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サイタマーの守護者  作者: 一光屋KY
無刃の戦争編
32/39

第三十話 サイタマーの貧者を導くもの

~~~~~~「子羊さん気を付けて」[王国狂歌全集]より引用~~~~~~~


 ある朝誰かが言いました

 僕は聞いたよ主の御声


 聖なる使命に従いて

 あの山越えて道遥か

 あの川越えて幾千里

 尊き御遣いの行進だ


 其に従いしは無垢なる子

 穢れを知らぬ子羊たち


 主のみ心にかなうべく

 白き衣に身を包み

 鐘や太鼓を打ち鳴らし

 尊き御遣いは旅をせん


 旅路遥かに来てみれば

 行く手に待つは大きな船


 穢れを知らぬ子羊は

 綺羅と瞳を輝かせ

 乗り込みたるは天の船

 尊き御遣いの航海だ


 されど誰か知る其のさだめ

 嗚呼其の船の行く先や

 哀れ無垢なる子羊が

 乗り込みたるは奴隷船


 穢れを知らぬ無知なる子らは

 異国へ売られて行きました


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 ……私は現在、両すくみのなかで冷や汗をかいております。



挿絵(By みてみん)「……そういうことですので、私達の事業は極めて順調、今後の発展も大いに期待出来そうですわ、アイン様。」


挿絵(By みてみん)「……それはいいのですが、『突然(アポなし)』でここに来るのはちょっと控えてほしいんですけどね、レニさん。」


 両者、張り付いたような不自然笑顔と共に、言葉の鍔迫り合いを演ずる。

 笑顔のはずなのに、其処にあるのは冴えるような緊張、駆け引き、探りあい。

 言葉を剣となし、伏せたカードの行方を如何する高度な遊戯が展開されていた。


挿絵(By みてみん)「あらぁ、そんな冷たいことは仰らないで。私達、『共同経営者(ビジネスパートナー)』じゃありませんか、公私ともに『親しく』お付き合いするべきですわ。」


 そしてレニはうって変わった蕩けるような笑みで、


挿絵(By みてみん)「……ね、アイン様、そうですわよね?」


挿絵(By みてみん)「…………」


 私は、何と言うべきか返答に困る。


挿絵(By みてみん)「(小声)……まったくもう、しっかりして下さい、ご主人様。」


 キットの機嫌は、悪化する一方であった。




 さて本日、昼も過ぎてそろそろお茶でもしようかなと思っていたら、突然の来客に驚かされることとなる。

 馬車がいきなり玄関に乗りつけられたと思ったら、それから現れたのはこの『レニ・ライヘンスター女史』の姿だったのだ。

 私達の石鹸工場の共同経営者にして、或る意味『最大のライバル』の来襲である。


挿絵(By みてみん)「アイン様! 待ちきれなくて、来てしまいましたわ!」


 それはいっそ清々しいと表現したくなる、透明な笑顔であった。



 突発の出来事に、家の中は急に騒々しくなる。


挿絵(By みてみん)「……ちょっと! いったい、どういうこと?!」

挿絵(By みてみん)「あなたたち! 大至急用意を!」

挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん)「はっはいっ! メイド長!」


 ……本当に、ちょっとした騒ぎであったのだ。


 掃除はアデーレ指揮下、普段から委細申し分無く、そこは良い。

 独り暮らし時代だと、こうは行かなかっただろうが。


 まずはパラク氏以下、『居候』の皆様には部屋から出ないように言い付け、

 クロスをテーブルに敷いて食器と什器を整えて、

 ルミナには『絶対にこっちに来ないよう』言い聞かせ、

 お湯を沸かしてティーセットを揃え、お茶菓子も用意する。


 一連の行動を四半刻(約三十分)以内に収めるアデーレの手腕は、やはり大したものであった。


挿絵(By みてみん)「……(平静)」


挿絵(By みてみん)「……あら、これはどうも」


 そしてアデーレがティーカップを女史の前に据えたとき、私は違和感に気付く。


挿絵(By みてみん)「(これ、この前『修理した』ティーセットだよね、『継ぎ』がある……)」


 そう、それらは『お客様』にお出しするにはいささか不適なものだったのだ。

 割れを焼き継ぎして、一部を金継ぎで補った不恰好なカップやソーサーたち。

 前回『不幸な事故により』破損した、元高級ティーセットがそこには在った。


挿絵(By みてみん)「……(平静)」


 キットもすました顔をしているから、これは所定の手順通りなのだろう。


挿絵(By みてみん)「…………」


 何と言うか、無言の圧力のようなものを感じさせられる。


挿絵(By みてみん)「結構なお茶ですわね。それで、アイン様……」


