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時には食器の話を

今回、全く料理しません。


幼い頃より母に洗脳されて和洋問わず食器が好きなワタシがただ食器の話をするだけの趣味を人様に押し付けるお話です。

 時には気合を入れた料理を、と思い立ってまずするのは献立を決めることですが、それが特別な日なら次に重要なのはテーブルコーディネートであると考えます。


 料理のおいしさや盛り付け(苦手)はもちろんのこと、テーブルを彩る食器たち。磨かれたカトラリー、華やかなテーブルクロス、もしくはテーブルランナーなんかを敷いて、なんならお花を飾ったりすれば、ちょっとしたナーロッパ気分が味わえるのではないでしょうか。


 和風にいきたいのなら、漆塗りのお盆や脚つきのお膳に、古九谷や古伊万里の鮮やかな色彩の磁器を使うのもよろしいですね。温もりのある陶器は普段使いにも大変活躍しますから使い勝手がいいですよ。盛り付けには季節の草花を添えて。


 まあ、ワタシはやりませんけど。


 カトラリーを磨いたことがある日本人なんて、人口の何割もいないのでは?


 あ、盛り付けに使われる季節の草花。それだけで年商一千万叩き出してる奥様がいらっしゃるって以前テレビで観ました。認知症で入院している伯母も、勤めていた料理屋に育てていた南天の葉などなどを納めていたりしました。そっちはタダであげてたみたいですが。意外とビジネスチャンスはどこにでも転がっているものです。


 ウチの母は男女雇用均等法以前からガッツリ稼いでいたワーキングウーマンもしくはレディ(古い)の走りでありまして、実家の建て直しも箱代だけだからと自分でおっ建てた女傑なのですが、食に関するこだわりが非常に強い人です。


 よって、食器を集めまくるのも当然の流れでして。


 有田焼でも有名な柿右衛門も持っていたようなのですが、引越しの際に見つからず、兄弟に盗まれたんだと主張しています。祖母が亡くなった際に相続でかなりモメたのは確かですが、その辺の真偽はワタシもよく分かりません。


 あとは洋食器ですね。基本、茶器が多いです。マイセン、ヘレンド、リチャード・ジノリ、ウェッジウッド、ミントンが我が家にはあります。ワタシの把握してる範囲ですが、ほぼ使われていないので宝の持ち腐れです。

 昨日、久しぶりに出したジノリのスープ皿がひとつ隅が欠けてるのが発覚して、ワタシ地味にショックを受けてます。ああ、ベッキオホワイトちゃん……!


 あ、ちょっといい飲食店で割と定番のロイヤルコペンハーゲンは興味がないらしく、お土産にもらったマグカップを使っているくらいで我が家には他に存在しません。個人的には好きです。まあ、ウェッジウッドのワイルドストロベリーがあれば胸踊り心華やぐのですが、ロイヤルコペンハーゲンの白磁に青が冴えた磁器はやはり気になるところです。マイセンの代表作ブルーオニオンは高過ぎて手が出ないので。


 絵付けのカラフルな食器も華やかで楽しいですが、白磁の皿はやはりお料理が映えます。バカスカと好きなだけ盛るのではなく、ちょこんとすまし顔でお皿の真ん中を陣取ってるお料理がたまらなくかわいいです。


 そうそう、和製洋食器も見逃してはなりません。ノリタケの古いものはオールドノリタケと言って、骨董ジャンボリー(夏と冬の祭典を行う有明の例の建物でやってました)でもすごいお値段で売られてるのを見かけました。学生の頃、飲食の出店でよくお世話になっていて、開店前でも出店者のみなさんが普通にコーヒー買いにくるので、まず会場に到着したらやることはホットコーヒーを淹れることでしたね。当時の店長が音楽好きな方だったので、現存する我が国最古のスリーピースバンドの方の接客はおまかせしておりました。ワタシの方がご縁がある方なんですけどね。

 その方が取り扱ってらしたのは古いカメラでした。アンティークのカメラとか激アツなんですけど、いつもカメラに興味なさそうなファンの方々に囲まれてたので、お声がけする隙もなく、割って入るのは憚られました。その頃、写真部の友人に現像をやらせてもらったりとカメラに興味があった頃なので、ちょっとお話を聞いてみたかったんだけどなぁ。


 骨董ジャンボリー、調べたら分裂して名前を変えてやってるみたいです。食器もですが、エミール・ガレのランプとか、真贋は素人なので分かりませんけど、休憩時間に見て回るのはとっても楽しかったです。なんだか悲しいわ。サバゲーの激震祭もあの雰囲気好きだったのになくなっちゃったし。出店者のやらかしでなくなってしまったんですが、運営の方々は本当に優しくて良い方ばかりだったので、なくなってしまったのはとっても残念です。


 話を戻します。


 和製洋食器。ノリタケと共に有名なナルミ。我が家はナルミのシルキーホワイトを愛用しています。軽くて強いので大変使い勝手がいいです。割れる時は割れるけど。

 ずっとリリーホワイトってシリーズだと思ってて、買い足したいときにシルキーホワイトって名前だと知って、どこで間違ったのかと思いましたが、某オークションではリリーホワイトという名前で売り出されてるものもあって、名前が途中で変わったという話も見つからなかったし、同じシリーズなのかは分かりません。


 白いお皿はおすまし顔の手の込んだ料理にも、ワンプレートで色とりどりの食材で飾るのも、どちらも受け入れてくれる懐の広さがあります。真っ白なキャンバス、可能性は無限大です。センスが問われますけどね!ワタシはダメダメです。母は器用なので得意です。同じように高く盛ってるのに何が違うんだろう。


