時には栗の渋皮煮を
自分で収穫した渋皮煮を作ったというだけの話です。
夫のお盆休みがなかったので、九月になってから夫の実家に行きました。東北のド田舎(失礼)です。現在の居住地から一日かけて車でブーン。次男は部活があるのと学校の大きな行事の前なので私の母とお留守番。長男と娘は同行。
今年は長い夏の影響で、九月に行っても半袖余裕でした。毎年お盆は羽織ものがないとダメなんですよ。やませ(季節風)もあるし、ここ数年は毎日雨が降っているような状態だったので、久々にお天気の中、帰ることが出来ました。
義父は違う職業ですが、義母の実家は農業と漁業に従事しております。かと言って、田んぼはもう人に貸していて農業は自家消費分くらいのもの。
私はあちらに行けば産直で大量の米粉と、ご当地味噌と、地場の野菜を買い込んで買えるのですが、今年は初めて自分で収穫!栗拾いをしました。あ、もちろん義理の祖母の土地でです。人の家の敷地のものは採ったら犯罪ですよ。
しかし、敷地内に小川が流れてるとか最高過ぎる。子ども遊べるじゃん!今まで知らなかったのが悔しいくらい。夫は子どもの遊びにも教育にも余り興味がなく、本人にとっては当たり前の光景なので思いもつかなかったんでしょう。
が、都会育ちの子どもには自然とふれあえる貴重な経験。
背高のっぽに育った栗の木は、日当たりの良い方から実が熟し、ぽとぽととかわいいイガグリが落ちています。道路に面したところにあるので、きっと邪魔にならないように集めておいたのでしょう。空のイガが一箇所に山積みにされていました。中身も転がっています。
義理の祖母(かわいいおばあちゃんだけど訛りがすごくてコミュニケーション困難)の話では、「めんどくさくて最近食べてない」そうで、「好きに持ってけ」と言われれば値引き大好きタダ大好き帰省で金がかかる分元を取りたい主婦は目の色を変えるワケです。
そもそも栗拾いがしたいと言ったのは末の娘なのですが、そこからは自然とのふれあいとかなまっちょろいことは言ってられません。血眼になって虫のいない栗を探します。
いや、最初は遊びのつもりでしたよ?でもね。やっぱりね。ホラ。分かるでしょ?
夫と娘が探したイガを引きこもり長男が踏んづけて中の栗を出し、私が選定して袋に詰める。三十分くらいはねばったでしょうか。スーパーのレジ袋がパンパンになりました。
義祖母「栗なんてみんな喜ばないんだよねぇ」(標準語でお送りします)
私 「私と母が好きなので、栗ごはんとか」
義祖母「そんなに拾ってどうするの?」
私 「渋皮煮とか甘露煮を作ろうかなって」
義祖母「そりゃみんな欲しがるわぁ」
というわけで、帰ってから渋皮煮を作りました。
☆栗の渋皮煮☆
栗 適当 虫が入ってないもの(売ってるのは今時入ってないと思いますが)
きび砂糖 皮をむいた栗の重量の六割
重曹 適当(調べたレシピは栗500gで小さじ1でした)
でっかい鍋にグッツグツに湯をわかし、洗った栗を投入。五分後に鍋から出して鬼皮(一番外側の硬い皮です)を剥きます。包丁の角で繊維に沿って縦に傷をつけ、切れ目に少し差し込んでベリッ。あとは剥がすだけ。
剥がすだけなんですけどね……
実は今回、この時点で失敗しました。
皮だけ柔らかくして実は生、という状態にしなくてはならないところ、朝のバタバタでうっかりお湯が冷めるまで放置してしまいまして。
中まで火が通ってる!ただの茹で栗になっちゃった!となりました。いやぁ、ダメですね。ただでさえ弁当作ったり朝食作ったり大量の洗濯物干したりしなきゃいけないときに並行してやることじゃなかった。タイマーに気付かず、栗の存在が頭から吹っ飛び、娘の送迎から帰ってきてようやく「ハッ!」となりました。
時すでに遅し。しかし、私は諦めない。
不登校長男を呼び出して、皮剥きを手伝ってもらいました。めっちゃため息つかれたけど……。
小さい栗は栗ごはん用にするので長男にはそちらを担当してもらい、私は立派な大きい栗を渋皮煮にすべくひたすら鬼皮を剥いておりました。
