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13.A【正体】

衝撃(しょうげき)真実(ラスト)にアプリアが驚愕(きょうがく)する!!


 【アウターマウカー】



[あらすじ]

アプリアの仕事の依頼で【オランダ】に同行していたアイザックたちだったがその依頼主の女性が重傷を負い病院に入院してしまった。

しかし彼女が依頼するはずだった仕事が何なのか未だに知らないままでいた。



登場人物

①アイザック・グラディデンス

②アプリア・ロア・アルドニア

③ヴィーナ(アイザックの侍女)

④ヴァルザッデ(アプリアの侍女)



依頼主の女性が重傷を負い病院に入院した日から夜が明けた翌日の朝 アイザックたち四人は宿泊している[ホテル]のそれぞれの部屋で休んでいた。



5月

欧州地域

【オランダ】

朝[某町のホテル]

[1712](※部屋番号)

[アイザックの部屋]

アイザックはベッドに横になっていた。

①「さて これからどうするのかな?」

コンコンコン!

部屋のドアを叩く音がした。

②「アプリアよ アイザックはいる?」

アプリアとヴァルザッデの二人が部屋のドア越しから現れた。

①「何だい? アプリア」

②「例の彼女が入院している病院に行くけど一緒に行く?」

①「ああ 行くよ」

アイザックは部屋を出てきた。

①「さぁ 行こうか」

②「ええ 行きましょう。」

④「はい」

アイザックはヴィーナと合流してアイザックとアプリアとヴィーナとヴァルザッデの四人は再び病院の方に向かって行った。


昼前[某町の病院]

アイザックたち四人は依頼主の女性が入院している病院に到着した。

依頼主の女性は手術が無事成功して回復に向かっているのだが意識はまだ戻っていなかった。


アイザックたち四人は病院内にある待ち合わせ場所に集合して話し合っていた。

③「…意識がまだ戻っていないそうです。」

①「…そうか…」

②「あの状態では当分戻らないかもしれないわね。」

④「…どうしますか? アプリア様」

②「う~~ん 意識が戻らないからと言って『はい そうですか』と帰る訳にはいかないわね。」

①「それじゃ しばらくの間この町に(とど)まるのか?」

②「…ええ あなたたちはどうするの?」

①「無論(むろん) 残るさ ここまできたら最後まで付き合うよ。」

②「…ありがとう…」

③「例の彼女の意識が回復したらこちらにも知らせる様に病院側に頼んでおきました。」

①「…そうか…」

②「それじゃ ホテルに戻りましょう。」

③④「はい 判りました。」

①「ああ わかった」

アイザックたち四人は[ホテル]に戻って行った。


昼頃[某町のホテル]

アイザックとアプリアとヴィーナとヴァルザッデの四人は[ホテル]に到着して それぞれの部屋に戻り そのまま数日間[ホテル]に滞在した。

そして依頼主の女性の意識が戻ったと病院側から連絡がありアイザックたち四人は再び病院の方に向かって行った。


夕方[某町の病院]

