表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/105

22.A【籠城】

 【アウターマウカー】



ハリー・ダグラスはその後も暫くの間イギリスに滞在していた。



登場人物

①ハリー・ダグラス

②暗殺者(テロ組織所属)

③テロ組織『イリニス共同戦線』のチームリーダー

④〈アウターマウカー〉(ステージ2)



8月

欧州地域

【イギリス】

ある日の朝[北部某町]

…今 イギリス北部のある町でとんでもない事件が起ころうとしていた。

その小さな田舎町には小さな小学校があり全校学童は約100人ぐらいのいたって平和な町であった。

今は午前中の授業の真っ最中であったが「それ」はまさに突然起きたのである。


なんと!

複数の全身黒ずくめの男達(黒男)が拳銃やライフル銃や爆弾などを持ち込んで来て小学校を攻め()り教室や職員室などを制圧し教師や児童たちを人質に捕らえた。

「きゃあーーー!」

「えーーん しくしく」

「な なんだ? お前たちは…」

「うわぁーーん」

「お お前たち一体どういうつもりなんだ…?」

「おい! お前たち! 死にたくなけば静かにしていろ!」

「わ わかった… 皆 おとなしく…」

「そうだ! おとなしくしろよ!」

黒男達は全校学童と教師たちをひとつの教室に一ヶ所に集めていて約40人程いる黒男達が拳銃やライフル銃を人質に向けて制止させていた。


別の教室では黒男の幹部らしき男達が数人集まっていて話し合っていた。

「どうやら うまくいったようだな」

「ああ これからどうするつもりだ?」

「…警察はこちらの行動に気づいているか?」

「…さぁ どうだろうか?」

「…まぁ 警察の動きにも気をつけろよ」

「…ああ」

「後は計画通りで行くぞ!」

「おう!」

田舎町での出来事の為に警察の対応も遅れてしまい子供たちがなかなか帰宅してこない親御さんたちの通報ではじめてこの事件が認識されたのである。

だが時すでに遅く黒男達は校舎の周りにバリケードを作り所定の場所に黒男達が見廻りや爆弾設置などをしていて籠城(ろうじょう)準備が整っていた。


数日遅れで警官隊が小学校に着いた時には小学校はすでに籠城化(ろうじょうか)していた。


警官隊は「それ」を見て唖然(あぜん)としていた。

「な なんだ!? これは?」

「せ 戦争でも始めるつもりか…?」

「ば バカな… こんなことが…?」

すると!

校舎にいる黒男の一人が警官隊の一人に向けてライフル銃を撃った。

ズガァーン!

「ぐあぁっ!」

弾丸は警官隊に命中し流血して倒れた。

「おい! 大丈夫か?」

「は 早く運べ 救急車を…」

「早く呼べ!」

これを契機に他の黒男達も拳銃やライフル銃を外にいる警官隊たちに向けて撃った。

ズガガガガァーー!

「うわぁーー!」

「ぐああぁ」

「ひ 避難しろーー!」

警官隊はパトカーの(かげ)や建物の物陰(ものかげ)に隠れた。

警官隊の責任者らしき人物が拡声器を使用して犯人達に話しかけた。

「や やめろ! 我々は君たちと交渉がしたい! 要求はなんだ! 言ってみろ!」

すると校舎の窓から黒男のリーダーらしき男が現れた。

③「我々に要求などない!」

「な 何だと!?」

③「我々の目的は既に果たされた!」

「な 何だと!?」

③「そして我々を縛るモノはもう何もない!」

「お お前は何者なのだ!?」

③「我は『イリニス共同戦線』のチームリーダーだ!」

「な 何だと!?」

③「ふははははぁー! 警察諸君に告ぐ! (あきら)めろー!」


…一方その頃


ある日の夕方[南部某町]

イギリス南部の町に入ったハリー・ダグラスは町中を歩いていた。

①「!!」

ハリー・ダグラスは自分の背後から何者かの気配を感じ取っていた。

①「…」(…誰だ?)