 だが当然の如く、彼女はそのようなもの『意にも介さない』所作であった。



      * * *



挿絵(By みてみん)「……ところで、本日参りましたのは他でもありませんわ。実は私、皆様方を『ご招待』しようと考えておりますの。」


挿絵(By みてみん)「『招待』、と言いますと……?」


挿絵(By みてみん)「ええ、ライヘンスター商会後援の『学校』へ、ですわ!」


 流石に、これには驚かされる。


挿絵(By みてみん)「!!」

挿絵(By みてみん)「……! よろしいのですか?!」


挿絵(By みてみん)「ええ勿論、『魔法の授業』なども見学なさって下さいな、是非。」


 向こうにしてみると、これは『手の内を晒す』にも等しいハズ。

 正直、意図が掴めない。


挿絵(By みてみん)「うふふ、実の所、ゆくゆくはアイン様にも『講師』などして頂きたいと思っておりますので、ええ、楽しみですわ。」


挿絵(By みてみん)「……あ、ああ、なるほど。」


 ふむ、確かにそういう意図があるのなら、『そういう手』もありかも知れない。

 隠すのでは無く、むしろこちらを『積極的に取り込む』つもりなのだろうか。


挿絵(By みてみん)「それに『私自身も』アイン様とは、『個人的に』もっともっと親しくなりたいと思っていますわよ……。」


 そして、艶然とした微笑、片目をつぶって、こちらの動きを止める。


挿絵(By みてみん)「……」


 私は再び、返答に困ってしまうのであった。





挿絵(By みてみん)「………………はぁ」


 レニ女史にお帰り頂いた後、私は思わず息を吐き出す。


挿絵(By みてみん)「ご主人様……もてもてですね?」


 それは軽口なのだろうが、皮肉にも聞こえる口調。


挿絵(By みてみん)「……ふうん……あれが問題の『レニ・ライヘンスター』なのですね、師匠?」


 ここで、ノノワも姿を見せた。


挿絵(By みてみん)「ま、何と言いますか、不思議な感じの人ですわね。魔力はそれ程ではない筈なのに、底が知れないと言いますか……隠してるのかしら?」


 彼女は首をかしげながら、相手の論評。


挿絵(By みてみん)「さあて……そこは私にも良く分からない。」


 それはまさしく本音の、正直な感想だった。



挿絵(By みてみん)「……ともあれ、どうされます?」


 何を、とは敢えて言わない。私にもそれは分かっていた。


挿絵(By みてみん)「取り敢えず、『ご招待』なんだ、行かないのは失礼に当たるだろう?」


挿絵(By みてみん)「……ああ、やっぱり」


 私の返答に、キットは肩をすくめる。


挿絵(By みてみん)「……それで『魔法絡み』だから、ノノワも来てくれないか?」


挿絵(By みてみん)「え、私もです?!」


 私の言葉に、意外なほど彼女は目を丸くするのであった。

 甘いな、このぐらいは想像出来ただろうに。



      ◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 さて、日課と言うほど頻繁では無いが、私は時々『工場』の様子を見て廻るようにしている。

 元より『人を使う』など苦手もいいところだが、それでも実際の現場を歩けば何かしら気付いたり理解したり出来ると思われたからだ。

 事業が何もかも『キットまかせ』というのは、流石にためらわれたのである。

 あまり大袈裟にせず、うかつに声を掛けたりしないように、そして何より作業の邪魔をしないように、私はなるべく目立たないことを心がける。


挿絵(By みてみん)「お! これは上長、お見えでしたか!」


 まあ、直ぐにバレてしまうのが常なのだが。

 早速、魔法使いグループの統括者、ラッド君に見つかってしまう。


挿絵(By みてみん)「……え、ええと、まあね。」


 私は内心の動揺を隠しつつ、


挿絵(By みてみん)「ええとそれで……順調かな?」


挿絵(By みてみん)「はい! 生産量は安定しています、特に問題無しです!」


 真面目なラッド君は、敬礼すらしかねない勢いだった。




挿絵(By みてみん)「……そう言えば君たちは、『学校で』魔法を習ったんだよね。どんな感じだったんだい?」


 この際だ、多少不躾だが立ち入ったことを聞いてみる。


挿絵(By みてみん)「はい! それは、大変素晴らしい経験でした! 一生の誇りです!」


 一方のラッド君は、やはり『暑くるしい』返答。


挿絵(By みてみん)「ふむ、と言うと……やはり『指導者』が優れていたのかな?」


挿絵(By みてみん)「はいっ! 『先生方』は、私が最も尊敬している方々ですっ!」


 熱を帯びた答えは、それ自体はあまり参考にならなかった。



 さて、私が彼らの『教育』について問うたのにはちょっとした訳がある。

