03.A【悲壮】
【アウターマウカー】
2月(※柊沢統一たち1年生が4月に『日本魔法学部第七高校』に入学する以前の話)
登場人物
①クロスフィード・マグナルドス
②ファニーラ・マグナルドス
③マイン・フォルス
Pイタリア警察(警官隊隊長)
Mイタリア軍隊長
④陸堂 翼
⑤陸堂 瑛
欧州地域
【イタリア】
ある日の夜[自宅]
一人の男が仕事から帰って来ていて妻と娘が出迎えていた。
①「ただいま」
「あなた お帰りなさい。」
②「パパ お帰り」
「すぐにご飯の支度をしますね。」
①「ビールをくれ」
「はい」
一家三人で晩ご飯を食べていた。
①「…! ぐふっ」
タッタッタッ…ガチャッ!
男は突然外に出た。
妻がビックリして後を追う。
「あ あなた どうしたんですか!」
①「あががががぁぁ」
男は苦しんでいる。
「あなた?」
①「あがぐぁ~」
男はみるみると姿が豹変していて化物となっていった。
①「があああぁぁ」
「あなた!」
化物は妻を殴り付けた。
②「ママ!」
バッ!
ファニーラは母親を庇い助けた。
②「…何これ?」
「あなた! あなた!」
②「…パパ?」
①「があああぁぁ」
化物は住宅密集地に向かった。
②「大変! このままだと…け 警察に連絡しないと…」
「キャー!」
「うわぁーっ」
①「があああぁぁ」
「…あなた…」
②「…パパ…」
警官隊が駆け付けた。
P「なんだ? これは? ともかく 市民を安全な場所に避難させるんだ!」
警官隊はファニーラやその母親や市民を避難させた。
P「拳銃の発砲を許可する! 撃て!」
ズガガガァーン
警官隊は化物に向けて拳銃を撃ったが化物には全く効かなかった。
①「があぁ」
化物は警官に攻撃した。
バキッ!
「ぐあっ」
警官は倒され殺された。
①「があぁ」
化物は警官に攻撃した。
バキッ!
「ぐあっ」
警官は倒され殺された。
…と警官隊がどんどん死んでいった…
P「…こんな事があってたまるかー!」
一人の警官が化物に突っ込んでいった。
P「ま 待て!」
①「があぁ」
化物は警官に攻撃した。
バキッ!
「うわっ!」
警官は倒され殺された。
化物は町の中心部に向かって歩き始めた。
P「なんだ? あいつ 町の中心部に向かっているのか?」
①「…があぁ」
化物は一般人を殺しながら町の中心部へと向かう。
P「まずいぞ! このままだと…」
化物は魔法を発動した。
【攻撃魔法】
《ダークノヴァ》を使用
ズドォーン!
黒き閃光は建物や人間を破壊していった。
イタリア軍が合流した。
M「あれが報告にあった化物か? よし魔法部隊を前面にあげろ 後部から軍が化物に攻撃する。」
化物の前面に魔法部隊が防御しながら攻撃し 化物の後部からイタリア軍が銃火器を使用して化物を挟撃した。
ズドドドォン!
①「があああぁぁ」
M「くそっ 効いているのかどうか解らんな えーい! 怯むな!」
魔法部隊の攻撃は激しさを増し 後部の軍も善戦しているが徐々に化物に押され始め犠牲者が増えてきた。
M「何だと? これだけの数で押され始めただと…? くそっ このままだと 我々も…?」
化物は魔法を発動した。
【攻撃魔法】
《ダークノヴァ》を使用
ズドォーン!
黒き閃光は建物や人間を破壊していった。
「申し上げます。 今の攻撃で行政府が壊滅的打撃を受けました。」
M「何だと? バカな!」
P「なんと言う事だ!」
③「本当になんと言う事だ…」
マイン・フォルスが応援に駆け付けた。
P「…?」
M「おお! フォルス様 よくぞ駆け付けてくれました!」
③「これはいけないな! 最近出回っている化物とはあきらかに強さが違う…!」
M「え? そんな…」
③「…私がなんとか食い止めますから あなた方は町の市民全員を町の外に避難させて下さい。」
P「はい! わかりました」
③「行くぞ! 化物!」
①「があああぁぁ」
マイン・フォルスは自分の持てる力の全てを魔法にして化物にぶつけた。
しかし化物には効かなかった。
③「な なんと言う事だ… 『我命運ここで尽きたか』…」
化物はマイン・フォルスに攻撃した。
バキッ!