ハリー・ダグラスは人混みを避けて人通りの少ない空き地へと向かって行ったが背後から感じる気配は一向に無くならなかった。

①「…やはり誰かにつけられている。」

ハリー・ダグラスはさらに空き地の先の廃工場まで足を進めてそこで隠れた。

②「…!?」

①「……」

②「か 隠れたのか…?」

背後からやって来たその男はハリー・ダグラスを見失っていた。

②「…くっ! 奴は何処だ!? 何処に行った?」

その男はイギリス北部から来た暗殺者であった。

①「あいつか? ボクを狙う暗殺者は…」

ハリー・ダグラスは廃工場の物陰(ものかげ)から暗殺者の様子を(うかが)っていた。

①「あいつ一人か? 他に奴の仲間はいないのか?」

ハリー・ダグラスは辺りを見渡した。

①「今は一人か…」

②「くそっ! 奴は何処だ!」

暗殺者はハリー・ダグラスをまだ探していた。

①「…ここで彼の実力を見極めよう」

ハリー・ダグラスは魔法を発動した。


【攻撃魔法】

《風鳴砲》を使用


ズゥーン!

風属性の小型弾丸が高速で暗殺者を襲う。

ズガァン!

②「ぐがぁぅ!」

暗殺者の背中に直撃してダメージを受けて体勢が崩れた。

②「な 何!?」

暗殺者は後ろを振り向くとハリー・ダグラスが背後から聖剣『ロンギヌス』を振り上げて暗殺者を襲う。

①「そりゃあぁ」

ザァン!

②「うぎあああぁ」

ハリー・ダグラスは暗殺者の左肩を斬りつけて暗殺者を負傷させた。

②「ち 畜生ー!」

ササッ!

ハリー・ダグラスはまた物陰(ものかげ)に隠れた。

①「喰らえ!」

ハリー・ダグラスは魔法を発動した。


【攻撃魔法】

《ドラグーンシステム》を使用


暗殺者に攻撃した。

②「ぐあうがっ!」

暗殺者はまたダメージを受けて倒れた。

①「…ふん」

ハリー・ダグラスは暗殺者を殺さずにそのまま立ち去った。


 ……………


ハリー・ダグラスが立ち去った後で…

②「ぐぐぐぐう…」

暗殺者が必死に立ち上がろとするが立ち上がれない。


すると!

暗殺者の前に〈アウターマウカー〉が現れた。

②「お お前は…」

④「残念だったな」

②「あの男があんなに強いとは聞いていないぞ!」

④「それはお前が油断していたからだ! 彼は何度も暗殺者に命を狙われ続けている。」

②「……」

④「彼は修羅場をくぐり抜けたから生き残っているのだ! お前のやり方では彼を殺す事はできない!」

②「…くっ くそっ!」

〈アウターマウカー〉は暗殺者を(かつ)()げた。

④「まぁ ()()えず撤退だな…」

〈アウターマウカー〉は暗殺者を連れて立ち去った。


…今 イギリスではこのようなとんでもない出来事が起きている。



       つづく



 【ハリーの秘密3】

    [頭脳戦]

ハリー・ダグラスは実力・能力や魔法力も高いが頭脳も高く頭脳戦でも自信がある。

今回は自分に襲撃しようとしていた暗殺者に先制できたのは敵の殺気や気配を感じ取る能力があるからである。(魔法ではない)

暗殺者を殺さなかったのはその暗殺者が自分が追っている「レイドル・オンヴォッション」と何かあると推測した上であえて殺さずに暗殺者たちの行動を見極めようとする事にした。

ここからハリー・ダグラスがどう動くかは彼の頭の中である程度推理されている。



 『イギリスの事件』

 欧州地域【イギリス】

[北部某町]では武装した全身黒ずくめ(黒男)のテロリストたちが田舎町の小学校で教師や児童たちを人質に取り()(こも)っていた。

テロリストたちは警察が来ても強硬な姿勢を崩さず警官隊に攻撃してきた。

テロリストのチームリーダーは警察に対して要求なしで目的を果たしたと言っているが果たして彼らの真の目的とは何なのか…?

[南部某町]ではテロ組織所属の暗殺者がハリー・ダグラスを襲撃しようとするが逆に返り討ちにあいそれでも何とか殺されずにすんだ。

さらに〈アウターマウカー〉が登場し暗殺者を助けた事によりまたハリー・ダグラスを襲撃する可能性があるがハリー・ダグラスは果たしてこれらを防ぎきれるのか…?

そして「レイドル・オンヴォッション」に近づけるのか…?



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