 すなわち、それが『現在の一般常識からは少々外れたもの』であったからだ。


 周知のように、今の世界で『魔法学を司っている』のは『アカデミー』である。

 特に、『魔法の教育』に於いては、アカデミーを介さずにそれを受けることは不可能に近いと言ってよい。


 そしてここが重要であるが、現在のアカデミーは『平民に広く魔法の教育など行っていない』という実情があるのだった。


 現役の魔法使いは、すべからく貴族かその係累である。

 一部には零落した『元貴族』も含まれるとはいえ。

 例外は、貴族がその従属の平民から素質のある者を引き上げ、わざわざ教育を受けさせた場合ぐらいであろうか。

 実際私なども、下級貴族子弟が、見出されて魔法教育を受けたのであるし。


 この事には身分差別的な意図も勿論あるが、アカデミーには一応言い分も有る。

 と言うのも、魔法に限った話でないが『高等教育には金がかかる』ものであるし、魔法の取得にはそれなりの『教養的下地』が必要だからだ。

 これらの負担に耐えられるのは、結局相応の社会的存在に限られるだろう。

 資金と環境、その双方に恵まれている必要があるのだから。


 そういった状況にもかかわらず、眼前に居る彼らは『明らかに平民』で『なおかつ魔法使い』であった。

 初級相当の力量とはいえ、これはやはり相当に奇妙なことであると言えよう。

 恐らくは誰かが、『多分アカデミー非公認で』魔法の教育を行っている。

 私はそう予想しているのだ。


挿絵(By みてみん)「(誰だか知らないけど、それって随分と勇気があるよな……)」


 『知識』は象牙の塔に閉じ込めてこそ価値を持つ、それが今のアカデミーの考え。

 だが、目の前の彼らの存在はそういった思惑を覆しかねない危険なものである。



 ……いずれ『何か』が起きるであろう。

 それは、予感と言うよりはもはや確信に近いものですらあった……。



      * * *



挿絵(By みてみん)「……それでは皆様方、道中ごゆるりと寛がれますよう。」


 何度目になるだろうか、例のレニ女史のところの家宰氏が優雅にお辞儀をした。


挿絵(By みてみん)「いえ、こちらこそ、今日はお世話になります。」


 こちらも失礼にならないよう、礼を示す。

 適当に会釈を交わした後、私達は馬車へと乗り込んだ。



 さて本日、話のあった『学校』へと訪問することになった。

 わざわざ迎えの馬車まで用意されて、私は少し気後れすら感じさせられる。


挿絵(By みてみん)「…………」


 がらがらいう車輪の音に紛れさせて、私はため息をこっそり付いていた。

 結局、本日の同行メンバーは私、アルスラ、それにノノワである。


挿絵(By みてみん)「仕事が忙しいですし、どうも私が行っても『足手まとい』になる気がするんですよね……。」


 キットはそう言って、付いて来ないことになったのだ。

 彼女は、やはり学校とか勉強とかいうものは苦手らしかった。


挿絵(By みてみん)「ご安心を、主様の御身は私が守りますので。」


挿絵(By みてみん)「はあ……何が出来るかは判りませんけど、お供しますわ、師匠。」


 こちらの二人は、やはり自分流儀である、いつも通り。


挿絵(By みてみん)「……まあ、変に言質を与えないように注意だけはしておこう。」


 結局私は、そう結論付けるのであった。





 さて、問題の『学校』とやらはその性質上、『貧民街(スラム)』の近くにある事が予想され、私達は随分と身構えていた。

 前に聞いていた話では、『寄る辺無き貧しき者に教育を』云々と言っていたのであったから余計にである。

 と言うのも、何処の土地でも『貧民街(スラム)』というものは要注意な場所であるのだが、ここ『悪徳の都サイタマー』に於いては、それはもはや『忌まわしき存在』の代名詞であったからだ。

 王都のそれと比べても、危険度は数段上とされている代物である。

 私達が警戒するのも、或る意味当然と言えよう。



 しかし、予想に反して当該の『学校』は街自体から多少の距離があった。

 そこは郊外の閑静な場所で、周りには緑が溢れる。



挿絵(By みてみん)「……へえ、思っていたより静かなところだ……」


挿絵(By みてみん)「……ふむ」


挿絵(By みてみん)「まあ……これは……」


 静かに勉学に励むには良い環境のようだった。少し安心する。



挿絵(By みてみん)「やあ始めまして、私は此処の統括をしております……」


 管理をしている一番偉い教師らしき人が、さっそく挨拶をしてくる。

 人が良さそうな感じであったが、あまり印象に残らない。


挿絵(By みてみん)「いえ、お気遣いなく、皆様のお邪魔はしたくないので。」


 私はそう言って、なるべく静かに授業の様子を後ろから見学した。

