表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アウターマウカー ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
B.【悪魔的化物の王国編】
40/105

40.B【12】

 【アウターマウカー】


12月 アジア地域【イズマリィドゥ連合王国】


   ◆◇◆◇◆◇◆


現在 "イズマリィドゥ連合王国" では正規軍がクーデターを起こし反乱軍となり大将軍をはじめ軍最高幹部たちが武器を持ち王宮殿内に()(こも)り国王をはじめ王族や要人・政府関係者などを人質に取り監禁・監視をしていて国としての機能が一時停止した状態である。

さらに反乱軍の兵士たちは武力をもって全国民に対して徹底的に統制しておりその自由・治安などを奪っていき反逆者には容赦なく処刑していった。

そして大将軍たち反乱軍による反乱軍の為の軍政国家の国づくりを着々と進めていた。

こんな状況にいて反乱軍の大将軍が国王に対して自分の野望を語り始めてきたのである。


   ◆◇◆◇◆◇◆


 ある日の昼


東部:王宮殿の一室

国王をはじめ王族や要人・政府関係者などが人質として拘束された状態で反乱軍の複数の兵士が武器を持って人質を見張り大将軍(X)は国王(O)に話しかけてきた。

X「…くっくっくっ …どうだ?」

O「くそっ! この裏切り者めがっ!」

X「くっくっくっ 裏切り者だと…? 違うな! 裏切り者とは忠誠を誓った者が言う台詞(セリフ)なのだ!」

O「…な 何ぃ!?」

X「俺様は貴様になんぞに忠誠を誓った覚えはない! そしてこの俺様が国王になるのだよ!」

O「なんだとっ!? この不忠者がっ!」

X「ははははぁー この俺様が不忠者か? いい響きだなぁ~ いいぞ もっと言え」

大将軍は余裕綽々の表情を見せていた。

O「くっ! なんという奴だっ!」

X「…この日が来るのを待っていたのだ… 貴様に仕えるという屈辱に耐え…ここまでの地位になるまでただひたすら耐えに耐えてきた。」

O「……っ!!」

X「くっくっくっ そして今日という日を迎えたのだよ 貴様達に鉄槌を下しこの俺様こそが真の支配者だということを思い知らせてやるぞ。」

O「ふざけるなっ! そんなことが許されると思っているのかっ!?」

X「ははははぁー いちいち俺様のやる事に貴様の許可が必要なのか? それこそふざけるなっだよ!」

大将軍が国王に鋭い眼付きで(にら)み付けた。

O「…な なん…だと…?」

X「いいか 今日からこの俺様がこの国を支配する国王様なのだ!」

O「くっ くそーっ!」

X「あーははははぁーーーっ!」

大将軍は勝ち誇ったような表情で高笑いをしていた。

するとそこに一人の兵士が大将軍のもとにやって来てそっと耳打ちし報告した。

X「なんだとっ!? それは本当かっ!?」

※「はっ! 見張り兵の報告なので間違いありません。」

X「…ぐぅっ!?」

大将軍は先程とは違って驚愕(きょうがく)した顔を見せ動揺していた。

O「…??」

X「…わかった 引き続き見張りを続けるように伝えろ。」

※「はっ! 判りました」

報告に来た兵士は立ち去った。

O「おいっ!! どうしたというのだっ!?」

X「……」

O「おいっ!! 返事ぐらいしろっ!」

X「……」

大将軍は青ざめた表情で無言で部屋を出て立ち去った。

O「…なんだ? 何が起きたのだ?」

国王はとても不思議な表情を見せていたが真実を知ればきっと大将軍のように青ざめた表情に変わるだろう。


   ◆◇◆◇◆◇◆


一方の "イズマリィドゥ連合王国" に侵入してきた悪魔的化物〈アウターマウカー〉a.b.c連合部隊の約三万近くの数の同胞は西部の適当な場所(人間が住んでいない某所)を拠点とし戦闘準備や作戦会議などの場としていた。


 ある日の夜


西部:某所[化物軍新拠点]

〈アウターマウカー〉a.b.c連合部隊の約三万近くの数の同胞は西部の拠点で設営しa部隊の上位連中とb部隊の上位連中とc部隊の上位連中が話し合っていた。

a「…ふむぅ」

b「…遂に来たな "イズマリィドゥ連合王国" に…」

c「…おお 確かに大国だな…」

a「…同胞よ "イズマリィドゥ連合王国" の内情を調査した結果 正規軍の最高幹部や大将軍たちが国王や王族・政府関係者や要人たちを王宮殿内に拉致している事がわかった。」

c「なんと 本当だったのか」

b「…恐ろしいコトだな」

c「だが これから一体どうするつもりなのだ? …同胞よ」

b「ああ このまま一気に東部に侵攻してもいいのだがな…」

a「いや 少し様子を見た方がいいな ここに来てまだ日も浅いからまずは情報収集だな。」

c「ほう なるほどな ではそれはそちらに任せよう」

b「まぁ 向こうから攻めてくれれば一番いいのだが今はそうもいくまい。」

a「ああ それに今頃になってあちらも我々の存在に気づいて慌てているはずだしな。」

c「確かにな さてあちらは一体どうするつもりなのか…」

b「…()()えず様子見だな…」

a「…ふむぅ」

その後も〈アウターマウカー〉a.b.c連合部隊のa部隊の上位連中とb部隊の上位連中とc部隊の上位連中は話し合いを続けていた。


 ‥‥‥‥‥‥‥


大将軍率いる反乱軍(元正規軍)による "イズマリィドゥ連合王国" の奪取・支配は既に始まっていた。

同時に〈アウターマウカー〉の部隊による "イズマリィドゥ連合王国" の侵攻も既に始まっていた。



        つづく



   『今回の出来事』

     [簡易型]

反乱軍のクーデターにより "イズマリィドゥ連合王国" の奪取に成功して王権と中央政府の権力を掌握し国を支配した大将軍なのだが反乱軍の約五十万の兵士を国中から動員して散らし全国民の動向や外国の敵への侵攻などを注視していたはずなのになんと化物でもある〈アウターマウカー〉の部隊が "イズマリィドゥ連合王国" の西部に侵入してきたのに気づかず報告で知る事になる。

その為に反乱軍の対応が遅れてしまい〈アウターマウカー〉の部隊の "イズマリィドゥ連合王国" の西部の侵入を許してしまったのである。

一方の〈アウターマウカー〉の部隊の方は相変わらずの静観ぶりである。



  【登場人物紹介】

    [簡易型]

 [国王](O)

南アジア地域 "イズマリィドゥ連合王国" の現国王。

任期は原則死亡するまで続行できる。

国王には王権がある。

国の最高意思決定機関であり国家元首であり中央政府よりも偉い地位であり外交・内政・軍事・経済・産業・治安などの政策・法案なども中央政府で閣議決定した後で国王の認印が必要である。

国王には憲法・法律・司法などは皆無でありまた外遊や海外訪問なども積極的に(おこな)っている。

全国民からの人気や支持は非常に高い。

今回の事件でクーデターを起こした反乱軍に拘束されてしまい家族と一緒に王宮殿の一室に監禁されている。


 [大将軍](X)

南アジア地域 "イズマリィドゥ連合王国" の正規軍の最高幹部・将校の最高位に位置した全ての部隊・全軍のトップである。

内政面では国防大臣が執り行うのだが実務・軍事面では大将軍が執り行う権利と約五十万の兵士が与えられている。

全軍を預かり重用され大将軍という地位を頂いたにもかかわらず国王への恩と期待を裏切り自分の野望の為にその地位を利用して反逆した謀叛人の男である。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