だがしかし。長男、器用なタチだと思ってたのに、手こずる手こずる。仕方なしに私が全ての鬼皮を剥き、薄皮を剥いてもらうことにしたら、栗、やわらかすぎて分解する。
まあ、栗ごはん用だからいっか!とそのままやってもらいましたが、神経使うのか疲れたのか飽きたのか途中で何も言わずにいなくなりました。アスペかな?いや、疑いはあるんですけども。HSPなのは確かです。
そこからは孤独な戦い。手が痛くともひたすら鬼皮と戦い、薄皮と戦い、終わりの見えない戦いが続きます。勝率?聞くな。
それでも渋皮煮用の栗を三十個以上用意できたので、私は満足しました。どんだけ拾ったんだよ、マジで。ちなみに娘が最初の方に適当にボンボン袋に入れた栗は虫入りで、お湯に浸ける前の選定から逃れたヤツが何匹か、茹った状態でコンニチワ。たまに二匹で同居してるヤツもいる始末。あのグニュという感触、忘れられない。
レシピに戻ります。渋皮はその名の通り渋い皮。タンニンだのポリフェノールだのを抜かなきゃいけません。再び鍋に湯を沸かし、重曹ちゃんの出番です。自然食品屋で大量に食品グレードの重曹買っといてよかった。
しかし、その前にふと思い出しました。長男の自由研究で草木染めをしたときのことを。先に栗入れてから重曹入れたら色の変化を楽しめるんじゃない?と。なので、栗を入れてからお湯に色が出たら重曹を入れました。真っ黒く濁った蒲田の黒湯のような色が薄くなり、赤みを帯びた茶色に!キレイ!ちょっとでも楽しまないと、苦行とも言える皮剥きが報われませんからね。
アクが出てきたらひたすら取り除きます。多分、市販の栗と違って昔ながらの品種だろうと思い、10分の茹でこぼしのあとの二回目の下茹でも重曹を投入しました。お酢入れた色の変化もやればよかったなぁ。
茹でこぼしの回数なんですが、栗によるみたいです。今回は三回で終わりましたが、目安はお湯がワイン色になるまでだそうです。
次に皮のけばけばと筋を取ります。甘栗剥いたりすると分かると思うのですが、今剥いたヤツが主流だから知らないかな?けばけばはちょっと撫ぜれば簡単に取れますが、筋は凹んでて実を割りかねないので爪楊枝で取りましょう。水の中でやると楽でした。あと、茹でてる途中でほとんど剥けますので大した手間でもなかったですね。
そして!いよいよ!味付けです。処理済みの栗の重量六割の砂糖を使います。高カロリー。今回はまるっと一袋使いましたよ。栗、多過ぎない?
味を入れたいので水から行きます。砂糖の半量を入れた水に栗を入れ、沸騰したら残りのアクを取りつつもう半分の砂糖を入れましょう。水の量は栗が完全に浸かればいいです。なるべく栗が重ならないようにした方がいいらしいんですけど、なにぶん量が量なのでそんなん知らん!と無視。まあ、普通のご家庭にない巨大蒸し鍋の下の部分を使ったので実が重なるって言っても少しでしたけど。
最後に弱火にして、クッキングシートとかペーパーとかの重くない落とし蓋をして、20分くらい。煮汁にとろみが出ればオッケー。あとは冷めるときに味が入る効果を利用して栗に味を入れます。粗熱が取れたら保存容器に移して冷蔵庫でいいと思います。
保存は冷蔵庫で一週間くらいだそうですよ。でももうとっくに一週間過ぎてるけど、余裕で食べれてます。毎日火入すれば二週間持つとか書いてあったけど、面倒じゃないですか。やるわけない。
家族の感想
母「甘過ぎ」
長男「………………」
次男「(煮汁を飲んで)黒豆のより好きかも」
娘「栗キライだからいらなーい」(モンブランは食べる)
夫「ワイン飲みたくなるね」
そして、渋皮煮を作った週末。
義母「忘れ物と一緒にまた栗送ったから」
栗ってね。収穫してからチルドで一週間、冷蔵庫で一か月くらい追熟させると甘くなるんだって。
あんなクソめんどくさいこと毎週出来るかぁッ!!!
とりあえず、次回は正月用の甘露煮を作りたいと思います。鬼皮剥きもお湯につける前に切れ目入れておくと剥きやすいそうなので、そちらも試してみるつもりです。
冷蔵庫の中でカビが生えませんように。