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アウターマウカー ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
C.【アウターマウカーの国編】
53/105

53.C【秘策】

    【05】


化物島(テミスモイラ)

◎アトロポス町 (第二の事件・続)

『三都市・連続女性殺人事件』


※『遂に現れたか? よそ者め!』


 【アウターマウカー】


   [M32/3月]


悪魔的化物〈アウターマウカー〉が支配する化物島(テミスモイラ)のクロトの町で第一の成人女性の殺人事件が発生していてから次にラケシスの町でも第二の成人女性の殺人事件が発生していた。


しかし…警察ではまだクロトで起きた最初の事件もラケシスの前回の事件も解決には至っていないようであり その殺人方法は2つ共に似ている為にこれらの事件が連続殺人事件ではないのか…? と思うほどであり さらにそれについての捜査を検討しているようでもある。


警察は引き続き捜査をしており〈アウターマウカー〉やアルヴァロス・X・ラピッドマンたちもそのまま捜査を続行していたのである。



登場人物

①アルヴァロス・X・ラピッドマン

②アイザック・グラディデンス

③ヴィーナ・L・ヴァレンタイン(アイザックの侍女)

④エリオット警部(クロト.警察官)

⑤エリドロス警部(ラケシス.警察官)

⑥〈アウターマウカー〉(ステージ3)タイプC

⑦〈アウターマウカー〉(ステージ3)タイプD



 ある日の昼


アルヴァロスの別荘の庭…そこに置いてある木で造られたテーブルとイス…テーブルの上には例の連続殺人事件の様々なデータが書いてある資料・書類がひろげられていた…。


しかし…何処かに出掛けたのか…? そこにはアルヴァロスやアイザック・グラディデンスたちの姿が見えないようであるのだが…?


   ―-―-―-―-―


 ある日の午後


一方 その頃のクロトの町の警察署ではアルヴァロスたち三人が署内に来ていて会議室ではアルヴァロスたち三人とエリオット警部たち数人の刑事が居て室内の中央にある長細い机を挟んで窓側にアルヴァロスたち三人が座り壁側にエリオット警部たち刑事が座っていて机の上には例の連続殺人事件の様々なデータの資料・書類が各自の前に置かれていた。


今回連続して起きた女性殺人事件についての捜査会議が(おこな)われていた。


④「いやぁ~ 参りましたよぉ~ まさか 変死の殺人事件が2回も立て続けて起こるなんてぇ~?」

⑤「はぁ… 死因は大量出血死か失血死か…? 詳細不明とは検視も解剖ももはや役に立たないのか…?」

①「今回の死体も心臓が黒く変色していてドロドロに溶け始めていたようだな。」

②「どうやら それが原因で死因が特定できないようだな。」

③「本当に厄介ですよね。」

⑤「前回の死体は右足… 今回の死体は左足… 何故身体の一部がないのだ? これは犯人からのメッセージなのか?」

④「その点についても現在捜査中なのですが残念ながらまだ不明ですね。」

②「犯人が持ち去ったのか? もしくは消滅させたのか? …と言うことなのか?」

①「…消滅…?」

②「ああ それが魔法の戦闘によるものなら消滅もあり得ると思ってな。」

③「確かに… ですが身体の一部だけを吹き飛ばすなんて随分(ずいぶん)と器用ですね。」

①「…っ!?」

アルヴァロスは鋭く反応して少し考え込んだ。

②「ん? そうかい? ボクはそういうのも得意だけとね。」

③「はぁ… そうですか…」

⑤「…だが それが本当なら我々だけで逮捕できるのか?」

④「それはどういう意味ですか? エリドロス警部!」

⑤「いや 話しを聞いているとその犯人はかなりの手練れ… 相手が不明の上に我々は警察官とは言えただの人間だぞ。」

②「…ふむ」


 バァン!


エリオット警部は少し興奮しており思わず机を叩いた。

④「何弱気な事を言っているのですか!? 市民の安全と平和を守るのは我々警察官の役目ですよ!!」

⑤「いや だが しかし…な…」

④「現に犠牲者も既に出ているのです!! これ以上の被害は―――」

①「うるさい! 判ったから少しは落ち着け! エリオット警部!」

④「す すみません…」

エリオット警部は少しおとなしくなった。

⑤「……」

③「相変わらず熱いですね。」

②「やれやれだね たいした正義感だよ キミの言うことも判るが下手に動いて警察が被害を受けたら市民は不安になり信頼を失うだけだよ それでは犯人が有利になるだけ…。」

④「…うっ そうですね…」

エリオット警部はうつむいてしまった。

①「……」

アルヴァロスはまだ考え込んでいた。

⑤「とにかく! ()()えず今は被害者の周辺や接点などを洗い出すことに専念する捜査をして犯人を割り出さないといけない。」


 すると突然…


 ガチャッ!


