表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アウターマウカー ~セイント.ワールド.ゼロ.オブ.ゴッド.フォー~  作者: 南かずしげ
B.【悪魔的化物の王国編】
35/105

35.B【07】

 【アウターマウカー】


11月 中東地域【CCC国】


   ◆◇◆◇◆◇◆


新たに登場し南部の某町を拠点とした〈アウターマウカー〉bは北上の機会を(うかが)っていた。

一方で西部に陣取る〈アウターマウカー〉aはまだ静観し様子を見ている様だが実はある事が水面下で動いていた。

それは南部を拠点とする〈アウターマウカー〉bの上位連中と西部を拠点とする〈アウターマウカー〉aの上位連中が密かに会い協力関係を築こうと動いていた。


西部と南部を拠点としている二組の〈アウターマウカー〉a.bは西部と南部のちょうど中間点の某所にて会談を行う事になった。


   ◆◇◆◇◆◇◆


 ある日の夜


CCC国の某所

[会談場所]

西部拠点の〈アウターマウカー〉aの上位連中と南部拠点の〈アウターマウカー〉bの上位連中は今後の事について話し合っていた。

a「……」

b「よく来てくれた 礼を言うぞ」

a「…同胞と呼んでいいのかな?」

b「…いや 違うな 我々は "あの国" を奪いに来たのだ… なので "同胞" と呼ばれるかは解らない」

a「では共闘ではないと?」

b「…いや この国に関してはできれば協力して倒したいと言うのが我々の総意だ。」

a「なるほど ()()えずはこの国の政府軍に関しては我々とそちらが協力して共闘し政府軍を倒した後の事は改めて "あの国" の事で交渉しようと言うことか?」

b「…ああ そういうことだ」

a「…ふむぅ よかろう」

b「それでこれからの事なんだが… さて どうするかな?」

a「なら 当面は中央部に陣取っている政府軍の先鋒隊の対処が先だろうな まずはアレを何とかしないと東部の本部には行けないからな。」

b「…ふむぅ なるほどな …で 何か作戦はあるのか?」

a「まずは単純な正攻法ではあるが我々が西部から進攻し君たちが南部から進攻し二方向から同時に政府軍の先鋒隊を攻撃するのが一番だろうな。」

b「なるほど そちらと我々は西と南の二方向から同時に中央に攻めるのか?」

a「そうだ まぁ あの軍勢では一回の進軍でそう簡単に攻め滅ぼせないがな それを二.三回は繰り返せばなんとかなるかもな。」

b「…ほう… なるほどな 確かに理にかなっているな」

a「…で どうかな この作戦は…?」

b「…ふむぅ いいだろう ()()えずはその作戦でいくとするか。」

a「では 作戦の手筈(てはず)と打ち合わせをしていこうか。」

b「ふむ わかった」

〈アウターマウカー〉aの上位連中と〈アウターマウカー〉bの上位連中はその後も作戦会議を続けていた。


   ◆◇◆◇◆◇◆


一方の政府軍は中央部にいる先鋒隊を盤石にする為に約三万六千の数の兵士に対して約四千の数の兵士を増援として送り約四万の軍勢にしなおも武器や食料・水などの支援も充実させておりこちらからは動かずに長期戦や籠城戦ができる様に対策していた。

これにより中央部の守りは万全となり中央部を死守できると考えているが裏を返せば中央部の先鋒隊が敗北すると言うことは政府軍は万策尽きる事になる非常に厳しい戦局であると言える。


政府軍の先鋒隊は西と南から中央部に至る全ての道に地雷や爆弾などの罠を仕掛けており民間人には通らない様に検問所を設置し退避・避難を呼び掛けた。

さらに西と南から化物たちが進攻して来てもすぐわかる様に高所見張り台も設置し化物たちの動向を見張っていた。


   ◆◇◆◇◆◇◆


 ある日の夜


CCC国:中央部

[政府軍:前線司令部]