アイザックたち四人は依頼主の女性が入院している病院に到着した。


アイザックたちは病院内にある待ち合わせ場所にいて話し合っていた。

①「どうだ 彼女は話せる状態か?」

②「待って 今…確認させてるから…!」

ヴィーナとヴァルザッデの二人が走ってやって来た。

④「た 大変です!!」

①②「…っ!?」

③「か 彼女がいません!!」

①「何っ!?」

②「嘘っ!?」

担当医師や看護師たちが依頼主の女性の行方を捜す様子が見られていて辺りは騒然となっていた。

①「どういう事だ!?」

③「解りません! 看護師が検診の為に彼女の病室に行ったら既にいなかったそうです!」

②「…何と言う…事…?」

①「ちっ! とにかくボクたちも彼女を捜そう!」

②「ええ わかったわ」

③④「はい 判りました。」

アイザックたち四人も病院内を捜索していたが依頼主の女性は見つからなかった。


アイザックたちは病院内にある待ち合わせ場所に戻っていた。

③「こっちにはいませんでした。」

①「くそっ 一体どこに行った!?」

②「まだ万全な状態ではないはずなのに…!?」

ヴァルザッデが走ってやって来た。

④「い いました! 屋上にいました!!」

①「何っ!?」

②「えっ!?」

③「…何で屋上に…?」

①「ちっ! ともかく屋上に行ってみよう!」

②「ええ わかったわ」

③④「はい 判りました。」

アイザックたち四人は病院の屋上に向かって行った。



登場人物

⑤〈アウターマウカー〉

⑥アルヴァロス・X・ラピッドマン



夜[病院の屋上]

屋上の端の方では病院関係者(医師や看護師など)や警察が何かを必死で説得している様子であった。

アイザックたちも遅れながら屋上に到着して屋上の端の方を見ていた。

②「あ あいつは!?」

①「あの女!?」

③④「あっ!?」

そこには正体不明の謎の女が気絶している依頼主の女性を()(かか)えていて屋上から飛び降りる素振(そぶ)りを見せていた。

①「ちっ!」

②「くっ!」

③「あの女は一体どういうつもりなのだ!?」

④「どうしますか? アプリア様!」

②「まさか…依頼を遂行する前に殺される訳にはいかないわよ!!」

①「…?」

②「当然助けるわよ!!」

④「はい 判りました!」

③「我々も助けに行きましょう! アイザック殿!」

①「…」

③「アイザック殿?」

②「アイザック?」

④「アイザック様?」

①「…何かがおかしい?」

②③④「えっ!?」

①「…まさか…」

アイザックは今までの出来事から資料・文献まで頭に叩き込んでいる情報(データ)を全て洗い出していて…そして謎の女から感じられる違和感と照らし合わせていた。

①「…あの女は…!」

②③④「?」

①「…〈アウターマウカー〉だ!!」

②「…えっ!?」

③④「?」

ヴィーナとヴァルザッデの二人はキョトンとしながらお互いの顔を見合わせた。

②「〈アウターマウカー〉ですって!?」

①「ああ そうだ!」

②「それでは…あの謎の女が〈アウターマウカー〉と言う事なの!?」

①「いやぁ そうじゃない あの謎の女を最初に見た時は気のせいだと思った… だが後で依頼主の女性を見た時に確かに違和感を感じたんだ…」

②「…何が言いたいの?」

①「あれを見るんだ!」

アイザックは屋上の端の方にいる謎の女と依頼主の女性の方を指差していた。

②③④「?」

アプリアとヴァルザッデとヴィーナの三人も謎の女と依頼主の女性の方を見ていた。

②「…!? まさか! そういう事が!?」

③④「?」

①「ああ そういう事だ あの「謎の女」と「依頼主の女性」は同一人物だ!」

③④「えっ!?」

①「『双子』や『同じ顔の人間』とかじゃなくてもともと一人だった人間が2つに分裂したと言う表現が合っているな。」

③「それと〈アウターマウカー〉と一体どういう関係が…?」

②「見なさい あの二人を!」

③「ま まさか!?」

④「…同化している!?」

②「…そう…」

①「どういう経緯(けいい)で女になって分裂したのかは解らないがあの二人がもとの一人となり〈アウターマウカー〉に戻るようだ。」

謎の女と依頼主の女性がみるみるうちに同化していき身長180cm位の灰色人型の化物に変身していった。

①②③④「!!!」

⑤「やっと…もとに戻れた…」

「きゃぁー!」

「うわぁー!」

「ば 化物だー!」

辺りは騒然となっていて屋上にいた人々が逃げ惑う。

②「あ…あ…そんな…」

アプリアはその場に座り込んでしまった。

④「アプリア様!!」

ヴァルザッデはアプリアを()(かか)えた。

①「ヴィーナ! アプリアを(まも)るんだ!」

③「はい!」

警察官が〈アウターマウカー〉に向けて拳銃を撃ったが全く歯が立たなかった。

⑤「ふふふ あーはははははーー!」

〈アウターマウカー〉は魔法を発動した。


【攻撃魔法】

《ダークノヴァ》を使用


ズドォーン!