会議室の出入口のドアを()ける音がした。

そこには一体の〈アウターマウカー〉が立っていて室内に入ってきた。

②③④⑤「!?」

一同は一斉に〈アウターマウカー〉の方を見ていた。

①「…来たか? それで首尾はどうだ?」

⑥「ああ アルヴァロスよ アンタの言う通りに我が同胞たちを人間が住む三都市の所定の位置に配置させたぞ!」

②「何? それは一体どういう事なのだ? アルヴァロスよ」

①「…ああ… ()()えず "アヤしい所" に彼らを配置させたのさ。」

③④⑤「…?」

⑥「ふむ それはアルヴァロスが今回の連続女性殺人事件の犯人を人間と "それ以外のモノ" の両方であると予想しているようだな。」

③「… "それ以外のモノ" …ですか?」

②「……」

①「もしかしたら…だが…我々は今…とんでもない出来事を目撃するかもしれない…と思われている…。」

④「それは少し大袈裟ですよ? アルヴァロス様 それでは〈アウターマウカー〉のような化物がまだこの世界に居ると言うのですか?」

⑥「…ちっ!」

⑤「まさか そんなことがあるわけ…? では…この島の何処かに "それ" が居るとでも?」

③「……」

①「いや それはまだ解らない あくまでも可能性の話しなのだが…残念ながら最悪の事態も想定しなければいけない。」

⑥「当然だな 我が〈アウターマウカー〉が所有・支配するこの島で "よそ者の化物" に好き勝手に荒らされる訳にはいかないのだよ。」

④⑤「……」

②「なるほど そこまで想定しての思考と行動なのか?」

⑥「ああ そのようだな」

①「…ふふふ…」

その後も会議室では複数の声が聞こえていて話し合いが続けられていた。


   ―-―-―-―-―


 ある日の夜


 アトロポスの町の某所

アトロポスにある公園のような所の奥の方で若い成人男性と若い成人女性が立っていて二人共に負傷をしていた。

成人男性の方は右腕を負傷して流血しており成人女性の方は左腕を負傷して流血していた。

負傷している男女二人が立っているさらにその奥の方には黒い人影が立っていた。



男性は負傷している右腕を左手で抑えて女性の前に立っていて負傷している左腕を右手で抑えている女性を(かば)っているようであり男性は女性に逃げるように(うなが)していた。

しかしその奥にいる黒い人影は負傷している男女二人の方にスゥーッと近づいて来ていた。

男性は女性に逃げるように言うとふらつき息切れをしながらもその黒い人影の方に突っ込むように走っていった。


   ―-―-―-―-―


左腕を負傷して流血している女性が右腕を負傷して流血している男性を残して走って公園を逃げ出した…のだがその黒い人影もスゥーッと女性を追ってやって来ていて後もう少しで黒い人影が女性に追いつきそうになったときに…。

突然〈アウターマウカー〉の攻撃魔法が黒い人影を襲い黒い人影が少し(ひる)んだ!


⑥「ふっ さすがだな アルヴァロスよ。」

⑦「ふん! どうだ? あたったのか?」

⑥「おい! 大丈夫なのか? 人間の女よ?」

女性はコクリと(うなず)いて二体の〈アウターマウカー〉の後ろに隠れた。

⑦「ふふふ 遂に現れたか? よそ者め!」

遂に〈アウターマウカー〉たちと "謎の敵" が対峙する。



   ―-―-―-―-―



    『謎の敵』

※『遂に現れたか? よそ者め!』

連続成人女性殺人事件で警察の捜査が難航する中でアルヴァロスはある秘策で対応する。

  ―――――――

〈アウターマウカー〉が支配する化物島(テミスモイラ)のクロトとラケシスの町で成人女性の殺人事件が連続して発生した。

まだ事件が解決しておらず警察の捜査がさらに難航しておりアイザックやアルヴァロスや〈アウターマウカー〉たちも捜査を続行していた。

そんな中で遂にアトロポスの町にも "謎の敵(犯人)" の魔の手が迫るのだがアルヴァロスの指示で〈アウターマウカー〉たちがいち早く現場に駆けつけて来ていた…。



   『化物の国』

〈アウターマウカー〉所有の化物島(テミスモイラ)にある街の情報(データ)を表示したものである。

 [見方]

街の名前

場所:人口(人数)

施設:様々な建物の多さ

 A(多数).B(普通).C(少数)

交通:交通機関と手段の拡充

 A(便利).B(普通).C(不便)

発展:街の発展度合い

 A(最高).B(普通).C(最低)

人口総数:島内に居る人間の総人数

  ―――――――

 【テミスモイラ】

 [クロト]

◎北西部:442人

●施設:C 交通:B 発展:C

 [ラケシス]

◎中央部:455人

●施設:C 交通:B 発展:C

 [アトロポス]

◎南西部:433人

●施設:C 交通:B 発展:C

 ※人口総数:1330人

〈アウターマウカー〉

 [???]

◎東部:50000人

●施設:C 交通:C 発展:C



  【登場人物紹介】

    [簡易型]

 [エリドロス]

年齢:30歳

身長:172cm

出身:イタリア(国籍)

職業:警察官

何かの事情で化物島(テミスモイラ)のラケシスの町に移住してきた成人男性である。

階級は警部

現場刑事であり現実主義の指揮官タイプである。



    【備考欄】

1.今回登場した〈アウターマウカー〉は連続成人女性殺人事件で登場している〈アウターマウカー〉(タイプC)とその応援で登場した〈アウターマウカー〉(タイプD)の二体いる。

2.今回の連続成人女性殺人事件により捜査本部にはクロト・ラケシス・アトロポスの三都市の刑事が集結している。

3.今回最後に登場した人物の成人男性(右腕負傷)はアトロポスの町の警察署の刑事であり成人女性(左腕負傷)はアトロポスの町の住民の一般人である。

 

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