 静かな廊下を、なるべく音を立てないよう注意して進む。


 全体に石造りのこの建物は、白い漆喰の色合いもあってとにかく色が無い。

 ただひたすら、光の『しろ』と影の『はいいろ』『くろ』ばかりが印象として残る。

 光と影の織り成すとても単調なその、単純化された色彩はただひたすら

 ひたすら、わたしたちに静寂を印象付けようとしてくるのだ。


挿絵(By みてみん)「……妙に、静かですわね。」


挿絵(By みてみん)「……うむ」


挿絵(By みてみん)「子供がいるにしては、確かに変だね……。」


 ふと近くにあった、四角に切り取られたようなそれ――講堂の入り口から中を見てみると、そこには教師と何十人かの子供らが授業を行っていた。

 教師は静かに何かを述べ、生徒はそれに静かに答える。

 余計なお喋りなどは無く、隠れて別な雑事をする不心得者もいない。

 真面目に『講義を受ける態度』としては立派なのだろうが、変な違和感もあった。


挿絵(By みてみん)「……ここは、特に優秀な学級なのですよ」


 説明のため随伴した、案内の人がそう言葉を発する。

 何故かその音の響きすら、単調な静謐のなかにあるように感じられた。


 それはまるで音のしないせかいに紛れ込んだかのようで。


 光をくぐり、影を通って、

 光をくぐり、影を通って、


 そうして私たちは、どれほどこの場所を進んだのだろうか。


 何故かふと不安にかられる。

 ひょっとするとわたしたちはこのままおなじばしょにあしぶみして

 いつまでもおなじちてんからうごくこともなく

 ただぐるぐる、ぐるぐると永久運動めいたそのこうどうは

 何故かふと、私達は同じ場所を巡っているだけのように感じられたのだ。



 だがそれは、突然『その響き』が聞こえて来て……



 彼の御恵みは説き給う、恐れること、心より恐れること

 而して御恵みは解き放つのだ、我が恐れたこと、心より恐れたこと

 其はいかに素晴らしき御恵みか、現れしものは

 初めて信仰を立てしとき、其は現れしものか


 幾多の、災い、苦しみ、畏れ、そして誘惑、克服せよその先に

 我はすでに、辿り着きしこの地

 彼の御恵みは、ここまで導き給う、愚かなるこの我を

 やがて誘われよう、御恵みあれ、あの安らぎの場所へと!



 透き通る歌声は、まさに、


挿絵(By みてみん)「どうです? これぞまさしく、天上よりの調べですよ。」


 まさに、その言葉どおりで、


挿絵(By みてみん)「そうでしょう? 詠うのは、こんなにも美しい。」


 だから私達は、『彼ら』がすぐ側にいたことに気付かなかったのだ。




挿絵(By みてみん)「はじめまして、『アドル』と申します。」

挿絵(By みてみん)「はじめまして、『パウル』と申します。」


 そしてその二人組、『魔法の教師たち』はそう名乗った。


 白い肌、輝く金の髪、整った顔立ち、優美な印象。

 さして大柄というわけで無く、しかし小柄と言うには存在は強く。

 若いようで、でも何故か老成を感じさせる言の葉が、不思議と耳に残る。

 吸い込まれるような蒼い目と視線を合わせても、何故か輪郭が不確かに感じられた。


 まるで、其処にあるというのに、掴めない距離。

 それは、追い駆けると何処までも逃げてゆくような感覚に囚われる。


 一瞬彼らが双子ではないのかと思い、いやそうではないと感じる。

 似ているのか、似ていないのか。

 不確かな存在は、それでも確かに其処にあって。


 全て、何もかも、掴みどころが無いように思われた。



挿絵(By みてみん)「……これは、いったい……?」


挿絵(By みてみん)「あなたがたは……いったい?」


 これは問わず語りのような、私の問いかけ。



挿絵(By みてみん)「ああ気にしないで、これも魔法の一種ですよ」

挿絵(By みてみん)「普段から訓練代わりに、纏っているのです」


挿絵(By みてみん)「存在をぼやけさせるのも、一つの護身ですから」

挿絵(By みてみん)「何しろ、この世界は悪に満ち満ちている」


挿絵(By みてみん)「ええ、かよわき我等の、せめてもの」

挿絵(By みてみん)「そう、せめてもの、抗い、対抗のすべ」


挿絵(By みてみん)「考えてもみて下さいな、世界は何と理不尽なのかを」

挿絵(By みてみん)「ばらばらなこの世界は、何と理不尽なのかを」



挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん)「……或いは、『あなた』なら、それを、理解出来るのでは?」


 それは問わず語りのような、彼らの応えだった。




挿絵(By みてみん)「お会い出来て光栄です、魔導師どの。」

挿絵(By みてみん)「歓迎しますよ、優秀なる魔導師どの。」


