このゲスが!」

 「さぁ どうする?」

強盗犯の男が別の人質たちの方に向けて拳銃を構えた。

 「……ひぃっ! たすけ…」

 「うわぁっ!」

 「や やめてくれ!」

 「うっ…うっ…うっ…」

女性従業員は泣きながら首に巻いていた紫のスカーフを取ろうと両手をかけた。


④「…待ちなさい!」

 「……ん?」

 「…うっ…」

強盗犯の男と女性従業員が同時に大声をあげた先程の人質の女性の方を向いた。

④「…私が脱ぎます…」

 「……えっ!?」

 「…ほう…」

④「女が服を脱げば誰でもいいんでしょ? それなら私が脱ぎます…。」


 「……」

 「おやおや 物好きだねぇ~ 自ら(はずか)しめを受けようとはねぇ~ ふん 偽善もいいところだねぇ~。」

④「アナタ! 自分も女なのになんとも思わないのっ!?」

 「なんとも思わないねぇ~ ほら 説教している暇があったらさっさと服を脱ぎな 自分から言ったコトだからねぇ~。」

 「いいぜ あんたの方がよっぽど美人だし あんたの裸を見せてもらおうかな?」

④「…ぐぅっ!」


   ―-―-―-―-―


 人質の女性の一人… "ディケ・ディネレス" は両手両足が自由になると立ち上がり中央に立った。


美しくて腰まで長い黒髪に翡翠色の瞳の綺麗な顔立ちのディケはまず黒いジャケットを脱ぎ捨てた。

次に膝まである黒いスカートを脱ぎ()ろし白いブラウスのボタンを上から順に外していき脱ぎ捨てた。


ディケは複数の花柄の絵があり中央には小型細リボンがあるピンク色のブラジャーと同じく複数の花柄の絵があり中央上には小型細リボンがあるピンク色のパンティーの可愛い下着だけの姿となった。

ディケは背中に両手を回してブラジャーのホックを外して脱ぎ捨てると意外に豊乳な大きくて美しい胸が(あらわ)となった。



 ディケは両手で胸を隠してしまい そこで脱ぐのをやめてしまった……。

 「どうしたんだい? まだ下の一枚が残っているよ?」

④「……っ!!」

 「くっくっくっ 今さら後悔しても遅いぜ さっさと脱ぎな!」

④「……」

ディケは無言のままでパンティーの両脇に手をかけて脱がそうと下に()げていき 色白で綺麗で良い形なお尻が(あらわ)となり……。

そして…さらにパンティーを下に()げていき あともう少しのところで全部が見えそうになった……。


 まさにその時であった。



 『ウヒヒヒ いつの時代でもどこの世界でもゲスな輩はいるモノだな。』

突然 地面の下から不気味で低い声がした!

 「……っ!?」

 「…なに…?」

④「…えっ!?」


 …すると 突然…


地面の下から謎の敵 "黒い人影" がスゥーッと頭から()がるようにして出てきてディケたちの目の前に現れたのである!



   ―-―-―-―-―



    『ゲス野郎』

※『ウヒヒヒ いつの時代でもどこの世界でもゲスな輩はいるモノだな。』

今回はクロトの町の とある銀行に強盗犯が襲撃した事件が起きていた……。

  ―――――――

〈アウターマウカー〉が支配する化物島(テミスモイラ)のクロトの町で今度は銀行強盗事件が発生していた。

強盗犯は五人いて約二十人の人質をとり現在も()(こも)っている。

その強盗犯はお金だけでは飽き足らずに美人婦警までも人質交換として要求してきた。

さらに要求受け入れの間に暇潰しと言って銀行の女性従業員に全裸になる事を要求…。

しかし女性従業員は "それ" を拒否…。

それを見かねた "ディケ・ディネレス" が彼女の身代わりになる事を志願し全裸になる寸前で…突然 謎の敵 "黒い人影" がディケたちの前にその姿を現した……。



   『化物の国』

〈アウターマウカー〉所有の化物島(テミスモイラ)にある街の情報(データ)を表示したものである。

 [見方]

街の名前

場所:人口(人数)

施設:様々な建物の多さ

 A(多数).B(普通).C(少数)

交通:交通機関と手段の拡充

 A(便利).B(普通).C(不便)

発展:街の発展度合い

 A(最高).B(普通).C(最低)

人口総数:島内に居る人間の総人数

  ―――――――

 【テミスモイラ】

 [クロト]

◎北西部:750人

●施設:B 交通:A 発展:C

 [ラケシス]

◎中央部:755人

●施設:B 交通:A 発展:C

 [アトロポス]

◎南西部:755人

●施設:B 交通:A 発展:C

 ※人口総数:2260人

〈アウターマウカー〉

 [ヘスティア]

◎東部:50500人

●施設:C 交通:B 発展:C



  【登場人物紹介】

    [簡易型]

 [ディケ・ディネレス]

年齢:27歳

身長:163cm

出身:スイス(国籍)

職業:警察官

何かの事情で化物島(テミスモイラ)のクロトの町に移住してきた美人で綺麗な成人女性である。

実は警察官であり女刑事なのである。

階級は警部補。

現場担当の刑事でまだ未婚者であり一人暮らしをしている。

俗に言う「仕事が恋人」と言うヤツである。


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