~前編~
昔、昔、ある所にシンデレラと言う女性がいました
「おい・・・誰が女性だ・・・!僕は、男だ!!」
おっと失礼、両親にお前の名前はう~ん?そうだなあ~シンデレラに決定ね♪と親から聞いた時
彼は物凄く青ざめたのでありました
それ以来、シンデレラと呼ばれた男の子は、周りからも馬鹿にされていて
しかも母親からは「貴方は名前の通りシンデレラなのですから、この服を着なさい!」と
言われ文句も言えず可愛いフリフリの付いた服を着せられ髪は伸ばすように言われ
そして現在、その姿は女性に間違われても不思議は無かったのでした
う~ん?過酷な人生、送ってきたのでした
「そうだよ!もう誰でもいいから僕の事助けてくれよ・・・」
シンデレラは、そう毎日思っているのでした・・・
そんなある日
お城で舞踏会と言う出し物をされると情報が、シンデレラの耳に入りました
そして、コンコンとノックする音がして、そのお城の兵隊らしき人物が
シンデレラの住む家にやって来たのでした
「何なんですか?貴方は?」
「私はお城の兵隊であるが・・・この家に娘はいるか?」
「ええ、いますけど?」
(母さん!?何言ってるの!?娘なんていないじゃないか!?~~)
母親は、平気でうそをついたみたいでした
「なら、今晩お城の舞踏会に参加して貰いたい、宜しいですかな?」
「ええ!そりゃあもう大歓迎ですよ!!」
(母さん!?何言ってるの~~~~?!!!!)
お城の兵隊は、礼をした後、帰っていったのでした
お部屋の中、母親は、シンデレラに話しかけました
「さあ、舞踏会に行ってらっしゃい」
「嫌だよ!?何考えてるの?母さん!」
「何を考えてるかって、それはやっぱり、貴方と王子様の事にきまってるじゃない」
「僕は男だ!何で王子と踊らなきゃいけないんだ!」
「これは、決定事項なの!さっさと着替えて行きなさい!」
「う・・・嫌だ~~~~~!」
シンデレラは、母から逃げようとしました、しかし、逃げられなかったのです、何故かと言うと・・・
母親は、いつの間にか鎖を持ってきて、シンデレラを縛ったからです
「さあ、行っておいで!」
そして、その鎖をいつの間にか、用意してあった馬車に括り付けて縛り付けたのでした
「・・・・僕は不幸だ・・・」
そうシンデレラは呟いているのでした
(馬車内部)
シンデレラが、馬車を運転する人に
「止めて!」と泣き叫んでいましたが、馬車は
そのシンデレラの叫びを無視して、ゴトゴトと走っていると、馬車の中に光の物体が現れました
「何か悩み事かな?私は偉大な魔法使い~♪貴方の願いを叶えるわよ~♪」
「じゃ、じゃあ・・・・お城を破壊してくれ」
「一つ言っとくけど、破壊とか物騒なもんは駄目ね?」
「じゃあ、王子を殺してくれないか・・・」
「殺害とかも駄目よ?貴方、いくらなんでもそれはないんじゃないかしら?」
「じゃあ・・・せめて自由に・・・」
「は~、ちんけな願いね?しょうがない、やってやるわ」
魔法使いは、変な呪文を唱えると、白い煙を出したのでした
すると、何という事でしょう、馬車が跡形もなく、消滅したのです
ちなみに運転していた人は「何なんだ~」と叫びながら、消えて行きました
「これで自由になったから逃げられるかも」
「毎度、ご利用ありがとござんした~」
そう言って、魔法使いは消えたのでした
「ふ~、これで自由になったから、逃げるか」
ところがそおもいかないのでした。何故かと言うと・・・
もう、お城の前に着いていたからでした
しかも、兵隊らしき人が、シンデレラの前に、立ち塞がります
「は・・・・?」
「よく来られました。ささ、お着替え下さい」
「え?」
シンデレラは、お城の兵隊達に捕まって逃げる事も出来ず、更衣室に連行されたのでした・・・
(お城内部、客間)
そして・・・時間が刻々と過ぎていき、パーティの時間になりました
客間には、王子様が座席に座っていて、大勢の女性が王子を見ています
その中の一人が、王子様に話しかけました
「王子様、私と踊って下さい」
真っ赤なドレスを着た女性が、王子様に踊って下さいと言いました
王子はと言うと
「いや、結構、私は他の人と踊る事にするよ、もっと出直してきなさい」
「っく、覚えてなさい!」
女性の誘いを断った時に、シンデレラがやってきました
ちなみにシンデレラの衣装は、真っ白なパーティドレスを着こなしております
王子は、見た目は、完璧な美少女のシンデレラに向かって、話しかけました
「もし、そこのお嬢さん?」
「はい?」
「貴方の名前は何と言うのですか?」
「・・・・・シンデレラ・・・」
「オオ~シンデレラ、良い名前ですね~貴方に相応しい可愛い名前だ!」
さすが王子様です
王子様は、なんかご機嫌な感じでした
「おい・・・・僕はお前の事なんか・・・」
そう言った途端、ボーンボーンと時計の針が十二時を刺したのでした
「僕は、逃げる!!」
シンデレラは、扉を力ずくで開けて逃げ出しました
そのスピードはかなり早かったとその場で評判になりました
「シンデレラ・・・」
扉の前にある階段に、片方の靴が残されているのでした
(シンデレラの家)
そして次の日
こんこんとノックする音が聞こえ、母親が出ました
「ここのお嬢さんに逢わせて下さい」
「ええ、いいですよ?」
母親は、帰ってきて、疲れ果てて寝ているシンデレラを叩き起して
扉の前で待っていた兵隊の前へ差し出しました
「この靴を履いて下さい・・・」
兵隊は、片方の靴を持っていてそれをシンデレラに履けと言ったのでした
「何だ?履くだけで良いの?」
シンデレラは、履いていた靴を脱いで、用意された靴を履きました、そしたら・・・
靴のサイズはぴったりと合っていて、それを見た兵隊は貴方ですね!とシンデレラの手を掴みました
「え・・・?」
「一緒に来て下さい!母上殿、この娘を連れてって宜しいでしょうか?」
「ええ、もちろんOKですよ」
「ちょ・・・母さん~~~~!!?」
「幸せになってね?シンデレラ?あ、ちゃんと資金を送るのよ?」
「嫌だ~~~!!!!」
シンデレラは、逃げようとしましたが、兵隊にがっちりと抑えられ
お城へと、連行されていくのでしたとさ