 言葉と同時に、丁寧なお辞儀、二人が慇懃な挨拶をして来た。


挿絵(By みてみん)「……いえ、私はそのような大層なものではありませんので。」


 ともかく、彼らと接していると妙に調子が狂わされるような気がした。

 細かいことは気にせず、適当に流そうとする。


挿絵(By みてみん)「それで、ええと、出来ればその『妙な魔法』、止めては頂けませんか。どうにもちらちらして、気になってしょうがない。」


 彼らが纏っているのは、幻影の魔法の一種なのだろうか、しかと正体を覚らせてくれないようだった。

 顔や輪郭を捉えようとすると、おぼろに揺れ動き、掴むことが出来なくなる。



挿絵(By みてみん)「いえ、それはご容赦を、魔導師どの」


挿絵(By みてみん)「それはご勘弁下さいな、魔導師どの」


挿絵(By みてみん)「何しろ我等には、敵が多い」


挿絵(By みてみん)「ええそうです、敵は多い」


挿絵(By みてみん)「それにこれは一つの『訓練』なのですよ、魔導師どの」


挿絵(By みてみん)「そうなにしろ、魔法とは目に見えるものだけが全てでは『無い』」



挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん)「それはむしろ、『あなた』の方がご存知でしょう、魔導師どの?」



 あやふやな事象は、決してこちらに確と掴む事をゆるさない。

 彼らの言葉は、まるで彼らの存在のように揺れていた。


挿絵(By みてみん)「(……よくこんな有様で『教師』なんか務まるな。誰も疑問に思わないのだろうか……?)」



挿絵(By みてみん)「……お気遣いなく、指導の方は万端ですよ、今日もほら、お聞きになったでしょう?」


挿絵(By みてみん)「うつくしい響き、天上のうたごえ、音と律動を磨く修行は、これすなわち、魔法を磨くことがら」


挿絵(By みてみん)「汝、己の内なる流れを感じ取りて、其を世界のうつろひと合致させよ」


挿絵(By みてみん)「導く律動はただひたすらにあるがままに、其はうつくしきセカイとの調和」



挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん)「扉をひらく鍵は、ただ単純にてうつくしき謳の共鳴のみ。」



挿絵(By みてみん)「……謳の、『共鳴』…………?」


 謎めいた言葉は、私に問いかけるようで。


挿絵(By みてみん)「左様左様、流石は、魔導師どの。」


挿絵(By みてみん)「ご理解が早くて助かります、魔導師どの。」


 はて、これはからかわれているのだろうか?

 俄かには判別が付かなかった。



 やがて二人はゆっくりと腕を上げ、何かを見上げるように


挿絵(By みてみん)挿絵(By みてみん)「光を浴び、あまねく大気に満ち満ちたマナを感じよ、さすれば魔導への途は開かれん……」


 それはまるで詠うような、やはり不可解な台詞。



挿絵(By みてみん)「(……何だろう? 私はこれと良く似たものを『識っている』気がする……)」


 それは、おぼろげな直感として感じた。



 掴み所の無い会話は、結局さして接点の無いまま過ぎ去ってゆくばかりだった。



      ◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 ふと気付いたとき、かつかつとした硬質な音が、やけに耳障りに感じられた。


 そして思い出す、これは、私の足音なのだと。


 今まで気にもならなかったのに、気付いてみると『それ』はやけに耳障りで、


 だから私は足を止め、そうしてようやく認識するのだ。



挿絵(By みてみん)「……ここは、いったい何処なんだろうか。」


 そこは、全く見たことも無い場所だった。


 やや幅の広い廊下が、前にも後にも続く、何処かの回廊のような場所。

 高い天井はよく見ると曲線を描き、アーチとなっている。

 壁や天井、視界に入るものは、全て薄明かりに黄金色に映えていた。

 そして翳りの部分がやや赤みを帯びて、やがて暗黒へと移ろう薄明の景色。

 それは黄昏の空間に紛れ込んだようで、全てが不鮮明な逢魔が時の風景。


 ここは、誰そ、彼か

 そこは、誰そ、彼か

 彼も我も一切の存在が不明瞭になり、全部溶け合う

 瞬間が閉じ込められた、永遠のような時間。


 何故こういうことになっているのか、委細を思い出そうとすると途端に頭の中に霧がかかったようになる。

 記憶が、まるで不確かで全ては薄明の中、見通しが利かなかった。


 誰かいませんか

 誰かいませんか


 私はここにいます


 あなたは何処にいますか


 ええと、私は誰で、あなたとは誰のことで


 はて、私は何を、捜していたのだろうか?


