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26.A【混戦】

 【アウターマウカー】



イギリス北部の町では事件がまだ続いていてその行方を描いている。(3回目)



登場人物

①テロ組織『イリニス共同戦線』のチームリーダー

②レイドル・オンヴォッション

Mイギリス軍.少将(隊長)

Tイギリス魔法部隊(隊長)

Pイギリス警察幹部(警官隊.隊長)

③ハリー・ダグラス



9月

欧州地域

【イギリス】

ある日の昼[北部某町]

テロ組織『イリニス共同戦線』の所属チームで全身黒ずくめの男達(黒男)が町の小学校で子供たちを人質に取り()(こも)っている事件は依然として警察との睨み合いの膠着(こうちゃく)状態(じょうたい)が続いており事件が発生してからもう数日が経過していた。

イギリス全土では今も連日のようにこの事件を報道している。


現地対策本部では今も警察幹部たちが対応を話し合っていた。

「……」

「くそー!」

「…!」

「一体どうすればいいんだー!?」

「畜生ー!」

「もう だいぶ日が経っているのに未だに進展がない…」

「くっ! 我々は何もできないのか…? 情けない…」

「み 皆 少しは落ち着け…」

「バカな! これが落ち着いていられるかっ!?」

「…ぐっ」

「……」

「あぁ~ もう駄目だー」

「おい! もう(あきら)めるのか!?」

「…だって~」

「…っ!」

「…あの犯人のテロリスト共の武装もさることながらあの化物共もまるで小学校の校舎に我々が入るのを邪魔しているかの様な行動をしている…」

「そうだ! しかもあの化物には拳銃もライフル銃も効かないのだ…」

「あの化物のせいで警官隊も何人も死傷者が出ている…」

「もうどうしようもないだろう!」

「ま 待て 落ち着け…」

「…!」

「さて どうするか…?」


警察幹部たちが対応を話し合っていると突然 一人の警官隊が対策本部に駆け込んできた。

「隊長! 大変です! 軍と魔法部隊の本隊が小学校に到着しました!」

「…!」

「何!?」

「…ついに… 来たか…」

早速(さっそく) 戦闘態勢に入っています。」

「な 何っ!?」

「ば バカな…!?」

「このまま戦うつもりか?」

「まだ 人質を救出していないのに…か…?」

「な なんという事だ…」

「……」

「まずいぞ! 早く攻撃を止めなければ大変な事になるぞ!」

「すぐに止めに向かいに行くぞ!」

「はい!」


警察幹部は警官隊を引き連れて現場である小学校の校庭の前まで来ていた。

イギリス軍とイギリス魔法部隊は既に現場に来ていて犯人であるテロリストたちが居る小学校の校舎に向けて攻撃準備をしていた。

警察幹部たちが走って現れた。

「ま 待ってくれ!」

「このまま攻撃するつもりなのか?」

「今 攻撃をしたら子供たちの命が…!」

「人質を先に救出してからでないと…!」

M「…!」

T「…!」

警察幹部が必死に攻撃中止の説得をしているが軍や魔法部隊の様子が少しおかしい…?