③「がはぁ…」
マイン・フォルスは倒された。
M「フォルス様!」
P「…ああ…」
③「ここで尽きようとは…これも天命か…」
マイン・フォルスは死亡した。
M「フォルス様!」
P「…うう…」
「申し上げます。 町の全市民の避難完了しました。」
M「…うむ…わかった…我々も撤退する…」
「はっ」
P「…無念だ」
警官隊・軍・魔法部隊も町の外に避難した。
町は化物に荒らされて夜が明けた。
P「…朝か」
M「くそ! あの化物をどうすれば倒せるんだ?」
⑤「おい!」
PM「…ん?」
声をかけられて後ろを振り向くと陸堂瑛・陸堂翼の二人が立っていた。
P「何だね 君達は? 危ないから避難しなさい!」
④「僕たちはイタリア中央政府の依頼で化物を倒せと言われて来たんですが…」
PM「何?」
P「…バカな…? 君達のような子供が…?」
M「君達 本当にあの化物を倒せるのか?」
④「はい そうです」
⑤「ああ そうだ」
M「…わかった よろしく頼む…よ…」
P「え? 正気ですか? 日本人のこんな子供に…?」
M「…では君は他に何か方法があるのか?」
P「…うぅっ」
②「…どうか父を救って下さい。」
④⑤「…?」
②「…あの化物の娘です。」
④「…そうですか…」
⑤「…わかった…」
②「よろしくお願いします。」
⑤「行くぞ!」
④「はい!」
陸堂兄弟は化物の所に向かって行った。
①「があああ」
化物は魔法を発動した。
【攻撃魔法】
《ダークノヴァ》を使用
ズドォーン!
黒き閃光を放出したが陸堂瑛と陸堂翼はそれを避けた。
陸堂瑛は魔法を発動した。
【攻撃魔法】
《ドラグーンシステム》を使用
化物に攻撃した。
①「ぐあああぁ」
化物はダメージを受けた。
陸堂翼は魔法を発動した。
【防御魔法】
《トルネードウォール》を使用
ブハァー
化物を竜巻で巻き上げた。
①「…があ」
陸堂瑛も上空に上昇した。
陸堂瑛の両拳で化物の頭部を攻撃し地面に叩き付けた。
ズドォン!
①「があ」
陸堂翼は魔法を発動した。
【攻撃魔法】
《シルフィードインフェルノ》を使用
ブハァー
強力な疾風を化物にぶつけて化物の動きを封印した。
陸堂瑛は魔法を発動した。
【攻撃魔法】
《エネルギーブラスト》を使用
ズドォーン!
漆黒の光線が化物を貫き化物を倒した。
化物は元の人間の姿に戻りその人間(男)は既に死んでいた。
P「なんと! あの化物を…」
M「…いとも容易く…」
②「…パパ」
警官隊と軍は化物に荒らされた町の後始末をしていた…
④⑤「…」
P「いやぁ 君達は本当に凄いな ありがとう 私はこれで失礼する。」
M「君達のおかげでこれ以上の被害と犠牲が出ないですんだよ ありがとう 彼らの仇も討てたよ…」
④⑤「…」
②「父を解放していただいてありがとうございます。 母共々感謝しています。」
⑤「…ああ そうか…」
④「よかったですね」
②「はい!」
こうしてイタリアの町で起きた悲惨で凶悪な事件は日本の二人の少年によって解決できた…
沢山の犠牲者を出して…
つづく
《登場人物紹介》
【レイラ・ラトファルト】
年齢:36歳
身長:165cm
3サイズ:B93/W58/H89
イギリス出身
シーラ・ラトファルトの母親。
故郷で夫を殺害された後は娘と一緒に日本に移住してきた。
日本の魔法創学技術士の資格を取得し魔法の研究をしている。
容姿はさすが母親と言うだけありシーラによく似ていて娘よりもスタイルが良くグラマーである。
性格は温厚で優艶である。
娘とは違い戦えない。
危険度が高い為復讐を果たそうとする娘を心配している。
【ファニーラ・マグナルドス】
年齢:19歳
身長:169cm
3サイズ:B83/W58/H85
イタリア出身
クロスフィード・マグナルドスの娘。
フリーのジャーナリストをしていて父親が起こした事件の真相を調べる事になる。
真実を追求する事に重きを置いているので感情的になる場合もあるが慎重で冷静沈着に振る舞っている。
父同様に一般人なので戦えない。
【クロスフィード・マグナルドス】
年齢:38歳
身長:172cm
イタリア出身
ファニーラ・マグナルドスの父親。
ただの平凡で温厚なサラリーマンだったが突然化物に豹変して無差別に人を殺し始めた。
警察・軍・魔法部隊を総動員したが倒す事はできず要人施設を破壊して政治家や警察官僚幹部を殺害した。
結局 化物と化した彼は政府が依頼した陸堂瑛によって倒され死亡した。
【マイン・フォルス】
年齢:44歳
身長:168cm
フランス出身
ラーナ・フォルスの父親。
頭脳明晰であり作戦を立案したり高い洞察力から数々の難事件を解決に導いてきた。
名門魔法学校を卒業しており一流魔法大学にも在籍をしていた。
日本の魔法創学技術士の資格を取得し魔法の研究をしている。
フランス軍魔法部隊参謀総長であり軍師として働いている。
フランス国内に潜伏していたテロリストたちの撃退に成功している。
イタリア国内で起きた大量殺人事件でイタリア政府の要請で応援にきたが化物に殺害された。
【攻撃魔法】
《ダークノヴァ》
(元素:闇&破壊魔法)
闇属性の黒き閃光で敵に砲撃する。
(化物が使用した魔法)
―――――――
《シルフィードインフェルノ》
(元素:風魔法)
最大風力の疾風(巨大な鳥に見える)で敵に攻撃・封印する。
(陸堂翼の通常魔法)
【防御魔法】
《トルネードウォール》
(元素:風魔法)
(本来は)風を巻き起こし竜巻の防御壁を造るのだが敵を竜巻で巻き上げる事もできる。
(陸堂翼の通常魔法)