 ああなんだか、全部がどんどんとワカラナクなってゆく。



 向こうを見てみると、黒い四角がある、あれは出口か、入り口か。

 少し疲れてしまった、あそこまで行けば休む場所もあるのだろうか。


 私はぼんやりとしてゆく自分に活を入れて、歩を進めた。



      * * *



 ふと気が付けば、私は一人でいた。


 いけない、私には『主様』を守らねばならぬ使命があるのだ。


 見覚えの無い風景のなか、主人を求めて自分は彷徨う。


 ワタシがわたしである証明のようなそれは、今は手許から離れていて、


 ひどく、心細い。

 ひどく、心細い。


 私は神経を研ぎ澄まし、あのひとの気配を探る。



挿絵(By みてみん)「主様お待ち下さい、アルスラは只今参ります……。」


 ここは、誰そ、彼か

 そこは、誰そ、彼か

 彼も我も一切の存在が不明確で、全て移ろうまぼろし。

 瞬間が永遠と交錯し、やがて一つのものになろうとするかのよう。


 何故こういうことになっているのか、思い出せない。

 いけない、私は考えるのは苦手だ、直ずは先に進まねば。


 主様どこですか

 主様どこですか


 アルスラはここにいます


 あなたは何処にいるのですか


 ええと、私は誰で、あなたとは誰のことで


 はて、私は何を、捜していたのだろうか?


 ああなんだか、全部がどんどんとワカラナクなってゆく。



 向こうを見てみると、黒い四角がある、あれは出口か、入り口か。

 少し疲れてしまった、あそこまで行けば休む場所もあるのだろうか。


 私はぼんやりとしてゆく自分に活を入れて、歩を進めた。



      * * *



 ふと気付いたとき、私は『ここでは無い何処か』にいました。


 地面を踏みしめている足の感覚も、たゆたう大気を感じる頬のそれも、


 全て、全てはおぼつかなく、頼りなく、おぼろに霞むのです。


 頭がぼやけてゆくことに必死で抵抗を試みました。



 やがて、私は理解するのです。


挿絵(By みてみん)「……『これ』は、現実では無い。魔法の影響、魔力の『領域』……!」


 『気付くこと』が出来た途端、急速に頭の芯が冷却されてゆく感触があります。


挿絵(By みてみん)「いけないなんてこと! 不覚を取ってしまいましたわ……!」


 誰の仕業かは分かりませんが、これは明らかな他者からの『攻撃』。

 精神干渉魔法による、心理攻撃を受けているのです。


 このままここにいては危険です、やがて『全て取り込まれて』しまうでしょう。

 一刻も早く、ここからこの世界から『脱出』せねば。

 師匠やアルスラさんも気掛かりです、私は先を急ぎました。


 ここは、誰そ、彼か

 そこは、誰そ、彼か

 彼も我も一切の存在が不確かにされてゆきます、全て混じり合うように

 時間の感覚が、どんどんと曖昧にされていって


 何故こういうことになっているのでしょう、頭の中で整理を試みます。

 でも、それはナニかつよいチカラできょうせいりょくがはたらき、

 記憶が、どんどんと吸い取られ、意識すら奪われそうになります。


 師匠何処ですか

 アルスラさん何処ですか


 私はここにいますわ


 あなたたちは何処にいますか


 ええと、私は誰で、あなたとは誰のことで


 はて、私は何を、捜していたのだろうか?


 ああなんだか、全部がどんどんとワカラナクなってゆく。



 いけない! このままでは! 私も飲み込まれそうですわ!



 向こうを見てみると、黒い四角があります、あれは何でしょうか。

 私は一縷の希望を込め、そちらを目指してひたすら進みました……。



      * * *



 さて辿り着いてみると、そこは懐かしい匂いのする、心休まる空間だった。

 少し黴臭い匂いは、多くの人には不快に感じるのだろうが、


挿絵(By みてみん)「……ああ、これは、本の匂いだ、古い本の、匂い……」


 私にはたまらなく、懐かしく、それは、失われて久しいものだったのだ。


 初級魔法学、中級魔法学、癒しの手引き、心の言葉を訊くすべ、祈りのかたち、彼の人を見よ、導きの書、純粋感性批判、逍遥録、海神の本、弁証法的魔法論、その他沢山の沢山の書物たち。

 あの記憶の彼方へと遠ざかってしまったそれらを目にした時、私は胸を締め付けられるような感情を抑え切れなかった。


 やがて、ふと、背中を暖かいものがおおったとき、私は初めてそれに気付く。


挿絵(By みてみん)「……主様、アルスラが付いております……」


 頬にあったのは、暖かい水の感触だった。



 懐かしい一冊を手に取ると、やがてごろりと横になりたいと思う。

 彼女はその場に腰を下ろし、優しい顔でひざへと私を誘うのだ。


 ああ、暖かい、柔らかい

 ああ、暖かい、懐かしい


 さらさらと彼女が私の髪をなでる。

 まるで子守唄のようなそれに身を任せて、ただ、わたしは、


 いつまでも、このまま、ここで、いっしょに……





挿絵(By みてみん)「師匠! しっかりして下さい!」


 だが、不快なその音は、私のせいじゃくをうちやぶり


挿絵(By みてみん)「魔法です! 誰かが、精神干渉を掛けています!」


 しかし、騒がしい騒音は、私がやすらぐことをゆるさず


挿絵(By みてみん)「……ああもうなんてこと! 失礼しますわ、師匠っ!」



 バチン!