「…!?」

「な なんだ!?」

「おい! 何をしている?」

「聞いているのか?」

M「……」

T「……」

「…っ!」

「おい!」

T「黙れ!!」

M「我々は政府の命令で来ている 黙っていろ…」

「な 何っ!?」

「なんだとっ!?」

軍と魔法部隊は警察幹部の説得を無視してなおも攻撃準備をしていた。


小学校の校舎正面4階の教室では黒男達が騒いでいた。

「……ん?」

「あっ! 軍と魔法部隊がここに来ました!」

②「…っ!」

①「何? 来たか?」

②「おお 遂に来たか…」

①「ふははは これで役者は揃った訳だな…」

②「その通りだ」

①「よし! 例のあの化物共の出動準備をしろ!」

②「…ふっ」

「はい!!」

①「よし! 見張り以外の黒男達をここに集めろ!」

「はい!!」

②「……」

見張り以外の黒男の部下たちがチームリーダーの居る教室に集まってきた。

「……」

①「集まったか… いよいよこの時がきた… 下にいる軍と魔法部隊どもが待ってくれているぞ。」

②「……」

①「さぁ お前たち 覚悟はいいか? ()()ついた奴はここに残れ!」

「……」

②「……」

①「よし! さぁ 行くぞ! 戦争開始だ!!」

「おおぉーーー!!」

①「…レイドル 後は頼んだぞ…」

②「…ああ…」

なんと黒男達は "レイドル・オンヴォッション" と一部の見張り役を残してチームリーダーをはじめ主力メンバーは下に降りて校庭まで出てきた。


小学校校内の教室にて

②「…ふん…」

「おい!」

男性教師が "レイドル・オンヴォッション" に話しかけてきた。

②「……」

「おい! 喋るな!」

見張り役の黒男の一人が男性教師に向けてライフル銃を構えた。

②「いい 待て!」

"レイドル・オンヴォッション" は「それ」を制止した。

「はっ!」

②「…なんだ? 言ってみろ…?」

「…お前たちは一体何がしたいんだ? 本当の目的は何なんだ?」

②「くっくっくっ 本当の目的か…?」

「…っ!」

②「本当の目的は戦争だよ」

「な 何!?」

②「いやぁ ただの殺し合いではない… …『人間の魂』だ…」

「へっ?」

②「…『アレ』が『人間の魂』を吸収する事でさらに進化し変身する。」

「何っ!?」

②「…ふっ」

「…『アレ』とは何だ!?」

②「…ふふ… どうせ説明しても解らないだろう…?」

「…くっ 『アレ』が進化するとどうなるのだ?」

②「…世界が変わる… この平和ボケでぬるま湯な世界を変化させて刺激させる…」

「…世界を変える…? 世界をひっくり返すつもりか…?」

②「…あるいはな… 世界が絶望に向かうのか…? 希望に向かうのか…?」

「…世界を人類を滅ぼすつもりなのか!?」

②「…ふふ ふはははぁーー!! そうかもな…」

「く 狂っている 貴様らっ!」

②「…ふっ」


小学校の校庭にて

テロ組織『イリニス共同戦線』所属チームの黒男達はリーダーをはじめ主力メンバーが武装して校庭に現れた。

さらに化物三体も校庭に出てきた。

「あっ? おい! アレ!」

P「な 何!? 出てきた?」

警察幹部や警官隊たちは驚いていたが軍や魔法部隊は平然としていた。

M「…出てきたか…」

T「…ついに…」

P「こ これは一体…?」

「……!?」

犯人のテロリストの黒男達が一斉に拳銃やライフル銃などの武器を警察・軍・魔法部隊の方に向けて構えた。

さらに化物共も臨戦態勢に入った。

軍と魔法部隊も既に黒男達に向けて攻撃準備を終えていた。

P「ちょっ? ちょっと 待ってくれ!」

警官隊の隊長が声をあげた。

M「…なんだ?」

T「…どうした?」

①「…?」

P「どういう事だ? これは? 一体何をしている?」

M「…?」

T「…?」

①「くっくっくっ ふはははぁーーー!」

P「な 何がおかしい!?」

①「これだよ これが我々の要求だよ この時を待っていた」

M「……」

T「……」

P「なんだと!?」

①「戦争だよ 平和ボケをしているこの国に死の制裁を与える。」

P「なんだと!?」

①「さぁ 殺し合おうか」

P「何を言っているんだ!?」

①「我々は殺し合いがしたいのだよ ただそれだけだよ」

M「まさか…」

T「まさか…」

P「まさか 本当にそれだけの事で子供たちを人質に取ったのか…?」

①「…小学校には爆弾を仕掛けている つまり ガキ共を含めたここに居る全ての『人間の魂』の回収が我々の要求であり真の目的だ。」

P「な 何!?」

T「…むっ!」

M「…むっ!」

黒男のリーダーが警官隊の隊長に向けて拳銃を撃った!

ズガァン!

P「うがぁあ…」

警官隊の隊長の左胸に弾丸が命中して流血して倒れた。

「た 隊長っ!!?」

P「ば バカな こんな事が… がはっ!」

警官隊の隊長は吐血して気絶した。

「大丈夫ですかっ!? しっかりしてください!」

①「お喋りはここまでだ」

「があああぁ」

化物共も呼応するかの様に()えた。

M「行くぞ! 撃て!」

T「行くぞ! 撃て!」

①「野郎共! 皆殺しにしろ!」

「おおぉーーーっ!!」


ここにテロ組織『イリニス共同戦線』所属チームの黒男達や化物共とイギリス軍や魔法部隊が衝突 戦闘が開始された。

双方は壮絶な攻撃をし双方に多数の犠牲者が出てきた。

隊長を失った警官隊はなすすべなく倒れていった。

最初は拮抗(きっこう)していたが徐々に化物がいる黒男達が軍や魔法部隊を()し始めてきた。

①「ははは いいぞ そのまま 行けぇー!」

M「くっ! このままでは…()される…」

T「こ (こら)えろ (こら)えるんだ!」

「…く くそっ!」

①「ふははは いいぞ! さぁ 無数の『人間の魂』を吸って進化し最強の化物となるがいい! 〈アウターマウカー〉よー」

その時…

ピッカァーーン!