最前線で戦っている政府軍の先鋒隊の本部がここにある。

ここには約四万の数の兵士が常駐している。

連日どのように敵と戦闘を行うかを話し合っていた。

「武器や食料などの補給も予定通り進んでいる様だな。」

「ああ 今のところはな…」

「しかし 化物共は相変わらず動きなしか?」

「ああ 今のところは動きが見られないが…」

「…それにしても不気味な連中だな あの化物共は…」

「……」

「…だが 本部からの命令はいかんともしがたいものだな 撃って出るなとは…」

「…つまり本部は籠城戦・持久戦に持ち込むつもりか?」

「ああ らしいな 化物相手にどこまで通用するのやら…」

「まぁ 本部からの命令では仕方あるまい とにかく向こうから動くまでは戦闘態勢維持のままで待機だな。」

「ちっ! バカめ! なんという及び腰だ! こちらから攻めずに向こうからくるのを待つとはな。」

「ああ それでは完全に後手に回るぞ」

「確かにな だがこれも命令だ 向こうの出方を見てから動けと言う命令を… それで負けても仕方ない」

「ああ そうだ そもそもこの国の軍はもともと戦い慣れていない うまくテロリスト共に勝利する事ができたが…」

「今度の相手は人間でさえない化物だ 未知数の相手に迂闊(うかつ)に出て戦えばまたどれ程の被害が出るか解らない…」

「ちっ! お前たちも及び腰の腰抜けだったとはな… まぁいい お手並み拝見といこうか」

「お前こそ偉そうに言いやがって! なら何か作戦でもあるのか?」

「無論 先手必勝 速攻あるのみ!」

「…で どちらをだ?」

「…えっ!?」

「えっ ではない! 敵は西と南にいるのだ 忘れたのか?」

「なら 西から…」

「それで南からの備えはどうするつもりだ?」

「では 南から…」

「それでは同じだ 西からの備えがないではないか」

「それなら軍を二手に分けて…」

「軍を分散させるつもりか? 化物相手に随分(ずいぶん)と余裕だなぁ」

「……」

「なるほど 確かにそう言われるとこちらからは攻められない 動けないのか」

「どうだ これでも我々や本部を腰抜け扱いするつもりか?」

「ぐっ! しかし 向こうから攻められればどうするつもりだ?」

「確かにな だが今はこれしかない!」

「ちっ! 畜生ー!」

その後も政府軍の先鋒隊の幹部たちは作戦会議を続けていた。


 ‥‥‥‥‥‥‥


悪魔的化物〈アウターマウカー〉の西部部隊aと南部部隊bの今回の連携作戦にまったく気づかない政府軍の先鋒隊は果たして勝機はあるのか?

次回 激戦必至か?



        つづく



   『今回の現状』

     [簡易型]

    【CCC国】

     (国内)

  西   中   東

  ━━━━━━━━━

  化   先   政

  a┐  鋒   府

  ─┼───────

   │  化

   ●──b

  ━━━━━━━━━

      南

  ―――――――――

●……会談場所

政府…CCC国の政府軍:総司令本部

先鋒…CCC国の政府軍:先鋒隊

化a…〈アウターマウカー〉a(西部拠点)

化b…〈アウターマウカー〉b(南部拠点)



   『各軍の戦力』

     [簡易型]

今回の各軍隊の戦力データを比較してみた。

 [見方(見本)]

国名:軍隊名(どこかの軍)

場所:兵力(当初→現在)

武器…武器数量:A(多数).B(普通).C(少数)

魔法…攻撃魔法:A(強力).B(普通).C(弱小)

経験…戦闘経験:A(豊富).B(普通).C(不足)

士気…兵士士気:A(向上).B(普通).C(低下)

  ―――――――――

 [各軍.戦力データ]

■CCC国:政府軍(本軍)

東部:10000人→6000人

武器:C 経験:C 士気:C

■CCC国:政府軍(前軍)

中央部:36000人→40000人

武器:A 経験:B 士気:A

■〈アウターマウカー〉a

西部:10000人

魔法:A 経験:A 士気:A

■〈アウターマウカー〉b

南部:10000人

魔法:A 経験:A 士気:A



   『各軍の行動』

     [簡易型]

悪魔的化物〈アウターマウカー〉の西部部隊aの上位連中と南部部隊bの上位連中は会談でお互いに連携し政府軍を打倒する事で一致しその後は作戦会議をした。

一方で政府軍は中央部にいる先鋒隊に援軍や支援などをして万全にする事で中央部を死守する構えである。

しかし化物たちが動かずに静観する中でその真の目的や作戦を政府軍はまだ知らない。


1.中央部【奇襲戦】

○政府軍:勝利(1戦1勝0敗)

●テロ軍:敗北(1戦0勝1敗)

2.西部側【正攻法】

○政府軍:勝利(2戦2勝0敗)

●テロ軍:敗北(2戦0勝2敗)

3.西部【戦略戦】

○政府軍:勝利(3戦3勝0敗)

●テロ軍:敗北(3戦0勝3敗)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