 飲み物にもこだわるのであれば、グラスにもこだわりましょう。透明なクリスタルガラスのグラスは、乾杯のときに涼やかな音で宴を盛り上げてくれるでしょう。


 ワインならばベネチアンガラスのグラス、ウイスキーならバカラのオールドファッションなど。あ、バカラのワイングラスはデザインによって重すぎたり、見た目が重視なことありまして(個人の感想です)、母の還暦祝いにあげたんですけど完全にただの飾りになってます。


 日本酒を冷酒でいただくなら切子のおちょこはひとつあるといいですね。ひとつ買うなら切子の中でもそこそこいいお値段のものを選んでください。飲み口がまっっったく変わります!熱燗ならば陶器のおちょこがあると素敵です。ぬる燗ならいいけど熱燗は磁器だと熱すぎて持てない皮膚の薄い人間です。


 あとビールには銅製のものをオススメします。銅製品は、やかんでも鍋でもいいんで一度でいいから試し(に買っ)てほしい。銅の輝きにもときめきますし。サウンドオブミュージックの『私のお気に入り』という歌でも輝く銅のやかんと出てきます。まあ、その輝きを維持するのも大変なのですが。曲はJR東海の京都旅行のCMに長らく使われていたアレです。アレ?前もこの話したっけな?


 特に銅のカップやおちょこは水でも酒でも珈琲でも、何を入れてもそうですが、味が変わります。ってこれもどっかで書いたかな?

 良いか悪いかは好み次第です。日本酒に関しては入れなきゃよかったとたまに思うことがあります。あ、熱いのは入れないでくださいね。火傷待ったなしなので。上島珈琲店でもアイスコーヒーは銅で出てきます。まだ全国展開されてなかった頃に黒糖アイスコーヒーを神戸でいただいたときは感動しました。熱伝導よすぎてカップ冷たすぎたけど。


 酒(特に日本酒、ワイン)は酒器によってかなり味と香りが変わってくるので、同じお酒を色々な酒器で楽しむことを推奨しております。なぜかオットはかたくなにおちょこで飲もうとはしません。あと燗につけることもほぼしません。後者に関してはいつも買ってるのが基本的に生酒という理由もありますが。


 あとは日本を代表する食器、漆器!国産漆の生産は岩手県の浄法寺(じょうぼうじ)町がシェアのほとんどを占めているようです。実際に行ったことはないんですが、時々近辺を通ります。いつぞやの夫の実家へのお盆帰省の帰りに、我々が通り過ぎたあと、浄法寺近辺の自動車道の法面が滑り落ちてきた事故がありました。それくらいしか印象ないな、浄法寺。


 漆器といえば、何か月か前に、知り合いのそのまたお知り合いのお父様が輪島塗の作家さんで、近くで個展を開くとのことで伺いまして、黒塗りで、内側の底にだけ螺鈿があって、そのキラキラがなんだか宇宙みたいでムスメが気に入ったので、そこそこいいお値段のものを無理矢理買わされました。

 いや、入院中の母にいいのあったら買ってきてと言われていて(そもそも母が招待を受けていた)、ムスメがばあばのために選んだので購入したんですけど、絶対ばあばは気にいると思う!という微笑ましい主張に、人様の前でソレ多分趣味じゃないし酒器はいらないなんてこと言えませんで、断れない人間であるところのワタシは自腹覚悟でそちらを購入いたしました。


 女の子は金がかかるってママ友からは聞いてたんですけど、要求してくるモノのケタが男子と違いますね。お兄さんたちはせいぜい数百円のトミカでしたもの。小学生で万……!しかも工芸品!いや、仮面ドライバーと妖怪時計は金額そこそこでも付属品に課金しまくったから総額はその比じゃないけど、そういうのもムスメは課金勢だから!


 イマドキ女子はインフルエンサーちゃんたちの影響か、DI◯Rのリップとか普通に欲しがるそうで、いや自分の時もCHA◯EL使ってる同級生とかいたけど(リップひとつで臭くてかなわん!CH◯NEL好きな人ごめんなさい!)中学生でそういうの持つのどうなの?と。ワタシの考え方が古いのかしら。親のをたまに借りるとかならアリだと思うんですが。お値段がいいものは発色と持ちが段違いなのは分かります。

 基礎化粧も肌スイでじゅうぶんじゃよというハッピーのマニアの漫画のさりげない手描きのセリフを思い出すわけで。作者サマはシ◯レー使ってるっぽかったですけど、お金持ちだからいいんですよ、それは。


 そんなモノに金をかけるよりお菓子をやめろ!とママ友が叫びたくもなるのが分かります。美容はまず食事と睡眠と運動!これ鉄則!やれてないけど!


 というわけで、時には美しい皿に、色とりどりの野菜を散りばめ、豆類なんかも多種多様に入れちゃったりして、その他蛋白質は鶏むね、ささみ、あと魚か牛の赤身肉をちんまりとおすまし顔で盛り付けて、気取った感じでモデルになった気分で食する方がよろしいかと思いますよ、お嬢様方。お酒が飲めるならポリフェノール豊富な赤ワインをね!糖質あるから量は控えめでね!


 ま、ワタシ尿管結石二度ほど経験してるんで、シュウ酸カルシウムを溜め込む類のものは極力避けておりますけれどね。


 あれ?テーブルコーディネートどこ行った?食器の話だから別にいっか。

どこでもいいから陶器市また行きたい。

瀬戸市の行って以来行ってない。

有田焼行きたいけど笠間焼も可。

民芸運動的な用の美も好きです。

でも、実用性ないけどヘレンドの透かしのボンボニエールがたまらなくかわいい!

銀座に安く輸入食器買える店あったけど、まだあるのかな?

あと母はカトラリーにこだわりないのですが、クリストフルの銀食器なんかも憧れです。

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