 吹き飛ぶような強い衝撃が、私の意識を呼び覚ましたのだ。



挿絵(By みてみん)「む……こ、これは……!」


 ずきずきと痛む一部を無理矢理に抑えて、私は神経を研ぎ澄ます。

 そうだ、これは、おかしい、たしかに、おかしい。


挿絵(By みてみん)「くっ…………全体状態治癒(リメディオル)!」


 ぼけた頭で、何とかそれだけ想起し、魔法を発動する。

 状態治癒(リメディ)系の魔法は、本来毒や麻痺などを治癒するためのものだが、混乱にも対処出来るように精神攻撃のたぐいにも多少は効果がある。


挿絵(By みてみん)「……!」

挿絵(By みてみん)「ふう、少し楽になりましたわ……」


 そして二人がそこにいた事に、私は安堵した。




挿絵(By みてみん)「……すまないノノワ、どうやら不覚を取ったようだ。」


 実際、かなり危ないところだった、本当にありがたいと思う。


挿絵(By みてみん)「……い…いえ、こちらこそ……緊急でしたので」


 何かお茶を濁したような表現だなと思ったが、気にしないほうが良いのだろうか。

 そう言えば、この頭の奥で金属をぶつけ合ったようなこの感覚はもしかして……


挿絵(By みてみん)「(……電撃の魔法だ。非常時とは言え何て『荒療治』を……)」


 多少思うところもあったが、まあしょうがないだろう。



 まずは周辺をぐるりと見回し、私は状況を把握しようとする。


挿絵(By みてみん)「ここが魔力の『領域』として、いったいどうなっているんだ……?」


挿絵(By みてみん)「……師匠、あんまり『意識』しますと、また取り込まれてしまいますわ。」


 本来自分は、受けた訓練の関係上この手の『精神攻勢』には耐性が高いはずだったが……どういう仕組みなのだろうか。


挿絵(By みてみん)「推測ですけど……『これ』は一般的な精神干渉魔法とは違いますわ。」


 ノノワが説明を始める。


挿絵(By みてみん)「多分『古代魔法』の系統です。昔基礎だけは教わったので何とか抵抗出来ましたわ……結構やばかったですけど。」


挿絵(By みてみん)「ふむ……良くそんなもの知ってたね?」


挿絵(By みてみん)「ええ、エルフの間では、この手合いの『伝承』は良く残ってますので。」


 ああなるほど、それはそうかも知れない。しかし、古代魔法か……。



挿絵(By みてみん)「私の予測が正しければ、これは『安寧の祝福』……」


挿絵(By みてみん)「心を静め、落ち着きを取り戻すための『気休め』魔法ですわ、本来なら。」


 ノノワが推定したそれは、


挿絵(By みてみん)「でも、それの『こんな強力な』やつは、初めて経験しましたわ。」


 気休めと言うには、余りにも恐ろしいものだった。


挿絵(By みてみん)「ああ、私も触りぐらいは聞いたことがあるかな? 確か、相手の話を聞き心を開かせながら、波長を同期してゆくとか何とか……」


挿絵(By みてみん)「……はい、それがここまで来れば、もはや『洗脳』の一種ですわね。」


 確かに、これは恐ろしいもののようだった。



挿絵(By みてみん)「……思い出した! 古代魔法と云うか、『秘蹟』系の魔法か! 天使がその力を、人々に分け与えたとかいう伝説の……」


挿絵(By みてみん)「はい、ですから、『私たちならば』何とかなるかも知れません。」


 天使が使うそれは、大抵は『光』の属性・関連性を持つ。

 ならば、それを打ち破るのに最適なのは……



挿絵(By みてみん)「よし! じゃあ私は、『恐怖(フィアー)』の魔法を使う。揺さぶりを掛けてみよう。」


 すなわち、『闇属性』の死霊術(ネクロマンシー)に他ならない。



挿絵(By みてみん)「……それでアルスラ、この魔法は自分には『暴走』の危険性が高いから、直ぐに目を覚まさせてくれ。」


挿絵(By みてみん)「十数えたら、頬をつねるか軽く殴るかしてくれれば良いから。」


挿絵(By みてみん)「……は、はあ……分かりました。」


 流石に「私を殴れ」というのには躊躇いを感じるのだろう、彼女は戸惑った返事を返してくる。


挿絵(By みてみん)「……では私はその後すぐ、『覚醒(アウェイクン)』を掛けますわ!」


 その後、耐睡眠の魔法で目を覚まさせれば、多分いけるだろう。



挿絵(By みてみん)「よし! それじゃあ始めよう……!!」



 イメージを想起せよ。

 暗闇、破壊、滅亡、暗い感情。

 わたしはめのまえのてきにタイショをこころみる。

 気を付けようやり過ぎるな、これは、あくまでも脅し……!