黒き閃光が屋上にいる人々を襲う。

①「ぐっ!」

⑥「むっ!」

アルヴァロスは魔法を発動した。


【補助魔法】

《シャドーアウト》を使用


屋上にいた人々を暗闇が包み込み黒い防御障壁が展開して〈アウターマウカー〉の攻撃魔法を無効にした。

⑤「何っ!?」

①「アルヴァロス!?」

アルヴァロスが現れた。

⑥「よう」

②「…アルヴァロス…」

①「キミがどうしてここに…!?」

⑥「話しは後だ!」

アルヴァロスは魔法を発動した。


【攻撃魔法】

《暗黒神王砲》を使用


ズドォーン!

闇属性の大型光線が〈アウターマウカー〉を襲う。

⑤「ちぃっ!」

サッ!

〈アウターマウカー〉はその攻撃魔法を避けた。

⑤「おのれ~ これでも喰らえー!」

〈アウターマウカー〉は魔法を発動した。


【攻撃魔法】

《ダークネフェルタル》を使用


ズオーン!

黒き巨大閃光が屋上にいる全ての人々を襲う。

①「ちぃっ!」

アイザックは魔法を発動した。


【攻撃魔法】

《ゴッドフレイムキャノン》を使用


ゴォーーウ!

火属性の大型光線が《ダークネフェルタル》を迎撃した。

⑥「ふん!」

アルヴァロスは魔法を発動した。


【攻撃魔法】

《暗黒神王砲》を使用


ズドォーン!

闇属性の大型光線が《ダークネフェルタル》を迎撃した。

《ゴッドフレイムキャノン》と《暗黒神王砲》はほぼ同時に放出して《ダークネフェルタル》と衝突した。

ズッドオオ…ォン!

相殺した。

⑤「……」

気がつくと〈アウターマウカー〉の気配と姿が消えていた。

⑥「ちっ 逃げたか」

①「まさか 再び奴に会うとは…な…」

②「…うっ ううっ…」

④「…アプリア様!」

③「アイザック殿 これは一体…!?」

①「…」

⑥「アプリアに仕事を依頼した女性は自分が〈アウターマウカー〉だと言う事を知らなかった。」

①②「…っ!?」

③④「えっ!?」

⑥「そしてもう一方の謎の女の方は自分が〈アウターマウカー〉だと言う事を知っていた。」

②「それじゃ もしかして…」

⑥「ああ もしかしたら…かもな…」

①「…そうか…」

③④「…?」


こうして今回の件はうやむやになってしまった…

結局 依頼主の女性に依頼内容を最後まで聞けないままアイザックたちは【オランダ】を後にした…

アプリアにとっては後味の悪い結果となってしまった…



       つづく



   【後日談】

  『今回の経緯(けいい)

今回の経緯(いきさつ)を簡単に解説。

1.〈アウターマウカー〉が二人の人間の女性に分離。(※何故 女性になって分離したかは不明)

    ↓

2.アプリアに仕事を依頼した女性は自分が〈アウターマウカー〉だとは知らない。

    ↓

3.もう一人の「謎の女」は自分が〈アウターマウカー〉だと知っていた。

    ↓

4.「依頼主の女性」は自分の周りに不審な出来事が起こりアプリアに仕事を依頼。

    ↓

5.「依頼主の女性」はアプリアに会う前に化物に襲われて病院に救急搬送される。

    ↓

6.化物が再び「依頼主の女性」を襲う為に病院を攻撃しようとするがアイザックとアプリアの二人に倒される。

    ↓

7.病院で「謎の女」が「依頼主の女性」を回収・同化して再びもとの〈アウターマウカー〉に戻った。

    ↓

8.そして〈アウターマウカー〉は逃亡。

この結果をアプリアにはどう映ったのか…計り知れない…


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