小学校校舎内の1階の校長室が突然 強く光り出した。

①「…!」

M「…?」

T「…?」

①「…おお 遂に始まったか…?」


小学校校舎内の4階の教室でも "レイドル・オンヴォッション" が異変に気づいた…

②「…おお 遂に始まったか…?」

「…えっ!?」

激しい戦闘で双方に犠牲者が続出しておりその『魂』は光を放つ校長室の方向に吸い寄せられていて光がさらに強く光り始めた。

そしてその光の先にある〈アウターマウカー〉(ステージ2)の実験体の新たなる進化と変身が始まる…


それと同時に…

その状況を隣の建物の屋上から眺めている人物がいた。

③「…遂に見つけたぞ! "レイドル・オンヴォッション" …」

ハリー・ダグラスである。

③「今 行くから待っていろ!」

ついにハリー・ダグラスが "レイドル・オンヴォッション" を捉えた。

そしてこの事件も最終局面を迎え最終決戦へと向かう…



       つづく



『今回の出来事の経緯(けいい)

    [簡易型]

イギリス北部某町の小学校で犯人のテロリストの黒男達とイギリス軍・魔法部隊が遂に激突した。

黒男達は化物共も使用して互角の勝負から徐々に優勢にしていくのだがその時 校舎内の校長室に突然 強い光が発生して…?

それと同時にハリー・ダグラスも現場に到着したが… この事件 一体どうなってしまうのか…?



  『テロリストの目的』

イギリス北部の町でテロ組織『イリニス共同戦線』所属チームの黒男達が小学校に押し()り教師や子供たちを人質に取り()(こも)る事件で黒男達の真の目的が判明した。

その目的とは黒男達が軍や魔法部隊との戦闘により双方の犠牲で出てきた『人間の魂』を実験体〈アウターマウカー〉(ステージ2)に吸収させる事でさらなる進化や変身ができてより強くなるかを試験(テスト)している。

黒男達や "レイドル・オンヴォッション" は果たして本来の目的でもあるこの試験(テスト)を成功させる事ができるのか…?



 【ハリーの秘密4】

    [復讐心]

ハリー・ダグラスは米軍少佐であり米国魔法部隊の隊長でもあるエリートであったが「若いくせに…」とか「生意気な…」とか彼を(ねた)む者は少なくなかった。

その者たちが協力してハリーに(トラップ)を張り裏切ったのだがその結果 ハリーは軍を追われる事になった。

その裏切り者の中には当然「ブラッド・レィン」や「レイドル・オンヴォッション」などもいて それらを指揮していた主犯格の男が今なお逃亡している。

ハリーは自分を裏切った者たちを今でも追っていて始末するつもりだ… 例えそれで自分の命が奪われるとも… それが今の彼の生きる糧であるのだから…



登場人物紹介(脇役)



立川 竜徳

(たちかわ たつのり)


年齢:16歳

身長:173cm

誕生日:5月12日(牡牛座)

高知県出身

在籍:1年生(1年C組)

所属:水泳部


日本魔法学部第七高校の男子生徒。

成績・魔法は苦手。

運動は普通だが水泳は得意である。

自宅から学校へ徒歩通学している。

いたって健全で普通の性格であるが柊沢統一 同様に少しスケベ。

柊沢統一や藤野宗次の友人。

戦闘能力や戦闘経験は一切ない。

水泳部に所属していて女子の水着が見たいが為に入部したが泳ぎが達者だった為に海戦大会や魔法水泳大会に出場している。


  ―――――――


藤野 宗次

(ふじの そうじ)


年齢:16歳

身長:173cm

誕生日:6月17日(双子座)

高知県出身

在籍:1年生(1年C組)

所属:水泳部


日本魔法学部第七高校の男子生徒。

成績・魔法は苦手。

運動は普通だが水泳は得意である。

自宅から学校へ徒歩通学している。

いたって健全で普通の性格であるが柊沢統一 同様に少しスケベ。

柊沢統一や立川竜徳の友人。

戦闘能力や戦闘経験は一切ない。

水泳部に所属していて女子の水着が見たいが為に入部したが泳ぎが達者だった為に海戦大会や魔法水泳大会に出場している。



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