 私は、黒を纏った。

 溢れる負の感情は、全てをヌリつぶす暗闇の息遣い



挿絵(By みてみん)「…………………………恐怖(フィアー)


 ただそれだけつぶやく。



 やがて周囲の空間が、大きく、揺らいだ……!!



      ◆ ◇ ◆ ◇ ◆



 そしてふと気付いたとき、がらがらとした音が周囲に満ちていた。


挿絵(By みてみん)「……あれ、ここは……?」


挿絵(By みてみん)「……む、むう」


挿絵(By みてみん)「……あーー、ええと……」


 僅かな振動と、風が頬を撫でる感触。



挿絵(By みてみん)「どうかなさいましたか? よくお休みだったようですが……」


 前の方から、例の家宰氏が声を掛けてくるのが聞こえてくる。


 気が付いたとき、そこは馬車の中であった。

 そうか、自分達は『学校』を見学して、その帰りにふと眠気を覚えて……


挿絵(By みてみん)「……あ、ああいえ、よく眠っていたようです……。」


 混乱気味の頭で、どうにかそれだけ応える。


挿絵(By みてみん)「お疲れだったのでしょう。ご遠慮なさらず、ごゆっくりどうぞ。」


 家宰氏の気遣いがあって、その場は再び静かになる。



 私達は声をひそめた。


挿絵(By みてみん)「……ええと、結局いったい何だったのか」


挿絵(By みてみん)「……全てが、まるで『夢』のようでした。」


挿絵(By みてみん)「ええそうですわね、あれはまるで……」


 自分達でも、上手く説明出来ない感覚だったのだ。

 本当のことのような、全ては嘘のような。

 いっそ一切合財全部が夢の出来事で、何も起きなかったと言いたくなる。


挿絵(By みてみん)「……上手く思い出せないな、とにかく……」


 とりあえず、これからも警戒は必要なのだろう。

 敵は確かに『其処にいる』のだが、未だ確かな正体が掴めない。

 戦いはまだ、始まったばかり。

 誰が敵で、誰が味方かも、判然としないのは中々に大変だと思えた。



 さてそのとき……


挿絵(By みてみん)「…………いたたた、なんか、頭が……」


 そっと触ってみると、こぶが出来ている。

 はて、何処かにぶつけたのだろうか?



挿絵(By みてみん)「……す、すいません主様! よく知らないけどすいません!」


 アルスラが、自分でも良く分からないといった風で、何故か謝ってくるのであった。



      * * *



挿絵(By みてみん)「お兄様ーーーーっっ!!」


 家に帰りつくと、ルミナが真っ直ぐに走って来る。

 何事かなと思った途端に、


挿絵(By みてみん)「…………浄化(ピューリフィケーション)!」


挿絵(By みてみん)「……!!」


 いきなり魔法が放たれ、私は後ろに転びそうになった。


挿絵(By みてみん)「……い、いきなり何事だい、ルミナ?」


挿絵(By みてみん)「なんか『嫌な気配』がまとわりついていたですの、キレイにしたですの。」


 ふむ、いったいどういう事であろうか。

 どうにも今日は、あちこち記憶が曖昧で理由が分からない。


挿絵(By みてみん)「お兄様、変な悪霊と遊んでたですの? 気を付けるですの。」


 いや、いくらなんでもそんな事はしていないと思う。

 ともあれ、今日は色々あって、少し、疲れた。




 お茶を飲んで一息付いて、さて今日の夕食は何かなと思ってみる。

 本日は多彩な出来事を体験したので、少し栄養のあるものが良いだろうか。

 アデーレ以下のメイドさん達が忙しく働いているのを見ていると、



挿絵(By みてみん)「主様主様ーーーっ! 大ニュース、大ニュースなのだーーーっ!!」


 騒々しい声と共に、私達は再び激動の只中に放り込まれることとなるのだ。

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